OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

バンドの喜び

2007-02-16 17:27:11 | Weblog

かねてより話があった「おやじバンド」が、いよいよ明日から始動します。

今の赴任地には、練習スタジオなんて施設は無いけれど、メンバーの家の土蔵を使うことになり、今夜、設営準備に入りますが、なかなか血が騒ぐのでした♪

ということで、本日はイケイケウキウキの1枚です――

Got A Good Thing Goin' / Big John Patton (Blue Note)

ジャケットにはイケてるお姉ちゃん♪ まさにそのまんま、イケイケな演奏がビッシリ詰まったゴキゲン盤です。

一応、リーダーはジョン・パットンになっていますが、セッション参加の全員で盛り上がっているところが、最高なのです。

録音は1966年4月29日、メンバーはジョン・パットン(org)、グラント・グリーン(g)、ヒュー・ウォーカー(ds)、リチャード・ランドラム(per) という、管楽器抜きの編成です――

A-1 The Yodel
 こういうビートを何と言うのでしょう? イケイケビートとしか私には言えません! ドンスカドンスカ、ウネリながら突進するドラムスとチャカポカ敲きまくりのパーカッションが痛快の極みです。
 そしてグラント・グリーンのギターが執拗に同じリフを繰り返す、所謂十八番の針飛びフレーズを連発し、ジョン・パットンはひたすらに毒々しい音色で、オルガンの脂っこい魅力を発散させていくのです。バッキングで濁りのあるコード弾きを聞かせるグラント・グリーンが、また素晴らしい♪
 しかし、やっぱり主役はドラムスとパーカッションでしょうねぇ。凄すぎる快演!

A-2 Soul Woman
 けっこう重い演奏なんですが、パーカッションの存在ゆえに躍動感があって、これも素敵な仕上がりになっています。もちろん呼応してラテンビート風のグルーヴに撤するドラムスのヒュー・ウォーカーの実力も、大したものだと思います。
 そしてグラント・グリーンはタメの効いたフレーズを多用するアドリブとテンションのかかったノリを聞かせてくれますし、ジョン・パットンは正統派ジャズオルガンの佇まいながら、グラント・グリーンのダーティなバッキングに煽られて、ついには本性を現すソウルオルガンになっていくあたりが、最高です。

B-1 Ain't That Peculiar
 マーヴィン・ゲイの大ヒット曲を堂々とやってしまうところに、このバンドの潔さがあります。しかもオリジナルの軽快なところをドロドロに煮詰めた濃厚な演奏にしているのですから、たまりません。なんとリチャード・ランドラムはモータウンナンバーということで、特徴的なタンバリンをやっているんですねぇ~♪ 本当に芸が細かいとは、オヤジギャグではありません。
 気になるアドリブパートでは、ジョン・パットンがモードっぽいリフをつけているので、グラント・グリーンも正統派のフレーズで硬派に迫っており、聴きごたえがあります。
 もちろんジョン・パットンのアドリブのバックでは、グラント・グリーンが同じ役割を務めますから、そのオルガンからは一瞬ですが、ラリー・ヤング(org) のようなシーツ・オブ・サウンドまで飛び出します。
 またドラムスのヒュー・ウォーカーが、なかなか強靭なバネと煽りで実力者の証明を果たしています。

B-2 The Shake
 これも偉大なソウルシンガー=サム・クックのヒット曲のインストバージョンですが、なかなかイナタイ雰囲気があって素晴らしいと思います。リチャード・ランドラムのタンバリンが、ここでも良い味ですねっ!
 実はアルバムの中で、一番ライト感覚の演奏になっていますが、これこそ彼等の素晴らしいソウルフィーリングが表出した仕上がりかもしれません。この、自然体のグルーヴは、ちょっと真似出来無い境地ではないでしょうか。

B-3 Amanda
 オーラスは、やってくれますねぇ~♪ デューク・ピアソン(p) が書いたジャズロックの隠れ名曲ですからねぇ~♪ 思わずニヤリの選曲であり、快演になっています。
 なにしろモードの隠し味を隠そうとしない居直りが快適なビートで増幅されていますから、たまりません。ジョン・パットンの早弾きオルガンにグラント・グリーンの単音地獄弾きが見事に合体し、ドラムス&パーカッションのノリと響きが快適の極み♪ 本当に何時までも止めて欲しく無い演奏になっています。

ということで、ハナからケツまでイキまくりという、些か下品なキメしか出ないアルバムです。1970年代のジャズ喫茶では、こういう演奏は敬遠気味だったんですが、それが1990年代のレア・グルーヴ再発見で突如、名盤扱いになったように思います。

そういう私も、これを入手したのは、1982年頃でした。もちろん目当てはグラント・グリーンでしたが、ドラムスのヒュー・ウォーカーの素晴らしさに目覚めたのも、このアルバムを聴いてからで、いろいろと参加作品を物色したものです。

あと、このアルバムの良さは管楽器が入っていないところだと思います。それゆえにリズム隊だけのイケイケグルーヴが、しっかりと録られており、妙な音圧が残るドラムスの響きとか、ギターの歪みぐあいが私の好みにジャストミートしているのでした。

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