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朝日の天皇敬語報道批判  文科系

2020年12月11日 20時16分01秒 | 文化一般、書評・マスコミ評など

 本日の朝日新聞「メディア私評」は、今とても必要な公論、正論だと読んだ。題して「天皇制とタブー 敬語報道 批判を抑制しないか」。この正論の最重要触り部分は、こうなっている。

『右翼は広告主に圧力をかけるという手法を用いている。・・・・しかし現在の「陛下・殿下・さま」に代表される敬称報道の是非は議論されるべきだ』

『市民が皇室を尊敬することは何ら問題ない。強調したいのは、報道機関が天皇・皇族だけに特別な敬称を使い、読者や市民に間接的に敬語を強いる問題である。敬意をもつべきとされる対象に人は自由な思考や批判をもちにくい。実際、意味を深く考えぬまま敬称使用を自然視する学生は多い』

 この「過剰な敬称報道」批判は、例えば右翼の典型・日本会議の「日本会議がめざすもの」文書の内容から見ても、とても重要なものだ。

『私たちは、皇室を中心に、同じ歴史、文化、伝統を共有しているという歴史認識こそが、「同じ日本人だ」という同胞感を育み、社会の安定を導き、ひいては国の力を大きくする原動力になると信じています。国際化が進み、社会が大きく変動しようとも、常に揺るがぬ誇り高い伝統ある国がらを、明日の日本に伝えていきたいと思います。私たちはそんな願いをもって、皇室を敬愛するさまざまな国民運動や伝統文化を大切にする事業を全国で取り組んでまいります。・・・・・現行憲法が施行されてすでに60数年-。わが国の憲法は、占領軍スタッフが1週間で作成して押し付けた特殊な経緯をもつとともに、数々の弊害ももたらしてきました。すなわち、自国の防衛を他国に委ねる独立心の喪失、権利と義務のアンバランス、家族制度の軽視や行きすぎた国家と宗教との分離解釈、などなど』 

 この日本会議が天皇を何か「国家的な宗教的敬愛対象」にしようとしている事は明らかある。そして、ここに自民党の主要な国会議員がほとんど参加しているところから観ても、上記朝日新聞の批判は、極めて重要なものである。

 日本国民にとっては、憲法上の象徴天皇について批判など自由にものが言えなければおかしい。ましてや、宗教的な神聖な「天皇」を国の主人公である国民に何らか押しつけるなどは、民主主義の名においてけっしてあってはならないことである。自由民主党は、憲法の中に神聖天皇を何らか明記していくことを目指しているのであろうが、日本国憲法から観たら、主人公である国民より大切なものはないのであって、その言論に何かタブーを設けるなどは、あってはならないことである。

コメント (1)
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