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らくせきさん「米韓演習」にお応えする  文科系

2010年07月25日 13時44分56秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
22日らくせきさん「米韓演習はアフガン後を見たもの?」に対して書き始めた僕のコメントを投稿に格上げします。

らくせきさん
アメリカの産軍複合体の立場としては、あれだけ膨大な軍事予算に値する「存在価値」をば、国民に常に誇示していなければならないという強迫感のようなものすらあるはずと、僕も推察しています。国家の敵がいつも必要ということ。その意味では、「アフガンの次は?」なんて、いつも先手を打って考えている役目は確かに存在します。

 さて、らくせきさんは僕の質問にこうコメントされましたね。
『単なる憶測 (らくせき) 2010-07-23 08:51:28  アフガンの会議のニュースと朝鮮半島のニュースを見ていてアメリカの軍関係だったらどう考えるかな?という憶測です 』
 この憶測が全く単なる憶測ではないという、そういう書物を書いた超有名人、世界的大学者が存在しますよ。確かここで貴方も読んだことがあるとか語ってみえたノーム・チョムスキー、その大部な著作「覇権か生存か」です。この著作の題名、テーマに即した概要は、こういうもの。

 この国の権力は、世界的「覇権」を維持するために、それを脅かす者たちを見つけ出しては、これと常に闘ってみせてきた。国内の敵は、ウィルソン大統領が始めたプロパガンダの徹底(広報産業、「理論家」の育成)で手に負えるが、国境の外は難しい。そこで生まれたのが「先制攻撃」ならぬ「予防戦争」概念である。常にこれを展開し続けることによって、人々を権力の側に引き寄せてきたとも言える。キューバ、ニカラグァ、イラク、そしてアジア。こうして、「予防戦争」という概念も実は、寛大すぎるものである。でっちあげの「脅威」は想像上のものなのだから。
 これに対する希望は、こうだ。「一般の人々の間に人権という文化がゆっくりと育っていることが挙げられる」。「その権利には少数民族や女性や未来世代の権利も含まれている」。こうして例えばイラク戦争前には、ベトナム戦争前よりもはるかに世界の反発は大きかった。 タイム誌の調査結果によれば、「アメリカこそならず者国家だ」と答えた数字がきわめて多かったのである。ヨーロッパでは80%。アメリカに好意的なカナダでも、36%だ。このならず者国家数字はアルカイダよりもはるかに多いものだった。03年のダボス会議での世界経済フォーラム年次総会で「世界から信頼されている人々、指導者、機関、国家など」に対する信頼度アンケート結果もある。NGO指導者だけが過半数をこえた信頼だった。次が、国連、宗教指導者などと続き、最底辺が合衆国指導者だった。
 

 さて、らくせきさん。こういうアメリカともっとも親しくしている国家・日本、特に外務省、防衛省などは、日本のODAなどを傍らでドブに捨てているようなものではないでしょうか。韓国哨戒艇沈没事件でも、いち早く米韓調査報告書を「ご信頼申し上げる」と日本は振る舞いましたが、これは多くの友好国からも顔をしかめられるような行為だと思います。そもそもお膝元の韓国の選挙で、この問題ゆえに与党が大敗しました。ロシア、中国はいち早く韓国に調査団を派遣するなどして自分らでも調査を重ねた末に、国連でも慎重な態度をとっています。キューバ、ベトナムもこの事件の問題化には反発しています。これに対して、独自調査を何もしていない日本が「北朝鮮の仕業」と連日国中にテレビを流していますが、全体としてアメリカに厳しい中南米諸国や、アジア諸国の不審、反発を無数に造成しているかも知れないのです。
 アメリカは南米、アジア、ロシア、そしてギリシャなど、通貨危機を世界のそこら中に作って嫌われてきた上に、さらに国連を無視して嘘の理由でイラク戦争を強行したのですから、嫌われるのは当然のこと。日本政府はそのイラクでも従うだけでしたし、実に情けない国家です。アメリカの「予防戦争」「脅威のデッチアゲ」にいち早く協力する国。「国際的大義は口だけ、商売のためだけで動く国」と世界から見抜かれているから、ちょっと恥ずかしい。
コメント (4)
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