金さんが突然、中国へ。
いよいよ三男への政権を継がせるのか?
大きな転換点にさしかかっているようです。
最近、読んだ本。私の主義に反しますが、長い投稿です。
「中国は北朝鮮を止められるか?」
著者は、五味洋治さん。東京新聞の記者。
日本の脅威であるばかりでなく
東アジアの安全を脅かす北朝鮮の核。
この本は、北朝鮮と中国の国境リポートや
両国の関係を朝鮮戦争まで遡って追求したもの。
そのなかから、なぜ北朝鮮は核を持ったのか?について
要約して紹介します。
中国に依存せざるを得ない北朝鮮。
中国は一貫して朝鮮半島に核武装化に反対してきた。
北は、表向き非核は金日成の遺言といっているが、
金日成さん自身、かなり早くから核武装を考えていたとされる。
北朝鮮がホンキで核を持とうとしたのは
中国が韓国との国交を回復させたことが大きく影響したらしい。
中国は経済発展を遂げてきた韓国との貿易や投資が
中国の改革・開放に不可欠という判断であった。
中国も北に開放路線を諭すように教えるが、
金日成は資本主義には不快感をもっていたし、
息子の金さんも、頭では改革・開放と分かっていても
感覚的に嫌っているという。
国内の状況は一向によくならない。
北の核開発が本格化するのは、こうした矛盾からという。
そして、21世紀に入って、核実験を行ったと発表。
その理由を中国の学者は次のように分析している。
①国内的では、軍事最優先の政治を再生産可能にするため。
これによって大衆を支配する。
②外交面では、国際社会の圧力を跳ね返す。
核を持つことによって中国、アメリカ、ロシアの関係国の
足並みを乱して、自国に有利に利用する。
こうした事態に、中国は、どういう行動に出るのか?
これが本のタイトルにもなっているように読者の
もっとも知りたい点。
作者の答えは。こうです。
①一番大きいのはアメリカの動き。
北との関係で、中国は、アメリカが動くと動いてきたという事実。
これは変わらないと指摘。
つまり、アメリカの出方が鍵をにぎっているということです。
②もうひとつ、北の混乱を抑えるのが基本。
北が暴走すれば批判し、関係が悪化すれば経済支援でなだめる。
改革・開放路線へ誘導し、安定した経済状況をつくるための
努力は変わらないこと。
理想的な核の解決の例としてウクライナをあげています。
ウクライナはソ連崩壊後、1900の核弾頭を、軍の反対を押し切って廃棄。
見返りは、米・ロ・英・仏が中心になって、
国家の安全を保障して経済支援を行い、成功している事実。
国家の安全を保障するためには、戦争状態に終止符を打たねばなりません。
しかし、作者は、北はこのままでは確実に崩壊への道を進んでいると指摘。
金さんの健康不安が一番危険信号。
金さんの後は集団指導かと多くの予測は見事にはずれ
三男の世襲へと進んでいる。
この代替わりが失敗すれば、クーデターなどが起って
北は内戦から崩壊へ・・・
という最悪のシナリオもありうるという。
その場合は、どうなるのか?
国連などの対応が遅れれば、中国人民軍は秩序回復のために越境する。
米軍・韓国軍も38度線を越える。
両陣営の間で問題となるのが、北の核。
意見が食い違う可能性があり、衝突の恐れもあるという。
北朝鮮の安定こそ中国の最大の関心事。
世襲に批判的な中国は、三男への政権移譲に賛成し、
さらなる経済の開放を条件にして新たな援助を行う可能性が高いでしょう。
日本はすくなくともアメリカが好戦的にならないように
忠告するくらいの自主性が欲しいものです。
いよいよ三男への政権を継がせるのか?
大きな転換点にさしかかっているようです。
最近、読んだ本。私の主義に反しますが、長い投稿です。
「中国は北朝鮮を止められるか?」
著者は、五味洋治さん。東京新聞の記者。
日本の脅威であるばかりでなく
東アジアの安全を脅かす北朝鮮の核。
この本は、北朝鮮と中国の国境リポートや
両国の関係を朝鮮戦争まで遡って追求したもの。
そのなかから、なぜ北朝鮮は核を持ったのか?について
要約して紹介します。
中国に依存せざるを得ない北朝鮮。
中国は一貫して朝鮮半島に核武装化に反対してきた。
北は、表向き非核は金日成の遺言といっているが、
金日成さん自身、かなり早くから核武装を考えていたとされる。
北朝鮮がホンキで核を持とうとしたのは
中国が韓国との国交を回復させたことが大きく影響したらしい。
中国は経済発展を遂げてきた韓国との貿易や投資が
中国の改革・開放に不可欠という判断であった。
中国も北に開放路線を諭すように教えるが、
金日成は資本主義には不快感をもっていたし、
息子の金さんも、頭では改革・開放と分かっていても
感覚的に嫌っているという。
国内の状況は一向によくならない。
北の核開発が本格化するのは、こうした矛盾からという。
そして、21世紀に入って、核実験を行ったと発表。
その理由を中国の学者は次のように分析している。
①国内的では、軍事最優先の政治を再生産可能にするため。
これによって大衆を支配する。
②外交面では、国際社会の圧力を跳ね返す。
核を持つことによって中国、アメリカ、ロシアの関係国の
足並みを乱して、自国に有利に利用する。
こうした事態に、中国は、どういう行動に出るのか?
これが本のタイトルにもなっているように読者の
もっとも知りたい点。
作者の答えは。こうです。
①一番大きいのはアメリカの動き。
北との関係で、中国は、アメリカが動くと動いてきたという事実。
これは変わらないと指摘。
つまり、アメリカの出方が鍵をにぎっているということです。
②もうひとつ、北の混乱を抑えるのが基本。
北が暴走すれば批判し、関係が悪化すれば経済支援でなだめる。
改革・開放路線へ誘導し、安定した経済状況をつくるための
努力は変わらないこと。
理想的な核の解決の例としてウクライナをあげています。
ウクライナはソ連崩壊後、1900の核弾頭を、軍の反対を押し切って廃棄。
見返りは、米・ロ・英・仏が中心になって、
国家の安全を保障して経済支援を行い、成功している事実。
国家の安全を保障するためには、戦争状態に終止符を打たねばなりません。
しかし、作者は、北はこのままでは確実に崩壊への道を進んでいると指摘。
金さんの健康不安が一番危険信号。
金さんの後は集団指導かと多くの予測は見事にはずれ
三男の世襲へと進んでいる。
この代替わりが失敗すれば、クーデターなどが起って
北は内戦から崩壊へ・・・
という最悪のシナリオもありうるという。
その場合は、どうなるのか?
国連などの対応が遅れれば、中国人民軍は秩序回復のために越境する。
米軍・韓国軍も38度線を越える。
両陣営の間で問題となるのが、北の核。
意見が食い違う可能性があり、衝突の恐れもあるという。
北朝鮮の安定こそ中国の最大の関心事。
世襲に批判的な中国は、三男への政権移譲に賛成し、
さらなる経済の開放を条件にして新たな援助を行う可能性が高いでしょう。
日本はすくなくともアメリカが好戦的にならないように
忠告するくらいの自主性が欲しいものです。