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新聞の片隅に載ったニュースから(58)    大西五郎

2012年10月30日 09時01分32秒 | Weblog
新聞の片隅に載ったニュースから(58)

電車登り感電か 米兵の遺体発見 佐世保の駅ホーム(2012.10.29毎日新聞)
 28日午前5時ごろ、長崎県佐世保市早岐1のJR早岐駅ホームで、米海軍佐世保基地所属のサムエル・ルイス・スタイルス2等兵曹(25)があおむけで死亡しているのをJR職員が見つけ、110番した。県警早岐署によると、スタイルス兵曹のウインドブレーカーの右肩部分が焦げ、額に出血の痕があった。ホームに止まっていた電車に登ってパンタグラフに触れ、感電した後に転落した可能性もあるとみて死因を調べている。ホームや背負っていたリュックにアルコール飲料の缶があったという。
 沖縄の米兵による集団強姦致傷事件を受けて、米軍は19日から日本に駐留する全兵士の夜間外出(午後11時~翌午前5時)を禁止している。

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 朝日新聞も中日新聞もほぼ同じような記事を掲載していました。読売新聞にはこのことを知らせる記事は見当たりませんでした。
 普通なら名古屋発行の新聞が遠く長崎県で起きた変死事件などは報道しないものですが、沖縄で起きた米兵による集団強姦致傷事件の直後であるために、名古屋でも報道されたようです。中日新聞は「日本に滞在する米軍人全員を対象に午後十一時から午前五時まで外出を禁止しており、スタイルス二等兵曹が違反した疑いもある」と突っ込んだ報道になっていました。毎日も朝日も「外出禁止令」を付記したのは、「違反」をほのめかしたかったのだと思います。

 先に№57で「この問題では日米関係者から「再発防止策を確立する」などの“決意”が語られていますが、アメリカの軍隊が日本に駐留している限り、「再発防止策」なんてあるんでしょうか。」と書きましたが、米兵には真摯な気持ちで命令を守る気持ちなどはなく、したがって外出禁止令は「再発防止策」にはならないことを、この小さな事例が示していると思います。

 偶然ですが、きょうの毎日新聞の「メディア時評」欄で、沖縄在住の池宮城紀夫弁護士は「米政府は、日本にいる全軍人を対象に、午後11時以後の夜間外出禁止を発令した。しかし、そんなことでは根本的な解決にならないことを、沖縄県民は何度も体験してきた。凶悪事件のたびに、米軍の言う「綱紀粛正」が実施されてきたが、事件はまた繰り返された。根本的な解決策は、米軍基地の整理縮小、万余を超す海兵隊員の米本土への撤収である」と指摘しています。

 そして、「オスプレイの強行配備について、『日米同盟の強化』に貢献するとの10日付読売新聞社説は、沖縄の実態無視した暴論である。オスプレイの強行配備と今回の集団強姦致傷事件から見えてくるのは、『安保条約の要の沖縄』から日米同盟が崩壊していく予兆である。在京メディアは、その視点を自覚する必要があろう」と、メディアの取材・報道姿勢に注文していました。

                                       大西 五郎
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”角田美代子”   文科系

2012年10月30日 08時25分06秒 | 文芸作品
 角田美代子。どうして僕は、彼女がこれほど気になるのだろう。反吐が出るという言葉でもとうてい言い表すことができているとは思えないほどで、それよりもははるかに嫌な、反発で怒りを感ずる存在。そういう意味から、当然、気になって仕方ないのである。だからいろんなものも読んだ。最も典型と観られる手口、谷本家の場合はこんなふうだ。

 03年のことだが、父が娘二人の学校のPTA会長もやった高松市の谷本家に、美代子がまず遠い親戚の青年をあずける。美代子にとって谷本家も、遠い遠い親戚なのである。そして、関西で元々ぐれていたこの男がさらにぐれていく。やがて谷本家はこの青年にお引き取り願ったわけだが、すぐに美代子が「仲間」を連れて乗り込んで来て、「どうしてくれるんだ!」と凄んだという。引き受けた方の大変な善意に対して、こんな態度がとれるものか。あまつさえ、この凄みの延長として「ご一統様」が谷本家に長期滞在、関西を後にして高松市のこの家に居着くことになるのだ。娘二人と父母のこの家で、どんなことが始まったか。
 高校生の次女ルイ以外を、虐め始めたのである。虐め理由は美代子の思うまま。アラを探し出し、相手の「罪悪感」を徹底的について行くその論理,やり方がどうも悪魔的・天才的らしい。なんせ、彼女が尼崎から連れてきたチンピラ集団に、次女までも加えていくのである。初め次女は、「ごめんね、父さん」とささやきながら、父を殴ったという。美代子の「こいつも悪いと言っていて直らないんだから、みんなで殴れ。身内こそ真っ先に殴るのが当たり前だろう」という命令、言葉を実行させられていくのである。なおこの家で姉と叔父の二人が殺されているから、この二人だけが一統にささやかな抵抗を試み続けたと思われる。次女ルイは、旧制中から移行した進学校・高松高校の秀才で、写真も見たが、週刊誌に隣人の言葉で書かれた通りの美人である。ともあれ、この家も半年ほどで食いつぶされることになる。谷本家の貯金500万円と、親戚からかき集めさせた2000万円ほどを食らい尽くしたという。谷本家は荒れ放題、家族はがりがりに痩せた、ノイローゼ状態という近隣の証言もある。僕が最も驚いたおまけがあって、この次女が美代子の大事な大事な一人息子のお嫁さんになっているのである。
 なお、こんなふうにしてしゃぶり尽くされた家が5軒あるというのだから、この事件は凄い。

 さて、こんな地獄が実際にこの日本に現出するものなのか。有効な抵抗はできなかったのか。警察に駆け込まなかったのはどうしてだろう。ルイというこの次女は本当に洗脳されているのだろうか、などなどといろいろ無数の疑惑、人間不信感がどう考えてみてもぬぐい去れない。だからいろいろ読んでみたのだ。新聞の記事はすべてなめるように読んだはずだが、結論を言うならこんなことしかない。人を分断し、世間から隔絶させて、「世間、人間とはこういうものだ」と思わせてしまうやりかた。これは、まさにカルトである。ただカルトの場合、オウムにしても脱落者には暴力も使うが、身内は昇進で釣るはずだ。対して美代子は恫喝と暴力、そして必要なら監禁をも操る。そう考えてみてもその嫁にまでなったルイの心境は全く理解不能である。姉や叔父を殺されて、その相手を義母とすることができるものだろうか。経過から見て、殺されたということはうすうすでも気づいていようし。監禁されて逃げ出せない心理になった女性というのでもなさそうだし。そこらの疑問、不思議にかかわって被害関係者の一人もこう語っている。「教祖みたいな人がいる集団で・・・」。

 この事件、読む度に、考え込むほどに人の深淵の深さ、怖さを一つ一つのぞき見ていく気がする。なんというか、青白いだけで全貌も見えない悪魔に、その長い蛇の舌まるごとでもってこの僕の体自身をなめられているような。僕は死刑廃止論者を自認してきたが、この女にだけは本心からその主張を続けていけるという自信をキープできない。
コメント (6)
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