ザックもハリルも、日本の実力を世界15位程度とは観ていた。ザック時代には世界13位だったこともあるのだし、当時よりも外国チーム所属日本人選手は質量ともにはるかに底深いものになっているのだから。
では何故日本の順位がこれほどに下がっているのか。その原因を正しく抑えることこそ、ロシアで勝つ道である。そしてその原因とは、外国チームとの決死の戦い場面を観れば分かる。1つは、ブラジル大会。今一つは、ACLである。
ブラジル大会の敗因は今はもう明らかだろう。準備段階から存在した「選手と監督との食い違い」によるもので、これでもって、ザックが行ってきたほとんどの準備が本番では無駄になるという戦い方しかできなかった。準備段階で監督の指示に従わず「繋ぎ重視」に励んだやの中心選手が複数存在し続けた。それが、本番で敗れた原因である。どの国も必死になる大会で、こんな中途半端をしては勝てるわけがない。ザックが、主として本田と遠藤がやってきて質問したことへの回答としてこう語ったとは、よく知られている話だ。
「そんなことを君等が今言ってくるって、私たちの今までのやり方に確信を持っていたと言えるのか。それでは私がここにいる意味さえないと思う」
さて、今回のハリル解任には、ブラジル大会の苦い経験もこのように絡んでくるはずだ。協会中枢がこう決断したことは明らかである。
「また、選手と監督とがずれている。やはり日本人の行動とこれを律する感覚は、外国人には分からないのだ。監督を切って、日本人にしよう。ブラジルに二の舞にはしたくない」
さて、その上で協会はどうするつもりなのか。ハリル流を取り入れるのか、ブラジルでも選手が誇っていたやの「自分らのサッカー」を許容していこうというのか、どうか。これについて僕は、前者しかないと、選手もそれに相応しい人を選べと、大声で言いたい。その理由こそ、ここ数年のACL大会を観れば分かるというもの。
①ACLでさえ、日本流の生半可な「繋ぎ尽くす」などは全く通用しないのである。ここへの新参チームほど、その事を思い知らされてきたはずだ。広島、川崎、セレッソ、柏などである。その原因こそ「日本のサッカーが軽い」ことである。国際的重要ゲームではなおさら、今の日本流の小手先繋ぎなど通用しない。「繋ぎが増えれば、今風カウンターを食うだけ」と肝に銘じておくべきだ。だからこそザックもハリルもこれを禁じたのであった。
②これは案外見落とされていることだが、ザックは「繋ぎ尽くす」のは禁じていた。攻撃について代わりに語っていたのがこれである。「サイドを中心に使って、手数少なく攻めろ。良いカウンターを食わないようにということだ」
③時に応じて高低のゾーンプレスも、リトリートも使った守備に細心の注意を払って固く守りつつ、相手の集中力が途切れたころに、ゲーゲンプレス的得点法もしくはセットプレーで得点する。日本人は集中力は一流だから、こういう鹿島やACL優勝時の浦和のような戦い方が最も似合っていると言いたい。
④ついては、西野に是非お願いしたいことがある。チームコンセプトでも選手選考でも、出来るだけ多く手倉森と相談し合って欲しい。手倉森は世界相手の守り方をよく研究して、知っている人だから。ACLにおける鹿島や浦和の分析にも凄く励んでいたと確信している。
西野がいたガンバの、遠藤を必要とするようなサッカーを日本が敢行したら、必ずやブラジルの二の舞になるはずだ。「(将来性とか)自分らのサッカーとかよりも、まず勝ちたい」。これはブラジルを前にして内田や岡崎がザックを支持して主張していた言葉だったと思う。
では何故日本の順位がこれほどに下がっているのか。その原因を正しく抑えることこそ、ロシアで勝つ道である。そしてその原因とは、外国チームとの決死の戦い場面を観れば分かる。1つは、ブラジル大会。今一つは、ACLである。
ブラジル大会の敗因は今はもう明らかだろう。準備段階から存在した「選手と監督との食い違い」によるもので、これでもって、ザックが行ってきたほとんどの準備が本番では無駄になるという戦い方しかできなかった。準備段階で監督の指示に従わず「繋ぎ重視」に励んだやの中心選手が複数存在し続けた。それが、本番で敗れた原因である。どの国も必死になる大会で、こんな中途半端をしては勝てるわけがない。ザックが、主として本田と遠藤がやってきて質問したことへの回答としてこう語ったとは、よく知られている話だ。
「そんなことを君等が今言ってくるって、私たちの今までのやり方に確信を持っていたと言えるのか。それでは私がここにいる意味さえないと思う」
さて、今回のハリル解任には、ブラジル大会の苦い経験もこのように絡んでくるはずだ。協会中枢がこう決断したことは明らかである。
「また、選手と監督とがずれている。やはり日本人の行動とこれを律する感覚は、外国人には分からないのだ。監督を切って、日本人にしよう。ブラジルに二の舞にはしたくない」
さて、その上で協会はどうするつもりなのか。ハリル流を取り入れるのか、ブラジルでも選手が誇っていたやの「自分らのサッカー」を許容していこうというのか、どうか。これについて僕は、前者しかないと、選手もそれに相応しい人を選べと、大声で言いたい。その理由こそ、ここ数年のACL大会を観れば分かるというもの。
①ACLでさえ、日本流の生半可な「繋ぎ尽くす」などは全く通用しないのである。ここへの新参チームほど、その事を思い知らされてきたはずだ。広島、川崎、セレッソ、柏などである。その原因こそ「日本のサッカーが軽い」ことである。国際的重要ゲームではなおさら、今の日本流の小手先繋ぎなど通用しない。「繋ぎが増えれば、今風カウンターを食うだけ」と肝に銘じておくべきだ。だからこそザックもハリルもこれを禁じたのであった。
②これは案外見落とされていることだが、ザックは「繋ぎ尽くす」のは禁じていた。攻撃について代わりに語っていたのがこれである。「サイドを中心に使って、手数少なく攻めろ。良いカウンターを食わないようにということだ」
③時に応じて高低のゾーンプレスも、リトリートも使った守備に細心の注意を払って固く守りつつ、相手の集中力が途切れたころに、ゲーゲンプレス的得点法もしくはセットプレーで得点する。日本人は集中力は一流だから、こういう鹿島やACL優勝時の浦和のような戦い方が最も似合っていると言いたい。
④ついては、西野に是非お願いしたいことがある。チームコンセプトでも選手選考でも、出来るだけ多く手倉森と相談し合って欲しい。手倉森は世界相手の守り方をよく研究して、知っている人だから。ACLにおける鹿島や浦和の分析にも凄く励んでいたと確信している。
西野がいたガンバの、遠藤を必要とするようなサッカーを日本が敢行したら、必ずやブラジルの二の舞になるはずだ。「(将来性とか)自分らのサッカーとかよりも、まず勝ちたい」。これはブラジルを前にして内田や岡崎がザックを支持して主張していた言葉だったと思う。