■朝 / 藤川みゆき (ビクター)
ご紹介するのは、サイケおやじの猟盤活動では中古屋巡りの常套手段、所謂「ジャケ買い」してしまった1枚ですから、歌っている藤川みゆきについては今に至るも、全く知るところがありません。
しかし、ど~です、このジャケ写ポートレートのミステリアスな雰囲気の中に登場している彼女の美人度数は、なかなかに高いと思いますし、サイケおやじの大好物である「白いセーター姿」ってのも高得点 (^^♪
ちなみに、こ~ゆ~ソフトフォーカスのイメージフォトグラフは、昭和40年代中頃から昭和50年代にかけて世界的な流行だった様で、例えばCMの世界ではイギリスの写真家のデイヴィッド・ハミルトンが殊更有名でしょう。確か風吹ジュンや美保純のグラビアやポスターも撮影していたと記憶しているんですが、一説によると撮影直前のカメラレンズに息を吹きかけていたとか、古いパンストをレンズの前に装着していたとか云々、様々な奥義が実しやかに語られ、それを模倣したカメラマンは夥しかった事が、オンタイムで撮影された写真に残されていたんですねぇ~~♪
まあ、現実的にはソフトフォーカス専用のフィルターも販売されていましたし、撮影時には絞りを開けるとか、望遠レンズを使うとか、様々な技法があるらしいんですが、トーシロのサイケおやじには知る由もなく、結果として撮られた写真が唯、自分の琴線に触れてくれれば、OKであります。
で、肝心の収録A面曲「朝」は、作詞:有馬三恵子&作曲:平尾昌晃から提供された演歌系歌謡ポップスと申しましょうか、お色気歌謡に分類されるのかもしれませんが、惚れた男と一晩過ごした女の幸せと希望的観測(?)が綴られた歌詞に附されたメロディラインは、これが発売された昭和50(1975)年にしては、ちょっぴり古い感じがしますし、馬飼野俊一のアレンジも昭和40年代後半の奥村チヨ、いしだあゆみ等々がヒットさせていた人気曲を彷彿とさせるミディアムテンポのフレンチ演歌調というのは、サイケおやじの好みには合っているんですが、藤川みゆきの声質が幾分ペチャペチャした甘え口調なのが、勿体無いところ……。
失礼ながら、ジャケ写イメージとは少~しばかりズレた印象なのが肩すかしでした (^^;
しかし、それでも節回しとか感情表現には光るところもありますので、テレビ等々で接した記憶はありませんが、他に残されている音源があれば、ぜひとも聴いてみたい歌手のひとりです。
ということで、これも「ジャケ買い」の宿命というか、結局のところ、サイケおやじにとっては「自室の壁」の1枚になっております。
つまりは今日、なんとも久しぶりに壁から取り外した次第で、レコード盤本来の存在感を示したというわけです。
うむ、それも宿業……。