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イイ話を読めた  文科系

2010年07月03日 12時02分55秒 | 文芸作品
 良い話を読むことが出来た。胸が温かくなって、コトコト鳴ったほど。朝日新聞本日号33面、生活欄の、「男のひといき」で、伊丹市の加藤学さんという方の文章である。

 還暦にして、モスクワへ1ヶ月語学留学。行く前に「靴底がはがれそう」な革靴に不安があったが、お連れあいさんの「はがれたら、むこうで修理してもらったら」の一言で、出発。以下本文。

【 現地で生活し始めて1週間ほどしたころ、靴底が案の定、ガバッとはがれた。毎日、モスクワの街を1時間以上歩いているのだから、無理もない。
 幸い、私の住む寮の近くに小さな靴屋を見つけた。400ルーブル(約1500円)ですぐに直せるという。ほかの靴屋にもあたってみた。550ルーブルで、すぐには無理とのこと。
 最初の靴屋に戻った。すると今度は500ルーブルだという。猛然と抗議した。靴屋は折れ、私を狭い店内に招き入れた。彼の出身地を聞くと、アルメニアだという。異国で小さな靴屋を営むこの男性は、非常に丁寧に修理してくれた。
 その仕事ぶりを見てわたしは50ルーブルを上乗せし、450ルーブルを差し出した。彼は「なぜだ」と厳しい顔をした。そしてすぐに、にこりとして「200ルーブルでいい」。それ以上は決して受け取らなかった。
 何が、彼の心に起きたのだろう。資本主義になり、「何事も金」とも見えるモスクワの街。この不思議な靴屋との出会いは、忘れがたいものとなった】

 モスクワは70年代半ばに行ったことがあるが、既にかなり荒れていた。最近行った連れ合いに聞くと、さらにその数十倍の荒れよう。こんなとき他人事ならず胸が痛くなるのは、僕の性分。そんなこともあって、この話が特に「応えた」らしい。僕も、シドニー滞在旅行の時、パン・肉製品・サラダなどのちっぽけなお店で、似た体験がある。別のホームステー先に移り住んでからも、その店までわざわざサイクリングで尋ねていった覚えがある。「もうすぐ日本へ帰るから」と挨拶に行ったのだが、とても喜んでくれた。中東系で30ちょっと、背は低いが品のある店主だった。
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 良いものを観た、オランダ・ブラジル戦  文科系

2010年07月03日 02時16分16秒 | スポーツ
 事実上の決勝戦と考えて、メモを取りながら懸命に観た。山本昌邦氏のブラジル・ヒイキ解説とちがって、意外にもオランダの方がかなり上だなーと前半20分ぐらいから思ったものだ。その関連部分をメモから拾ってみる。
「5分、オランダの方が技術が上だ。凄いゲームになるだろう」
「10分、ブラジル、ロビーニョが、抜け出し得点。さらに凄いゲームになるな」
「30分、山本昌邦はブラジルびいき。五月蠅いからテレビ、消音」
「35分、ブラジルはファールが多い。オランダ優勢だからもっとファールが多くなるだろうし、間もなくオランダが得点するだろう」

 あとは明日の新聞に載るでしょうが、後半すぐにオランダ得点。ロッベンの戻しパスからスナイデルのクロス(シュート?)に、ブラジルのオウンゴールだった。68分?にオランダ2得点目。オランダから見て右コーナーキックが敵ゴール・ニアへ飛び、ワンタッチあって最後はゴール前のスナイデルのバック・ヘッド気味の得点。73分には、ブラジル、フェリペメロのレッドカード退場。これでほぼ勝負あったと、そんな経過だ。
 全く僕の事前予想と違った結果になってしまった。こんなにオランダが垢抜けて見えるとは思いもしなかった!

 オランダのほうがブラジルよりも優れていた点は以下である。
① パスがつながる。
② インターセプトも上手い。
③ ①②とも要するに判断が速くて正確で、ポジション取りが良いからだと思う。
 こうして総体的にオランダの方が随分垢抜けて見えたのである。それについてはこんなことも思う。ブラジルも含めて、南米のチームはファールが多いと思っていた。あれだけ「マリーシア(「ずるがしこい知恵、技術」というブラジルサッカー用語)」をやっては、垢抜けた技術にはどうしても欠けてくるだろうな、競ったゲームでは特にそうなる、と。つまり、オランダよりもちょっとゲームへの臨み方が違っていて、その差が出たと結論づけたい。このことはオランダ陣営もゲーム前から強く意識していて、オランダチームからこういう声も上がっていたと聞いた。
「ブラジルとやるのでは、相手の汚さに負けないように、こっちも汚いことを覚悟してやらないとな」
 関連して審判の問題もある。主審が日本人の西村さん。毅然としていて、評判通りの名審判だったと、僕は思う。が明日はこの西村さんにブラジルチームからこんな声が上がるだろうと、予言しておきたい。「審判にやられた!」と。この声にFIFAはこう応えることになるはずだ。決勝か準決勝のどこかを、また西村チームに裁かせるはずだ、と。FIFAは今、誤審問題で揺れているし、同時に、南米のファール問題にもちょっと揺れていると思う。だからこそ激しくなりそうなこのゲーム、「事実上の決勝戦」を、西村チームに任せたと言っても良いのではないか。
 以上のような訳から、ブラジルが西村氏を批判したならばそれは「負け犬の遠吠え」にしかならないだろう。そう僕は思う。
 
 オランダは素晴らしいチームだ。とにかく「人もボールも走る」し、ポジション取りが合理的でもあり、かつ随分速くって、そこがすごく垢抜けて見えた。このゲームに限ってはファウルが多かったが、「日頃はファールなしで鍛えようとしている」という選手たち、チームなのだろう。ブラジルがださく見えた。
コメント (6)
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