NHKBSの番組「永平寺 禅の世界」を観ていました。
福井にある「曹洞宗大本山 永平寺」は、海外からも禅の修行道場として、奇跡の寺として注目されているとのこと?!
百島の唯一の寺・・・曹洞宗 西林禅寺にも繋がる「禅の世界」です。
あのiPodやiPhoneのアップル社創業者のスティーブ・ジョブズも、生前、癌と向き合う闘病中にも、永平寺に参拝することを夢見ていたとのこと。
永平寺開祖の道元禅師曰く、身心脱落を説いています。
「仏道をならふといふは、自己をならふなり。自己をならふというは、自己をわするるなり」
つまり、自己をならうというのは、自己を忘れること、自己の否定であり、自己を捨てること。
無限の可能性を否定しているのかな?
「身の程を知れ」と説いているのか?
そうなると、禅の境地である「身心脱落」とは、どういうことなのかな?
現実の生活問題・・・悩める問題は、人間関係の対人問題、金銭問題、そして異性問題かもしれません。
それ以上に、現実社会の大きな問題は、「食べていかないと、生きていけないこと」です。
昨日のTOKIOの山口達也メンバー?の女子高校生への強制わいせつ罪の謝罪会見。
彼と同年代の新潟県知事の女子大生への買春による辞職会見。
大韓航空の母娘の雄叫び、雌叫びのパワハラ報道。
・・・人間の強さは、人間の弱さに縛られているのでしょう。
自分の幸せは見えないけど、他人の幸せは見えるはずだから、他人を幸せにすることが「幸福の原点」だと思います。
「弓と禅」というドイツ人哲学者ヘリゲルの実話、大正時代に出版された書籍があります。
スティーブ・ジョブズの愛読書でもあったとのこと。
ぼくも、随分昔、学生時代に読んだことがありますが、きっと今も尚も難解です。
弓の名人からは、「百発百中は曲芸であって、的を外してもよろしい」「弓を引くときは力をこめない、呼吸法が大事」「的を外しても怒らず、的に当てても喜ぶな」「矢は天地の自然によって放たれる」と教えられます。
自分を超えた、小さい自分など捨ててしまえという教えです。
話を盛っているかのような、非常に面白いエピソードがあります。
名人が、暗闇の中で線香の薄灯りだけを頼りに、約50メートル先の甲乙の二本の矢を放ちます。
一本目、見事、的のど真ん中に当たります。
二本目、一本目の矢を裂くように突き破りました。
そして、「いま 天地のそれ が射た」と。
・・・「それ」とは何か?
・・・本当の話かなと疑いました。
大学時代のクラスメイトに、高校インターハイの弓道大会で全国優勝した友人がいました。
彼曰く、「有り得る」と答えていたのが、印象に残っています。
禅の境地・・・大昔、中国には、8世紀後半から9世紀初めに「百丈懐海禅師」という方がおられました。
百丈禅師は、正式に禅寺の作務を修行と位置付けた「一日不作 一日不食」という有名な禅語を残しておられます。
「一日作さざれば一日食らわず」
「働かざる者、食うべからず」という意味合いではありません。
「一日作務(修行)をしなければ、食事をしない」という意味合いです。
個人的に解釈すると、「美味しく食べるために、よく務めを作すこと」です。
これは、引きこもりの方、ニートの方に伝えたい禅語でもあります。
さて、これも、個人的な感想ですが、多分間違っているかな。
身心脱落・・・寝たきり状態の境地に似ているかもしれません。
まもなく、六月から施行となる外国人旅行客増加に伴う民泊新法(住宅宿泊事業法)・・・高齢者問題と繋がるかもしれません。
今日、登場した「弓と禅」の著者ドイツ人哲学者ヘリゲル、その弓の師匠、そして、スティーブ・ジョブズ。
皆さん、おそらく、それを知っていたのかも。
今日のタイトル名・・・世界で一番小さい島。
ランゲルハンス島と呼ばれるもので、膵臓の中の内分泌部を指しています。
膵腺房細胞と膵管上皮細胞の間に島のように見えるランゲルハンス島は、血糖を下げるインスリン、血糖を上げるグルカゴンなどのホルモンを分泌しているとのこと。
ランゲルハンス島が分泌するホルモンが不足すると糖尿病を起こし、その名は「島」を示すラテン語(insula) から「インスリン」と名付けられたとのこと。
究極の禅の世界とは、結局、その島につながってくると考えるのです。