百島百話 メルヘンと禅 百会倶楽部 百々物語

100% pure モノクロの故郷に、百彩の花が咲いて、朝に夕に、日に月に、涼やかな雨風が吹いて、彩り豊かな光景が甦る。

こだま

2007年06月30日 | 千伝。
実のなる木、花の咲く木、松のようにいつも緑の木。

さまざまな木がある。

目立つ木と目立たない木。

大きな木と潅木。いろいろある。
 
間違いだらけの木であっても、根づいたところが、養分のない場所であっても、肯定して、自分だけが不遇でなく、それぞれみんな大変。

大変でないものはいないと思うのがちょうど良い。

人間も、植物のように枯れていくのだなと実感した。

そして、だんだん鈍感になるものだと思った。

兎から亀のように。

ボレロ♪・・を聴きながら。

DNA

2007年06月29日 | 千伝。
そもそも、先祖というのは、あの世にいらっしゃるのではなく、生前子供にバトンタッチしてから、子供の体、孫の体、ひ孫の体に伝播していく。

だからこそ、死ぬ以前を、死前ではなく、生前という言葉になるのかもしれない。

よって、自分の中に存在する、ご先祖様の性格が複数見え隠れすることがある。

気性が荒かったり、ルーズな面があると思えば、気難しい所があったりする。
 
修行によって、現世の自分を確立するには、悪いメンを精進せねばならない。

いろんな凸凹を鍛えて、無駄のない、筋肉質のスリムな人格、肉体を完成させていくのが、本当の先祖供養かもしれない。

本当の墓参りは、自分の中のご先祖を一本化して、立派になることに相違ない。

バラバラのうちは、決して成功はないようである。

お布施

2007年06月28日 | 千伝。
近頃、「儲けて何処が悪い」と言って、印象を強くしたのが、村上に堀江に折口の3人だったかもしれない。

松下幸之助は、「儲ける事は善である」と言ったが、この3人は、この意味合いを浅く解釈していたようである。

儲ける事は善であるが、儲けすぎる事は、すなわち悪であること。
儲けすぎは、他者から奪うことだ。

「過ぎたるは及ばざる」である。

さじ加減の程度を忘れた料理人は、とても喰えたものではない。
誰かが、貪欲に儲けて溜め込みすぎたら、他が疲弊してしまう。
 
小腹がすいて、つまみ食いをしたくなった時には、ガマンして、飢餓に苦しむ難民を思いましょう。

きっと思いが通じて、メタポリック症候群が減少した分、世界の飢餓も減る事でしょう。

放浪記

2007年06月27日 | 千伝。
先日、NHKラジオの深夜放送を聴いていたら、故中上健次の娘も作家エッセイストになっていて、林芙美子を尊敬している話をしていた。

「放浪記」に、いくら貧乏しても借金までして、刺身を食べなくても沢庵だけで結構。
着物がいたんできたら、左前にして着てしゃあしゃあとしていて・・・・
お腹がすいたら、「ジャムパン飛んで来い」と言っていたとのこと。

林芙美子は、47歳で昭和29年に亡くなったと思うが、生きていれば100歳近く。

和菓子を洋菓子屋に買いに行ってもない。
肉屋に魚を求めてもない。

2007年06月27日 | 千伝。
サッシと網戸と冷房ができてから、蚊は、家の中に住みにくくなりました。

病気になるのも、貧しくなるのも、何かの隙間(すきま)からそれが入ってくるからでしょう。

油断大敵・・人間は、疫病神や貧乏神に隙を与えてはいけません。

見た目も大切な構えです。
今、ビリーズブートキャンプが人気で、鍛えられた肉体美ブームですが、大切なことです。

中身も外見があってこそ、生きてくる。

成長期を終えたら、醜くなる下降線に挑戦して、外見の肉体を鍛えることが、いろんな隙間をシャットアウトして、人生を支える重要な柱になること間違いなしと思います。

あんなに一緒だったのに・・を聴きながら♪

夢の跡

2007年06月26日 | 千伝。
百島中学校(旧校舎)に行くと、グランドは草ぼうぼうでした。

立派な校舎や体育館も廃墟になりつつある「夢の跡」でした。

昔、調理室があった場所から眺めた風景です。(写真添付)

神社の石段、体育館の横にある階段に座ってみると・・
いろんな光景が浮かんできました。

中学時代の弾んだ笑い声が、遠くから聞こえてくるような時間でした。

夢の跡を追いかけてみるのも、人生という意欲の強さなのでしょう。

夏至

2007年06月22日 | 千伝。
今日は、雨模様でした。

先週は、息子が自分の電動バイクを売りたいということで一緒に活動しましたが・・そのままに。
リサイクルショップ廻り、ネット販売・・いろいろ方法はあると思うのですが、ビジネス社会というのは、10万円のものが、1万円になったり、100万円になったり・・不可解のものがあります。

夏至と冬至の間を波打つ時間のような動きなのかもしれません。

これから、百島まで出かけます。

瀬戸内海は、太平洋とも日本海とも琵琶湖とも異なる趣きがあります。

港町と城下町・・やはり島から見る海が好きです。

発展途上国

2007年06月20日 | 千伝。
婦人下着販売のテンアローズの社長 三屋裕子さん(福井県勝山市出身 女子バレーボールのロサンゼルス五輪銀メダリスト)が、退陣する。

同じく、ブックオフの社長 橋本真由美さん(福井県大野市出身)が、グループ内の不正取引の経営責任を取り代表権のない会長へ異動する。

ところで、日本に限らず、それ以上に大きな経済格差問題を抱えている国が、アメリカと中国である。
独創性を高く評価するアメリカの教育システム、共産主義政府の中国の経済市場開放、和を尊び集団規律を重要視する日本・・さまざまな社会、歴史的な背景が異なるのにもかかわらず、世界で同様な社会問題が拡がっている。

50年後の日本の経済システムは破綻し、さらに100年後の世界の経済システムは、崩壊する可能性が高いと予測するシンクタンクもある。

どう考えても、このまま中国の経済発展が続くわけがない。
世界の工場となった中国から撤退する外国企業の動きも出ている。

世界のほとんどの企業家、経営者の考える思考手順の第一は、自分の収入額である。
次が、法人所得、人件費つまり従業員の給料となる。

この思考手順が、逆手順にならない限り格差の是正は難しいと思う。

経済先進国である日本であるはずだが・・

「年金」と「介護」と「英語教育」・・どれもこれも、発展途上の後進国のような日本のお粗末な現実である。

国民性だろうか・・君は僕に似ている♪を聴きながら。

The last king of Scotland

2007年06月18日 | 千伝。
今年のアカデミー主演男優賞は、The last king of Scotlandでウガンダのアミン大統領を演じたフォレスト・ウィテカーでした。

一方、主演女優賞は、The queen でダイアナ妃死後の葛藤を演じたエリザベス女王を演じたヘレン・ミレンでした。

最近、やっと上記2つの映画を観ることができました。
フォレスト・ウィテカーは、1992年 the crying gameという映画の中で、気のよい兵士役を演じた脇役の印象が強く残っており、今回の鬼気迫る演技に遠い面影を思い出しました。

ヘレン・ミレンは、最近では、2003年 英国での実話(50歳以上の主婦が自らのヌードカレンダーを制作したという)に基づいたCALENDER GIRLS という映画の主演をしていましたが、今回、とことん女王の振る舞いを真似て、その分身に成りきるほどの演技に舌を巻きました。

個人的には、スコットランドは、大好きです。
風景もそうですが、歴史的な背景もあります。
イングランドに制覇されても独立独歩の気風を好むスコットランドということでしょうか。
アクセントの強いスコッティシュの言葉訛り、生活風習を、イングリシュから揶揄馬鹿にされても威厳を保つ風情があるのです。

スコットランドにあるネス湖よりも北側を、ハイランド highland と呼びます。
(日本にも北アルプスの入り口になる新島々(信州松本)には、highland という名のバスの駐車場があります。眺めているだけでも楽しいです。笑)

日本好きの英国人が、よくジョークに「前世は、日本人だったかもしれない」と言います。
「じゃ、あなたの前世は、仏教徒だったんですか?」と質問すると・・
ほとんどが、無意識に否定的な嫌な顔をします。

小生も、イングランドもスコットランドも大好きですが・・
前世が、英国人というよりもキリスト教徒だったとは言えません。

映画を観て感じたこと・・キングも女王も独裁者も・・神の領域を超えることはできないという事。人間は、もともと生まれた時の赤ん坊のように、はじめに「善ありき」です。
悲しい哉。残念乍、人間は、生きていると、その生きながえるための「悪智慧、悪そのもの」が身についてきます。

しかし、それよりも善人としての行為こそが、神の領域に踏み入れたのではないかと思い始めています。
白人、黒人、黄色人の差別なく、イデオロギー、宗教の関係なく、地域、貧富の格差もなく、老若男女の区別もなく・・はじめに「善ありき」です。

Queen - Bohemian Rhapsody を聴きながら♪


左馬(さま)

2007年06月17日 | 千伝。
備前焼の器を使えば、痛風にならないという。

そして、焼き物に馬という字を、鏡に映した状態の反転文字にしたものを称して「左馬」といい、初焼きなどでは、木箱に逆字の「馬」左馬を神前に奉納すると、よく売れるというので、備前のほかに、美濃や瀬戸焼きも、同様な風習があるという。

そう言えば、左馬を書いた巨大な将棋の駒は、我が家にもある。

金毘羅さんはじめ、名だたる神社には、馬がいて、金毘羅さんには、本物の生きた白馬がいた。絵馬や馬場、天馬、流鏑馬(やぶさめ)は、神とかかわり深いものである。

 馬は、左からのるもので、馬は倒れるときは、必ず右に倒れるから、万が一つぶされる事がないように、左から乗るようになったとのこと。
それで、自転車やバイクも左からまたぐようになっている。

 馬は、元気なうちは決して倒れる事はなく、それほど勢いのある動物であること。
 
家内安全、苦を楽に、貧しさを豊かに、不幸を幸福に矛先をかえるオマジナイで効果があるという。

 信じる者は救われるというものの一つのおまじないである。

人生絵

2007年06月14日 | 千伝。
自らの勘、自らの感性を信じて、どんどん好きな色の絵の具を自分のキャンパスに上塗りするのが人生の本懐かもしれません。

公務員、サラリーマン・・定年後に一体全体、自分は何者だったのかと頭を抱える人間のような、毎日毎日同じ色だけを何度も何度も上塗りするような生き方は、個人的には興味が半減します。

水墨画のような人生世界を好むのであれば、その道の達人とならん気風を持ちましょう。

立ち止まっているあなたへ。

人生は、有効期限のある色使いです。
使いこなしていますか?三色絵の具だけでも・・。

第九番 合唱を聴きながら♪

マナーの特権

2007年06月13日 | 千伝。
この時季になると、何故か学生時代を思い出して、キャンパス内にある芝生に寝転んで青空を眺めてみたくなります。

今から30年ほど昔、東京に出た頃、驚いたのはマナーの良さでした。
電車を待つプラットフォームで、きちんと3列縦隊で次の次の電車まで待つまでの行儀良さでした。
当時は、東京首都圏だけがきちんとしていた記憶があります。
今は、関西でもきちんとしていますが、当時の大阪環状線などは、まだグチャグチャに並んでいた記憶があります。

先日のニュースで、中国の北京が、次回のオリンピック開催にあわせて、バスの乗り方やエスカレーターの乗り方等々・・北京市当局挙げてのマナー改善に乗り出していました。

そう言えば、日本でのエスカレーターで片方を開けておくというマナーが大都市に浸透したのは、ここ15年ぐらいでしょうか・・。

残念乍、地方では、まだまだ少ないエスカレーターに乗るマナーに関しては、中国並のレベルです。

つい最近2~3年前ですが、若者が街中の地べたに座るマナーが問題になりましたが、気がつけば、気のせいか最近、ほとんど見かけなくなったような気もするのです??

車で東京の街中を走っていると、歩道に人々が沢山立っている光景にハッとすることがあります。
地方では、ほとんど見られなくなったバス待ちの人々です。

公共の交通機関が発達している都会は、魅力的です。

バスを待つのに1時間も2時間も待たなければならない地方の生活では、地べたにも座りたくもなります。
さらに、芝生があれば、寝転んでみたくもなります。

街中のコンクリート上に直接座るのと、芝生に直接座る・・違いは、何でしょう。
迷惑をかけなければ、どちらも同じです。

人目を気にしない・・若者あるいはマナーの特権は、そういう事かもしれません。

パールバックの大地

2007年06月13日 | 千伝。
母なる大地は女性である。

竜巻や洪水でたてものは壊されても大地はなくなることはない。

日照りが続いても永久に雨の降らないことはない。

杞憂のように、天が落ちてくるくることはない。

これを楽天という。
 
楽天の上に、積極性をつければ、鬼に金棒。

積極性を身に着けるには、是非の判断は別にして、目立つ場所に自分をさらすこと。

隅ではなく真ん中に進んで位置すること。自分を一番引き立てるセンスを磨くこと。
  
鉄は黄金にはなれないが、人間は鍛えようによって、鉄にも黄金にもなれる。

青春と白秋

2007年06月11日 | 千伝。
アメリカと言う国は、自由の国という顔と差別の国という両面を持っている。

南北戦争で奴隷は解放したが、KKK教団が存在したり、有色人種がプールに入れなかったり、レストランやホテルでも座る場所で差別していた。

ほんの50年ほど昔のことである。

多くの日本は、その現実矛盾の認識に薄く、アメリカ追従の外交を肯定したために、今回のような格差社会が表面化している。

マイケル・ジャクソンが、ホワイトになろうとしたように、日本も黄色人種を脱ぎ捨てようとしている。

今さら脱亜入欧の感覚ではないが、日本は、他国の優れた制度をどんどんと活用導入すべきだと考える。

社会保険庁の年金管理のお粗末さ、天下り、談合・・国民の下僕である公務員の給与は、各県最低時給賃金よりも上回ることができないという法律があってもよいと思う。

江戸時代の士農工商・非民という身分制度においても分かるように、商人の身分は低かった。

日本を動かす官僚、地方自治体を担う公務員は、威厳を備えてほしい。

かつての「武士は喰わねど高楊枝」ではないが、貧がなくなっても威厳があった。

今の世の中、貧になれば、プライドもなくなる。

白人文明が優れているのは、田園生活が素晴らしいこと。

その点が、福祉国家の土台と成り得るのだと感じる。

アメリカは、その田園生活に憧れ続けて、その大地にポツンポツンと高層ビルを建ててしまった。

ネバダ砂漠にある世界一楽しく明るいギャンブルの街ラスベガスが、いい例である。

青年は青春、中年は白秋と呼ぶそうである。

アメリカ人の自由と日本人の自由について考えてみました。

上下圧巻 幸せになる言葉

2007年06月10日 | 千伝。
一億総中流意識の時代が一番安定した時期だったかもしれません。
一億総上流といえば、日本も奢ったかと言われます。

中流という謙虚さを壊して、今や中抜きの上と下のドーナッツ社会です。
中流で謙虚で、事件事故の少なかった社会で良かったじゃないかということになります。
 
ところで、広島県には、上下町というかつて天領地だった場所があります。
島根県大田市の大森銀山の銀を港町の尾道まで運んで栄えた町です。
上下町には、翁座という古い演劇館が有名で、1910年生まれの森岡まさ子さんの出身地であります。

森岡まさ子さんの口癖、幸せになる言葉を紹介させてください。
  
 出会いを大切に、いまを生きる
 逢う人も、逢う人も、福の神
 あせるな、おこるな、いばるな、くさるな、まけるな
 よろこべば、よろこびごとが、よろこんで、
 よろこびをつれ、よろこびにくる
 自分のダイヤモンドを探せ

隣りの岡山県井原市出身の彫刻家平櫛田中(107歳歿)が、102歳の時に森岡まさ子さんと対談しています。

平櫛田中さんの言葉も紹介させてください。
この方の大切な言葉は「念ずれば花開く」です。

「六十、七十は鼻たれ小僧、男ざかりは、百から百から、わしもこれからこれから」
「人間いたずらに多事、人生いたずらに年をとる」
「いまやらねばいつできる、わしがやらねばたれがやる」
「今日もお仕事、おまんまうまいよ、びんぼうごくらく、ながいきするよ」

彫刻家 平櫛田中・・彼の制作した2メートルにも及ぶ東京半蔵門の国立劇場にある鏡獅子は圧巻です。