フェリー百風に乗船して、デッキから百島の対岸の常石(ツネイシ)造船所を見渡すと、いろんな種類の船が係留されていて楽しくなります。
海上からのこういう壮観さは、日本でもめったに目にすることのできない圧巻な光景です。
尾道水道を巡るクルーズ船も就航しているみたいですが、尾道港から百島・常石行の備後商船に乗るだけで十分です。
一日乗り放題の乗船券があれば、フェリー百風で時間を過ごす旅人も増えるのでは?
常石港に上陸して、ひと山超えると、「千年観光」という看板を目にします。
あの界隈が、千年(ちとせ)という名の地域なのですが、知らない人が見るとインパクトがあるかもしれません。
常石(造船)グループは、戦後(昭和20年以降)、神原汽船を母体として、大きく飛躍した企業です。
広島カープの本拠地、野球場の命名権もツネイシ・スタジアムとなるところを、広島県の安芸経済界の意地で、マツダ・スタジアムの名をを死守したのでしょう。
そう思うと、明治時代に創設していた百島造船所の「先取しすぎた経営」は、時代から見離されていたのかな?
明治維新での新政府の政策「廃藩置県」「四民平等」が、当時の百島の住民である先人をどれくらい喜ばせたか想像できます。
室町時代に、瀬戸際の島に逃げ移り集落を形成して、戦国、安土桃山時代を経たあと、徳川幕府の長い江戸時代は、職業も住居も変えられず、百島という世界の中で、ひたすら耐え忍んで生きてきたような先人です。
子供の頃に聞いた記憶ですが、祖父母の世代以上の昔ですから、明治以前の百島に暮らしていた先人の皆さんは、ちゃんと挨拶文言(四季折々、訪問時等々)を言えたようです。
多分、先祖代々から口伝えで伝承されていたのでしょう。
明治の世になって、自由を得た百島の者の多くが、島を飛び出したのでしょう。
大正2年の沼隈郡誌の記録;
「百島の者、一般に質朴勤勉にして徳義を重んじ、信義を守り、克く難苦に堪え、忍耐力強気を以て、至るところに成功者を出し、土地開拓に或いは、商業、漁業に、運送業に大規模な経営を競る者、その数少なからず」と記録されています。
明治時代に、百島造船所を創設したのも、頷けます。
明治維新、あれから150年。
今、夏川りみさん(亜大OB) の透き通った伸びやかな声で歌う「童神」を聴いています。
聴きながら、東京渋谷のスクランブル交差点での若者のハロウィン仮装の大騒ぎ、大量のゴミの散乱のニュース。
アイルランド発祥のハロウィン行事になだれ込む自分第一主義の若者の多さ・・・自由社会という秩序? 自由?
若者だけではなくて、年寄りもそうだけど、買い物中のスーパー内で、何かのトラブルが遭ったのでしょう。
「くそジジィ」「くそババァ」と言い合い、つかみ合いの喧嘩になりそうなぐらい罵倒しあう元気な高齢者たち・・・自由な社会です。
でも、みっともない。
アメリカに続いて、ブラジルでも、自国第一主義の政権が誕生しました。
その一方で、国際協調を優先するドイツのメルケル首相の政党は、地方議会で大敗北。
右傾化して、移民難民を受け入れる国が少なくなるのも世界の政治風潮です。
でも、国士やら帝国やらナショナリズムが台頭する国は、まずは、福祉予算が削られ、貧困層が拡大します。
この先、日本が開かれた前進する国であること希望します。
自国第一主義は、歴史の後退でしかありません。
さて、先日のNHKテレビ「ためしてガッテン」の番組内で、認知症のある相手への介護メソッドを提示していました。
発達障害に、ひきこもり、いじめ、虐待、認知症・・・病気という言葉でひとくくりするのも難しい時代です。
介護という言葉が、だんだんと重くのしかかる時代にもなりました。
所得の多い富裕層の高齢者が、高級有料高齢者施設に入居できたとしても、けっして幸福な余生、終活を送れるわけでもありません。
勿論、家庭内で身内が在宅介護できるのが理想なのでしょうが、知恵も創意も工夫も体力も必要となります。
現代社会は、人権やら自由やらと声高になりますが、認知症ではない限り、どこにいても人間関係の煩わしさが付き物です。
それでも、百年先まで、亜細亜の中で、日本が、いちばんの自由な国、元気な国として歩むことを希望します。
明日の楽しみは、日本シリーズ第三戦。
広島カープ対ソフトバンクの初戦・・・延長12回の攻防5時間の接戦、実に素晴らしかった!
そして、第2戦は、広島カープの勝利・・・嬉しいね!
明日の第三戦の舞台は、マツダスタジアムから、敵地の福岡ヤフオクドームへ。
先発投手は、広島カープは九里、ソフトバンクは東浜の予定とのこと。
両投手とも、亜大OB。
投手戦となるいい試合を期待したいものです。