約2500年昔、ギリシャのエーゲ海の小さなコス島に生まれ育った西洋医学の祖、ヒポクラテス。
同時代に生きた西洋哲学の祖、ソクラテス、プラトンと共に、今生きる我々に数々の箴言名言を残しています。
さて、今日は個人的に遅い初詣。
ヒポクラテス以前、病気は自然の災い、治癒するのは祈祷やら呪術でした。
驚いた事に、ヒポクラテスは既に2500年昔、こんな事を言っていました。
全ての病気は腸から始まる。
汝の食事を薬とし、汝の薬は食事とせよ。
人間がありのままの自然体で自然の中で生活をすれば120歳まで生きられる。
人生は短く、芸術は長い。
心に起きることはすべて体に影響し、体に起きることもまた心に影響する。
人は自然から遠ざかるほど病気になる。
人生は思考する者にとっては喜劇であり、感情に流される者にとっては悲劇である。
人は身体の中に百人の名医を持っている。その百人の名医とは自然治癒力である。
睡眠も不眠も度を越せば、共に悪い。
幸運は、大胆な人たちに笑いかける。
等々、今まで何気なく聞いた読んだ名言・・ヒポクラテスの箴言から生まれているのです。
今年は卯年。
子孫繁栄を求めたいのか?
兎のように子沢山を目指すのか?
日本政府、新年早々、異次元の少子化対策を行うという政策指針を発表。
防衛費を含めて、増税なのか?
すべては、金、金、金がないと社会は成り立たない資本主義社会。
人口が減るのが、そんなによくない事なのか?
僕らが子供の頃、日本の人口は約8000万人。
それから4000万人増えて、1億2000万人へ。
子供は未来の宝物だと、政治家は言う。
何の宝物だ?
学問か、スポーツか、ビジネスか?
東京オリンピック、パラリンピックでの談合贈賄事件。
世の中は、イジメで引きこもり人口が増えている。
日当10万円、50万円の金欲しさに強盗やら殺人を行う貧困社会。
そんな貧困社会に生まれ育つであろう命、子供に対して、申し訳無いという気持ちが、政治家にはあるのだろうか?
昔の為政者ヒーローは、自ら戦場に出向いた肉弾戦のナポレオンの時代まで。
今や、ミサイル、無人機、大量殺戮の攻撃を、密室から行う時代。
政治、国家、社会リーダーという元締めが、指示役、実行役の人間ばかりを徴集、必要とする格差強盗社会に魅力はあるのか?
人間は、お金、富裕層の奴隷であってはならないのです。
ギリシャの元財務大臣だったヤニス・バルファキス氏が著した「クソったれ資本主義が倒れたあとの、もう一つの世界」という資本主義の先の異次元小説を引用します。
その世界では、銀行も株式市場もありません。
資本主義の現実社会は、株主が持ち分に応じて企業への発言力、原則自由に売買が可能、富という財産の積み上げを価値とする経済体制です。
しかし、この小説世界は、株の取り引きは不道徳そのもので、子供の売買、選挙権の個人的な譲渡と同じくらい罪となるのです。
企業の社長から社員まで全員が一人一株のみを所有し、採用、解雇、賃金等の意思決定は、平等な選挙権という投票で決めます。
本当に、こんな未来世界は来るのだろうか?
著者は、主人公に「かつての王権神授説もそうだった」と言わしめて、資本主義の限界を揶揄、予測しています。
ヒポクラテスは、こんな明言も遺しています。
「人生、生命を維持するのに役立つ道具は、我々を病にもする」
道具とは、お金の事だろうか?
もしもヒポクラテスが、現代に生きているならば、きっとこんな事を言うはず。
「生きて命の無いお金にも寿命が必要だ」
お金に賞味期限を❗