四月になりました。
過労抑止の働き方改革も始まりました。
福井駅周辺も先月のような人混みが消えて、いつものように落ち着いた雰囲気に戻りました。
今日は、今年のアカデミー賞7冠受賞した「オッペンハイマー」を観て参りました。
上映時間3時間・・・見応え十二分、あっという間の時間でした。
神々から「火」を盗んだプロメテウスは、その「火」を人類に与えます。
全霊の神ゼウスから、その罪を問われたプロメテウスは、罰として山に鎖で繋がられて、3万年間毎日、鷲に肝を食われます。
人類は盗んだ罪の業火という苦しみを味わいます。
そのような映画でした。
主人公は「原爆の父」と呼ばれた天才科学者オッペンハイマーの苦悩と栄光と挫折を通して、核の時代、現代に生きる我々に、この世界の在り方を、これでもか、これでもか、問い詰めてくる映画でした。
抑止力?
善人も悪人も関係無く大量殺人兵器となる核分裂の原爆、それを遥かに凌ぐ核融合の水爆の開発を巡るおぞましい人間関係、男女の不平等、男の嫉妬心、権力争い、闘争、人間に生まれてきた事、人類に属している事が恥ずかしくなります。
ヒロシマ、ナガサキに原爆投下、拍手、足踏み、熱狂的な歓喜が渦巻くシーンには、被爆者二世として、人として、悔しさ、情けなさ、自然と涙が零れてしまいました。
身分制度、社会的格差、差別の撤廃、人類平等を理想としたコミュニストという共産主義、ナチス、ファシスト、赤狩り、国家への忠誠心も考えさせられた映画でもありました。
それでも、現代社会に多く問題提起をしている、一度は観るべき価値ある映画だと思いました。
ストーリー内容は、ここまで。
単純なストーリーではなくて、もう一度観たいかなぁ❗
余談になりますが、9時から17時まで労働時間を世界で初めて設定したのは、1917年ロシア革命を成し遂げたソ連共産党です。
映画観賞を見終わったあと、駅構内にあるパン屋さんへ。
福井あんパンを食べながら、オッペンハイマーという映画感想の記憶整理、感想まとめです。
映画の台詞の中に、「人間は原爆も水爆も手に入れて、次はマーメイド(不老不死の人魚)かなぁ」という会話がありました。
福井あんパンを食べた、このベーカリー屋さん、福井初進出のリトルマーメイドと言います。
はて、広島のアンゼルセン、タカギベーカリー系列のお店、福井へ進出したようです。
毎日毎日、パンを売る仕事、大事です。
来る日も来る日もトイレ掃除を仕事にする主人公を描いた映画「パーフェクト・デイズ Perfect Days」、残念ながら今年のアカデミー賞を逃しましたが、あの監督は、淡々と過ごす穏やかな日々を映し描いたのでしょう。
オッペンハイマーの生き様を考えると、そう思うようになります。
役所広司さん演じた主人公の言葉、影と影が重なると、その重なった影は濃くなるんですかね?
重なる影は、濃くなります。
核分裂の原爆、核融合の水爆・・第3次世界大戦が起こったとしても。
我々日本人が乗る日本丸が沈まないように、我々人類が乗る地球船が吹き飛ばされないように。
アインシュタインの言葉です。
「誰かのために生きることだけが、価値ある人生といえる」
インタビュアーが質問しました。
「第3次世界大戦が起こると、どうなるのでしょう?」
アインシュタインが答えた言葉です。
「第3次世界大戦の事は分からないが、第4次世界大戦では、人類は、こん棒と石を使って戦っているはずだよ。」