百島百話 メルヘンと禅 百会倶楽部 百々物語

100% pure モノクロの故郷に、百彩の花が咲いて、朝に夕に、日に月に、涼やかな雨風が吹いて、彩り豊かな光景が甦る。

彩る力。

2017年03月29日 | 百伝。
車も、家も、そして人間も・・歳月は無情にも老朽化を突きつけてきます。

我が家の外壁が損傷して、足場を組んでの工事が始まりました。

組み立てに若い衆が、やって来ました。

そんな連中の中で、不釣り合いな真面目そうな服装で仕事をしていた若者が気になりました。

注意深く観ていると、中国からの研修生でした。

・・建築業界も人手不足とのこと。

・・春ですね。

卒業、入学、入社、就社の時季です。

高校入試、大学入試、就職試験等々、第一志望突破という体験がなく、不合格ばかりの人生を歩んでいますから、「人生は思い通りにいかない」というのは十二分に心得ています。

でも、大丈夫。

今日も温泉湯に浸かって参りました。



お湯に浸かりながら思い出したのは、就職した頃の出来事。

当時の文部省にキャリア組で入省したばかりの東大出の若者が、翌月五月に自殺した出来事がありました。

その同期同年代の連中が、今の文科省で「天下り先」の大学をこっそりと紹介したり、道徳の教科書に「パン屋」ではなく「和菓子屋」へと名称を変更させたりと・・。

愛国心、保身・・生き残ったという気持ちを燃やし続けているのでしょうか?

上ばかり目指す上位志向は、吹きこぼれてしまいます。

百島の同級生で、高校の造船科を中退もせず卒業して、そのまま常石造船で働いて、20歳前後には、ローレルやセドリックの高級車を乗り回して、20代半ばには家を建てたヤンチャな同級生がいます。

こういう生き方をシンプルに表すならば・・生活力、稼ぐ力があると言うのかもしれません。

現在、日本の15歳から39歳までの世代で、学校にも行かず、働きもしない「引き籠り人口」は、約200万人ほど居るとか?!

それが、一方的に良くないとは断定できませんが、高年齢化すればするほど、社会的に落ちこぼれてしまいます。

吹きこぼれ、落ちこぼれ・・その人生模様、生活に関して、水に流せるような話ではありません。

戦前の教育勅語・・日本の教育、愛国心とは何だろう?

人生には、精神的な打撃にも負けない、こだわりを捨てる、流れに身を任せる、物事を良い悪いで考えない・・等々。

・・「彩る力」が必要です。

桜の花を見に行こう♪

天気男

2017年03月26日 | 空木宝剣
鐘撞けば  花もほころぶ  三滝寺    

             
天気予報では、雨だったが、ポカポカ陽気の山日和だった。
宗箇山から大茶臼までの山歩き。
総勢30名ほどの「尾道山の会」とも出会った。
山男イクオール天気男を実感した一日だった。

宗箇山界隈からの広島市街地を眺望。


加藤清正 (1562~1611)

2017年03月25日 | 空木宝剣
春財布 尾張名古屋は 城でもつ

金の鯱の名城、名古屋城も老朽化。
鉄筋コンクリートの天守閣を解体し、予算500億円で木造に作り替えるとの事。
人は石垣、人は城の武田節は、人の組織図にも通じる。
一本一本の木組みや石組みは、地震大国日本列島が故に、その技術は向上した。
大地震にも耐えた熊本城の石垣、奇跡の一本足。
熊本城も名古屋城本丸までも手掛け、平成の世まで名を残す加藤清正公に、河村たかし名古屋市長は、一歩でも近づかにゃあいかんがね。
(諸戸家の 杉松桂 檜かな)

百島みんなの家。

2017年03月23日 | 百伝。
先日19日日曜日、尾道市百島支所庁舎(愛称:百島みんなの家)の上棟式が行われたようです。


(写真提供: 京泉さん)

現在の百島支所も風格が漂う外観ですが、何しろ老朽化が進み過ぎているのが現実です。

家も、車も、人間でさえ・・歳を重ねれば、老朽化するのは、諸行無常の是也です。


(写真提供: 京泉さん)

写真を送付していただいたご近所の京泉さん、ありがとうございました。

当日は、帰省された親戚一同で祝い酒とともに祝杯を挙げたとのこと。

基本設計:伊東豊雄設計事務所。

工事費:約7800万円。

みんなのいい家になって欲しいものです。

五感を取り戻す、否。

百感を取り戻せる「お知らせ」でした。

ああ青春の夢追い人。

2017年03月19日 | 空木宝剣
選抜の 高校野球 甲子園

第89回選抜高校野球大会開幕。
第一試合は、呉高校と至学館、初出場同士の対戦。

両校、元女子高で、まともなグランドもない環境を克服しての甲子園出場にも驚いたが、至学館の校歌には、もっと驚かされた。
♪ 一番高いところに登って 一番光る星を掴んだ
一番辛い道を選んで 一番強い心をまとった
海を渡る風が吹いた カシオペアがちかくに見えた~
の校歌(夢追い人)は、校歌は校歌でも流行歌に聞えた。

歌は、世につれ人につれ変わるものだが、お騒がせの森友学園。
ここの学園歌は、(ああ 青春胸の血は~歌 舟木一夫)の予定だったとのこと。
♪ あふれる若さあればこそ~未来にむかい我ら立つ~
海の太陽 山の雲 輝け命の歌声に ああ 青春胸の血は夢 ひとすじに燃えるもの~
(1964年発売)

演歌は演歌でも応援歌、決して学園歌にはなるまいが、やっとかめ、ユーチューブで聞くと青春の胸の血が、甦って来るほど懐かしい歌だった。

試合は、わが広島の呉高校が6対5で、愛知の至学館を下してやったりだが、校歌(夢追い人)が聞けなくなるのが残念。
一案として、愛知県は一宮出身の舟木一夫氏に歌ってもらえば、校歌としても流行歌としても、ええと思うだがや。

桃始笑。

2017年03月15日 | 百伝。
スキー場から帰宅。



もう十年以上昔、このスキー場を管理するリゾート企業に勤務していた学生時代の友人が出張してくるたびに、出かけていた懐かしい場所です。



芸能人のような方々が、いっぱい居ました。





帰り路、よくお世話になっている近所の音楽の先生から、いい温泉があると聞いていたので、立ち寄ってみました。







入浴料もリーズナブルな価格だし、お湯の質感も好いし、会員メンバーになりました。

暖かくなれば、バイクで「お風呂通い」するかもしれません。

風呂上りの帰り路、半額シーズンの「おそば屋さん」へ。



・・話題は、地元選出の稲田防衛大臣の発言問題。

以前、稲田さんが自民党政調会長に就任した際、このブログに「国会議員を辞めて、国政から離れて地方から発信する福井県知事になればよい」のにと書き込みましたが、これで県知事への道も閉ざされてしまいました。

・・残念です。

もうひとつ、東芝の決算発表の再延期、そして雪崩模様の上場廃止?

1987年、アメリカから3兆円もの賠償金を請求された東芝機械ココム事件を思い出します。

・・復活を期待します。

ところで、サーフィンやスキューバダイビングが好きだから、海のある宮崎県や沖縄県、ハワイへ移住する方も多くいます。

最近、島が好きだから、島へ移住する方も多くいます。

どうせならば、本質的な離島がいいですね。

「しまなみ海道」のような橋の架かった島々は、その時点で本来の本質的な「島の王道生活」ではありません。

・・はて?

スキーやスノーボードが好きだから、雪山へ移住する方は、極めて稀でしょう。



七十二候の「桃始笑(ももはじめてさく)」を過ぎて、もうすぐ、雪は消えて、春が近づいてきました。

立体テレビジョン

2017年03月15日 | 空木宝剣
映像に 閻魔大王 舌をまく

人生の総決算期には、煉獄で閻魔様がお待ちかね。
二枚舌を使う者、舌の根の乾かぬ内に前言撤回する者、御用心。
記憶にないものまで閻魔帳には、記録されている。
舌先三寸胸三寸でいかねば、五尺の身を滅ぼす破目となる。
決算といえば東芝。
決算を来月に再延期。(中国新聞)
昭和30年代、我が家のテレビは、ユニカラーローボーイ東芝だった。
この上は、早く赤字の原発を手じまいし、本業の家電に帰趨。
未来のテレビ、空中に像を結ぶ立体テレビハイボーイを、是非生きている内に開発してもらいたいものである。

サキどり 百島診療所。

2017年03月12日 | 百伝。
今朝のNHKの最先端情報番組「サキどり」は、百島診療所の次田先生を取り上げたものでした。

録画して、二度三度観終えました。

開所から、今年7年目に突入する百島診療所の現実問題・・このままでは駄目だと憂う医療経営です。



人口が減り続ける百島の現実・・そのために瀬戸内海の離島をカバーできるような機動力の必要性(水上飛行機、高速艇)を訴えておられました。

それにしても、次田先生が居られる御蔭様で、百島のお年寄りの患者さん皆さんの表情・・いい笑顔をされています。

「百島が好きで、このまま百島で死ねると好い」というお年寄りの言葉。

「もしも」を考えさせられる番組でした。

もしも、百島小学校も、百島アートベースも、そして、百島診療所が無くなったならば・・と。

百島診療所の存続が危ぶまれる医療経営の核心に触れるものでした。

・・あと3年後かな?

百島のような世界の片隅でも、笑顔で生きてゆける強さ、その意気込み・・そんな想いが、次田先生の言葉から伝わってきます。

いつのまにか、過疎の問題が時代の最先端に位置するようになりました。

百島のお年寄りの人生のフィナーレを一緒に寄り添い、彩りを添えたいという次田先生の言葉が、心に沁みました。

「もしも」ではなく、明日は、「きっと」よりよい方向に進むと確信します。

チアダン。

2017年03月12日 | 千伝。
映画『チア☆ダン~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~』を観て参りました。

モデル校は、福井商業高校チアリーダ部Jets。

「ふくい」「福井」「Fukui」と連呼され続けるような青春映画でした。



・・笑顔、笑顔。

福井のような世界の片隅で生きていようが・・。

ポジションを奪われて、補欠に回ろうが・・。

人間関係の衝突で、疲れて辛かろうが・・。

笑顔でセンターポジションで踊る、笑顔で生きてゆくという意気込み。

そんな想いが、伝わってくるような青春映画でした。

バトン部からチアリーダ部に変更したモデルとなった部の顧問の教師。

・・なかなかの先見の明に感心しました。

福井県下のバトントワリングのレベルは、全国トップクラスの強豪揃いなのです。

実際、全国出場を目標とすれば、福井商業では、至難の業でした。

チアダンスであるならば、全国出場の可能性は大きく広がります。

生徒達に頂上からの風景を見せてあげたいという教師の想い・・見事な出来映えです。

そして、創部3年目で全米制覇という快挙。

是非共、御覧あれ・・期待以上のお薦めの映画です。

ところで、ロケ地は、新潟で行われたとのこと。

福井は、映画シーンに登場するような都会ではありません。(笑)

最後の最後に、モデルとなったJetsのメンバーの記念写真が違和感なく添えられていたのが、ヨカッタ。

3年間の青春記録そのものようなシーンでした。

「明るく、素直に、美しく」

2011 3.11

2017年03月10日 | 空木宝剣
春風や 地震雷 火事津波

2011年3月11日。
東日本を襲った大津波には、誰しも目を疑った。
生きものの如くに荒れ狂う海。
何百匹もの龍の群れが、空を海を陸を暴れまわるようだった。
海が襲ってくる
空が襲ってくる
山が襲ってくる
十二支の中で、唯一架空の生きもの龍が、この時ばかりは、現実の生きものとして思えた。
あれから6年の月日が流れた。
未だ龍の爪痕の癒えぬ東北の地に、もう一つの架空の生きもの、鳳凰が舞い降りて、聖徳の光を放つことを念じる。

井伏鱒二(1898~1993)

2017年03月10日 | 空木宝剣
雨あられ 木の芽山椒 魚となる

川の流れと時の流れ。
時間はどこから来て、どこへ帰るのか?
今日は、常に歴史のてっぺんにあるが、留まることは無い。
洞窟のイドラの如く、穴にはまった山椒魚は、外の景色を走馬灯のように受け止めるより他はない。
前を見れば後ろが消え、振り向けば前が消える世界。
井伏鱒二は、広島県福山の出身だが、戦前は、安那郡賀茂村粟根という地名だったとは知らなんだ。

百島の宝。

2017年03月05日 | 百伝。
先程、保ちゃんから連絡あり。

3月12日(日)朝8時25分から8時57分まで、NHKの「サキどり」という番組で、まるごと百島診療所が全国放映紹介されるとのこと。


(写真提供:NHKの番組HP 「サキどり」から)

百島診療所の初代事務長キャプテンが辞めたり・・。

母も、最近通院していないようだし・・。

百島診療所への思い入れも薄まっていく気分感覚でしたが・・。

やはり、百島診療所は、百島の宝なのでしょう。

キャプテンの横浜と百島との往復での二住居生活、成功して欲しいものです。

農作業は出来る、釣りは出来る、カヤックも出来る、横浜元町のリカちゃん人形のような・・お嫁入りした百島のPRキャラクターの出現。

昨晩の横浜の夜景です。



保ちゃん、あゆちゃん、あけちゃん・・体調を気遣ってくれて、ありがとう。

ぼくの宝は、「仲間」です。

外国人観光客を、一年間に100人を、百島に宿泊させる・・百島ロッジプラン。

いろんな可能性、出番、仕事が生まれるはずです。

大地主のトシを先頭に、空き家再生の旗振り役、音頭を取ってくれれば・・面白いと思います。

梨の花。

2017年03月05日 | 百伝。
今日は、啓蟄。

日曜日・・天気も暖かく、体調も良好。

ちょっと郊外まで出かけて参りました。





最近、気になるのは「仕事に振り回されている」こと。

60歳過ぎれば、「働けるだけでも幸福気分」という意味合いを誤解しているのではという疑心暗鬼。

・・人手不足に降り回されている今日この頃です。

仕事は楽しくなければいけない!

今日は、奥越の勝山市にある福井県立恐竜博物館から、坂井市丸岡町まで周回してきました。





昨日のニュースで、日本での外国人宿泊者数が、7000万人を超えたとか!

そのうち、福井県での宿泊者は、約5万人のみ。

全国の都道府県で最下位だったとのこと。



つまり、福井県が全国で一番「伸び代」が大きいという可能性のある地域だと云うことです。

今日は、丸岡町一本田という場所に参りました。

作家中野重治氏の故郷、生誕地です。





奥様は、女優の原泉さん・・若い方は、御存知ないと思いますが、強烈な印象が残っています。



この界隈は、作家開高健さんの父親、作家曽野綾子さんの母親の故郷でもあります。

福井県北部に位置して、芦原温泉、港町三国もあり・・それから?



「一筆啓上 お仙泣かすな 馬肥やせ 火の用心」

日本一短い手紙の町、住友財閥発祥の地でもあります。

外国人観光客(宿泊者)誘致戦略・・宝の在り処なのでしょう。

60歳過ぎて・・人脈を増やす必要もない、友人も減らす、持ち物も捨てる、仕事やお金に振り回されない。

・・と考えるようになったのは、中野重治氏の小説「梨の花」を読んでの感想。

この地での少年期を描いた自伝です。



梨の花は、どんな花なのか?・・あまり記憶がありません。

百島で言えば、「桃の花」かもしれません。

60歳過ぎての宝は、「仲間」です。