路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

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【2024東京都知事選】:小池都知事は《「しがらみ」でがんじがらめ》? パーティーの集金力は国会議員顔負け

2024-06-18 07:58:50 | 【選挙・衆院選、参院選、補選・都道府県市町村長・地方議会・公職選挙法・買収事件】

【2024東京都知事選】:小池都知事は《「しがらみ」でがんじがらめ》? パーティーの集金力は国会議員顔負け

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【2024東京都知事選】:小池都知事は《「しがらみ」でがんじがらめ》? パーティーの集金力は国会議員顔負け

 「しがらみにとらわれず、時代が求めることを先取りして、大義と共感で物事を進める発想力とまとめ力と実行力だと思っている」

 6月20日告示、7月7日投開票の東京都知事選に3選を目指して出馬表明した小池百合子知事(71)。自身の首長としての強みを6月14日の会見で問われると、余裕の表情でこう答えていた。

<picture>しがらみばかりのようだが…(C)日刊ゲンダイ</picture>

      しがらみばかりのようだが…(C)日刊ゲンダイ

 「しがらみ」とは一般的に「束縛や制約、働きかけなどによって自由や行動が制限されること」の意味。つまり小池知事は、自分は誰からも行動を制限されることはなく、自由な発想で動くことができる、と言いたいわけだ。

 ただ、今国会でヤマ場を迎えている政治資金規正法改正案を巡っては、もともとは自民党派閥の裏金事件の舞台ともなった「政治資金パーティー」が発端だ。政治家がパーティーを開催したり、企業や団体からの献金を受け取ったりすることで、特定の人物、業界などと「しがらみ」が生まれ、国民のためにある本来の政治ができなくなる――。

 野党が見直しを求めているのもそのためだが、6月4日の都議会で日本共産党議員から「パーティー券の購入を含めて企業・団体献金が政治をゆがめているという認識はないのか」と問われた小池知事は、「法(政治資金規正法)の在り方について国会でまさに議論されていると認識している」と答えただけだ。

 ■小池知事の資金管理団体「百成会」は国会議員顔負けの集金力

 「しがらみ」を嫌うのなら、「パーティーや企業、団体献金は排除します」と言えばいいのに、なぜ、歯切れが悪かったのか。小池知事もパーティーや企業、団体献金が自身にとって重要な資金源だからなのか。

 東京都選挙管理委員会が公表している政治資金収支報告書(2022年分)によると、小池知事の資金管理団体「百成会」はこの年の5月に「小池百合子と『東京の持続可能な成長を進める』勉強会」、同11月に「小池百合子と『東京の持続可能な成長を進める2.0』勉強会」という名の政治資金パーティーを都内ホテルで開催。それぞれ1920万円(373人参加)、1992万円(396人参加)の収入があり、インテリア大手「ニトリ」が150万円、東京都医師政治連盟が100万円などを支払っていた。

 「百成会」は新型コロナの影響でパーティーが開けない年もあったものの、2019年のパーティー収入は約4500万円もあったから、国会議員顔負けの集金力だろう。これでは「裏金自民」との政治姿勢の違いを打ち出すために、「パーティーや企業、団体献金は排除します」と断言しないのも合点がいく。

 小池知事は自民党の国会議員時代、裏金事件の“本丸”となった「清和政策研究会」出身。総務会長も経験しているから、「ブラックボックス」と指摘されている「政策活動費」の闇についても承知している可能性がある。

 SNS上で《小池さんは「しがらみ」でがんじがらめ》などと揶揄する声が出ているわけだ。

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 元稿:日刊ゲンダイ DIGITAL 主要ニュース マネー 【トピックスニュース・選挙・2024東京都知事選】  2024年06月18日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【2024東京都知事選】:誤魔化そうとする大メディア報道 都知事選の争点はただ一つ、裏金自民への審判だ

2024-06-18 07:58:40 | 【選挙・衆院選、参院選、補選・都道府県市町村長・地方議会・公職選挙法・買収事件】

【2024東京都知事選】:誤魔化そうとする大メディア報道 都知事選の争点はただ一つ、裏金自民への審判だ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【2024東京都知事選】:誤魔化そうとする大メディア報道 都知事選の争点はただ一つ、裏金自民への審判だ

 今月12日、ようやく、東京都知事選への立候補を表明した小池百合子都知事。「18日が大安なので、その日に公約を出したい」などと言っていたが、そうなれば、ワイドショーなどは競うように紹介する映像が目に浮かぶようだ。フリップを並べて対抗馬の蓮舫参院議員との比較など、連日のように騒ぐ。

 もちろん、小池は織り込み済みで、4年前の都知事選で打ち出した「東京大改革2.0」をバージョンアップしたような「東京大改革3.0」を打ち出し、「働きやすい東京」「災害に強い東京」などを一方的に打ち出してくるとみられている。それを大メディアが連日、ああだこうだとやれば、それが都知事選の争点、焦点になっていくのだろうが、騙されてはダメだ。

ずばり裏金自民を裁くことだ(都知事選候補の蓮舫氏と小池百合子都知事=右)/(C)日刊ゲンダイ

 小池といえば、そうやって、メディアを使った派手なキャッチフレーズで、都民をけむに巻いてきた「常習犯」なのである。東京都庁関係者も「小池さんは自分に有利なタイミングで票につなげる政策をぶち上げることしか考えていない」と皮肉る。指示された裏方は大変なのだが、選挙直前に打ち出した低所得者層への商品券配布なんか典型だ。

 有権者はそんな小池マジックに目を奪われず、この選挙の本質を見極める必要がある。小池に先んじて立候補表明した蓮舫が最初に明言したように「小池は自民返りした」政治家だ。裏に自公与党が蠢いているのは明白で、この都知事選は衆院3補選、静岡県知事選、小田原市長選、目黒都議補選、港区長選などに続く「岸田自民党への審判」なのだ。それも最大級、岸田にトドメを刺すべき選挙なのである。

 ステルス選挙が笑っちゃう支援強制文書

 とはいえ、裏金政治への審判ということになれば、とてもじゃないが、小池陣営=自公に勝ち目はない。そこで、彼らは争点隠しにシャカリキになるのだ。

 自民党はステルス選挙だし、もちろん、選挙応援にも入らない。なるべく自民色を打ち消し、国政とは無関係に小池の「東京大改革」を最大限に打ち出していく。教育や子育てに関心を持っていき、蓮舫の政策にかぶせていく。そんな作戦なのだろうが、もうインチキがバレている。

 自民党東京都連の萩生田光一会長が都連の各総支部、議員に宛てた“裏指示書”がネット上に出回ってしまったのである。そこに書かれていることはエグい。自民党都連として「3点の方針」を明記しているのだが、1、蓮舫による共産党主導の革新都政を絶対阻止しなければならないこと。2、小池都知事が出馬する場合は、自民党は小池都知事への全面支援を行うこと。3、今後の支援の方法などについては都連4役にご一任いただくこと、と選挙支援を「強制」しているのである。

 それも蓮舫を呼び捨てにし、共産主導とレッテル貼りし、敵意むき出し。全共闘セクトの文言みたいだが、ここで思い出して欲しいことがある。小池は2016年、自民党都連のことを「意思決定がわからないブラックボックス」と猛批判。票をかき集めた過去がある。裏でコソコソやっている萩生田自民党都連こそ、ブラックボックスもいいところなのではないか。しかし、今度はシレッと支援を受ける。会見で聞かれると「大変心強い」などと言う。機を見るに敏な風見鶏政治家の面目躍如だ。

与野党対決隠しに加担の面々


裏金議員張本人が自民党都連会長で都知事選にも暗躍(萩生田光一同会長=14日)/(C)日刊ゲンダイ

 ステルス作戦の自民党だけでなく、今度の選挙では露骨な「与野党対決隠し」「与野党対決潰し」が行われている。

 連合の芳野友子会長は蓮舫支援について、共産党との関係を問題視、「連合は共産党とは考え方が全く違う。連携していくことは非常に難しい」と力説した。

 連合は前回も野党系候補の宇都宮健児氏を支援せず、小池支持に回ったので、別にニュースでも何でもないのだが、今回はこうした発言が話題になる。連合が支援しないことで「与野党対決とはちょっと違う」というムードが醸成されていくからだろう。連合内も分裂していて、当然、蓮舫支持も多いのだが、その辺はなかなかニュースにならない。

 国民民主の榛葉幹事長が蓮舫について「共産党さんとガッツリやっておいて、(国民民主も)ご一緒に、と言ったってご一緒できない。これでは本当に『立憲共産党』だ」と揶揄したのもそうだ。予算案に賛成するような「ゆ党」の蓮舫嫌いはご勝手にだが、こうした発言が垂れ流されることで、「野党分裂」に見えてしまう。「足並みそろわず」などと書くところもある。こうした報道を見るにつけ、日本の大メディアの正体を思い知らされるようだ。

 「都庁と自民党、企業とメディアが1本の線でつながっているんですね。八王子市長選では自公が推薦する初宿和夫候補が小池都知事の応援を受けて当選しましたが、元都庁の局長です。対立候補は都民ファーストの会の元都議だったが、小池さんはブラックボックスと批判してきた自民党に寝返った。江東区長選では自、公、国民、都民ファーストが推した候補者が勝ちましたが、こちらも東京都の部長です。そんな小池都政がすすめるのが築地や神宮の再開発ですが、三井不動産はじめ、大手ゼネコンがズラリ、事業予定者として名を連ねている。その三井不動産や再開発の関連企業には都庁の幹部が天下る。三井不動産は大量のテレビCMを流してメディアが潤う。事業予定者の中には読売新聞、朝日新聞も入っている。都庁のプロジェクションマッピングを担っているのは利権五輪で逮捕者を出した電通の子会社です。利権に群がっている彼らにしてみれば、革新都政のちゃぶ台返しが困るのでしょう」(淑徳大大学院客員教授・金子勝氏)

 だから、蓮舫には立憲共産党のレッテルをペタリと貼り、争点を別のところに持っていって、陰に陽に小池都政を支援する。

 有権者はゆめゆめ、今度の選挙の争点を見誤らないことだ。

 ◆都知事選は国政の審判になることが多い

 生き残りに必死の小池自身も「与野党対決潰し」に懸命だ。14日の会見でも「あまり国政を持ち込むと都民は戸惑われるのでは」と蓮舫を牽制。8年前は自民党を目いっぱい腐して初当選したくせに、本当に勝手だ。とはいえ、東京都は特殊な事情がある。首長の選挙の争点に「国政が持ち込まれる」ことが多いのだ。ジャーナリストの鈴木哲夫氏がこう解説してくれた。

 「東京都は日本一流動人口が多いので、4年間で大体3割くらいの人が入れ替わってしまう。彼らに10年後の東京都をどうするかを訴えても響かないのです。だから、東京都知事選ではそのときの国政の争点が持ち込まれることが多い。それで、革新都政が生まれる。古くは美濃部都政、青島都政、革新ではないけれど、石原慎太郎都知事も中央の政策の是非を東京都知事選に持ち込んで勝った知事です。その辺を蓮舫さんはよく知っていて、反自民を争点に掲げたのは流動人口の中の無党派層を意識してのことだと思います。いくら、国政と都知事選は違う、と言っても、都民は“はいそうですか”とはならない。面白い選挙戦になっていくと思います」

 小池=自民党の思惑どおりにはならないわけだ。岸田内閣の支持率は直近の時事通信の世論調査で16.4%と低迷。岸田が起死回生に賭けた定額減税も65.3%が「効果なし」とボロクソだった。そんな中で迎える都知事選。投開票日の7.7は岸田政権のご臨終になるかもしれない。

 元稿:日刊ゲンダイ DIGITAL 主要ニュース 政治・社会 【政治ニュース・選挙・2024東京都知事選】  2024年06月17日  17:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【2024東京都知事選】:立憲共産というデマゴーグ この期に及んで小池=自民に加担する連中の神経

2024-06-18 07:56:50 | 【選挙・衆院選、参院選、補選・都道府県市町村長・地方議会・公職選挙法・買収事件】

【2024東京都知事選】:立憲共産というデマゴーグ この期に及んで小池=自民に加担する連中の神経

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【2024東京都知事選】:立憲共産というデマゴーグ この期に及んで小池=自民に加担する連中の神経 

 この期に及んで裏金汚染政党の延命に手を貸すとは、気が触れているとしか思えない。東京都知事選(7月7日投開票)は現職の小池知事が焦らし作戦の末、ようやく出馬を表明。20日に迫る告示を前に3選を目指す小池と参院議員を辞して「女帝」に挑む蓮舫氏との事実上の一騎打ちの構図が固まってきた。

<picture>どっちが「野合」?(小池都知事と蓮舫氏)/(C)日刊ゲンダイ</picture>

 首都の七夕決戦は単なる一自治体の選挙ではない。蓮舫は「反自民党政治、非小池都政」を打ち出し、有権者に「今の自民党の姿」を問うと強調。あえて国政の是非を持ち込み、政権交代に向けた前哨戦に位置づけた。

 小池を「ステルス支援」する自民は首都決戦に負ければ、いよいよオシマイだ。衆院3補欠選挙やあらゆる地方選で連敗続きの腐敗政党はトドメを刺される。多くの有権者には願ってもない展開だが、最後の悪あがきというか、蓮舫叩きにシャカリキの連中がウジャウジャ出てきた。

 解決済みの二重国籍問題を蒸し返し、長男との“絶縁”や母親との別居、実兄との金銭トラブル、果ては岩手・釜石市議の元亭主まで追いかけ、アラ探し。国会では無所属の浜田聡参院議員が今月2日の街頭演説を問題視。立憲民主党の枝野前代表が「蓮舫さんを勝たせよう」と言ったのは、公選法が禁じる「事前運動」に該当するというのだ。

 国民民主党の玉木代表も便乗し、「力が入り過ぎて言葉が過ぎたのであれば、素直に謝ることが必要だ」とエラソーに忠告したが、このタイミングで小池都政が低所得者に1万円分の商品券を配ることには目もくれない。都民の血税を使った露骨な「選挙買収」の方が、よっぽど悪質だろう。

 ◆何が何でも「真っ赤なカラー」をつけたがる

 案の条、この手の連中が力を入れるのは、毎度おなじみの「立憲共産党」攻撃だ。

 立候補は立憲と共産、国政選挙で野党連携を支援してきた「市民連合」による候補者選定委員会に推された形だったとはいえ、すでに蓮舫は立憲を離党。「オール東京」を旗印に無所属の道を選んだ。立憲も推薦や支持を見送り、「支援」にとどめる。

 政党色を薄め、幅広い層への浸透を図るのが狙いで、共産も同様に「支援」どまり。もっと言えば蓮舫を支援するのは立憲と共産に限らない。社民党、新社会党、地域政党の生活者ネットワーク、都民ファーストの会から分かれたミライ会議など、実は幅広い。

 それでも蓮舫を叩きたがる連中は何が何でも真っ赤な「共産カラー」をつけたがる。出馬表明の翌日付の「しんぶん赤旗」が、1面に小池晃書記局長や蓮舫が並んだ写真を掲載すると「共産の公認候補と見まがうほど」とイチャモンをつける。田村智子委員長が自身のXに〈蓮舫さん、全力で応援します。清々しく力強い共闘を都知事選挙で築きたい〉と投稿すれば「無所属ちゃうやん」と難クセをつける。

「立憲共産」批判は野党にも伝播し、国民民主の榛葉幹事長が「共産党と堂々と連携する人は応援できない」と言えば、前出の玉木は共産党東京都委員会が配布した「蓮舫応援」ビラをヤリ玉に挙げ、「共産主導の候補予定者に見えてしまう。都民にもそう見えている」とくさした。

 対照的に2人とも小池を礼賛し、榛葉にいたっては「王道だ。ゴングがなるとリングの真ん中で動かない。相手選手が周囲をうろうろ回ることで、観客は自然と馬場氏が格上と思ってしまう。見せ方がうまい」と語り、小池を国民的プロレスラーの故ジャイアント馬場さんになぞらえ、ヨイショする始末。意味不明だ。

 こうした国民民主の姿勢に、立憲の岡田幹事長が「自民とがっちり組んでいる小池氏を応援するという判断をされているとすると、それは間違っている」と不快感を示したのも当然だ。やはり、国民民主は「野党」とは言えない。

 ◆立憲最大の支援組織が女帝の味方につく倒錯


ほんとんどビョーキ(連合の芳野友子会長と国民民主の玉木雄一郎代表)/(C)日刊ゲンダイ

 とりわけ「立憲共産」批判にご執心なのが、立憲の最大の支援組織である連合だ。蓮舫について、清水事務局長が「まるで共産の公認候補のようだ。受け入れられない」と共同通信の取材に答えれば、芳野会長の共産嫌いは、ほとんどビョーキ。「考え方が共産党と違うので、連携していくことは非常に難しい」と語り、結局、連合東京は蓮舫支持を見送り。前回と同じく小池支持の方針を固めた。

 いくらステルス支援の形を取ろうが「小池のバックに自民」は有権者にバレバレ。それなのに利敵行為に走るとは、気は確かなのか。

 法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)も首をかしげて、こう言うのだ。

 「なぜ連合が四の五の言うのか理解に苦しみます。衆院3補選で支援する立憲の全勝は、擁立予定者を降ろした共産の支援のおかげ。見返りを求めず黒子に徹した献身的な支えがあってこそです。自分たちだけメリットを享受しながら、共産に文句をつける筋合いはない。しかも、今回の都知事選は来たる解散・総選挙の前哨戦。与野党激突の首都決戦の先を見据え、大人の対応が求められます。国民民主も含めて冷静な政治判断ができず、何事も好き嫌いで支援を決めるのは、余りにも稚拙すぎる。腐っても鯛で、自民も小池知事も手ごわい。本気で国政を変えるなら、対抗すべく共闘するのは当たり前。野党勢力が1つにまとまらなければ太刀打ちできません」

 自民党派閥の裏金事件の端緒を開いたのは、2022年11月の赤旗日曜版のスクープ記事だ。国会で最も自民の裏金を先鋭的に追及してきたのも共産党である。岸田政権の支持率が低迷し、世論調査で「自公政権の継続」より「政権交代」を望む声が上回ってきたのは、ハッキリ言って共産の貢献たるや大。恩をアダで返す「立憲共産」批判はあり得ない。「小池=自民」に加担する連中の神経を疑う。

 ◆自民スリ寄りのホンネを包む隠れ蓑

 そもそも、かつての仇敵である小池と自民が手を握ることの方が、立憲と共産をはるかに上回る「野合」ではないか。

 8年前の都知事選で小池は自民党東京都連を「ブラックボックス」と称して対立した。当初は都議会自民を仮想敵に見立て、時には「黒い頭のネズミ」とののしり、「古い議会を新しく」を掲げて都議会のドンを猛批判。ドンの追い落としには成功したが、結局はドンの絶大な権威が小池に移っただけだ。

 今や小池は権力をほしいままにし、やりたい放題だ。樹齢100年のイチョウ並木を含む明治神宮外苑の数千本もの樹木を伐採・移植する計画に、著名人や専門家が相次いで中止・見直しを求めても聞く耳ナシ。この神宮外苑や築地市場跡地など大型再開発事業に邁進し、大手ゼネコンを潤すのは「古い」自民党政治そのものだ。一連の開発事業には読売新聞や朝日新聞、フジサンケイグループも関わり、小池とは利害が一致。なるほど、大手メディアからは「女帝批判」は聞こえず、小池の「学歴詐称疑惑」にも沈黙を続けているわけだ。

 こうした構造腐敗を象徴する外苑再開発を蓮舫は「一度立ち止まるべきだ」と争点化し、当選の暁にはガラガラポン。女帝から都民に都政を取り戻し、女性や子育て、教育のために予算を割く。この政治姿勢こそが政権交代後に国を変える壮大な予行演習となるのだ。

 「万が一、共産が小池知事の支援に回れば連合も国民民主も蓮舫氏を支援するのでしょうか。腐っても政権与党の自民にスリ寄り、甘い汁を吸いたいだけ。政官財の鉄のトライアングルに組み込んでほしいのです。『立憲共産』批判は、そのホンネを包む隠れ蓑。有権者の一部に残る共産アレルギーを利用し、不安をあおる。デマゴーグに過ぎません」(高千穂大教授・五野井郁夫氏=国際政治学)

 冷静な有権者はあこぎなレッテル貼りに惑わされない。口先批判勢力の正体を国民は見ている。

 元稿:日刊ゲンダイ DIGITAL 主要ニュース 政治・社会 【政治ニュース・選挙・2024東京都知事選】  2024年06月15日  17:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【2024東京都知事選】:連合東京が小池氏支持へ…運動スローガン「連帯・共助・平和」はどこに

2024-06-18 07:56:30 | 【選挙・衆院選、参院選、補選・都道府県市町村長・地方議会・公職選挙法・買収事件】

【2024東京都知事選】::連合東京が小池氏支持へ…運動スローガン「連帯・共助・平和」はどこに

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【2024東京都知事選】::連合東京が小池氏支持へ…運動スローガン「連帯・共助・平和」はどこに

 7月7日投開票の東京都知事選の告示日(6月20日)まで1週間と迫る中、連合東京(日本労働組合総連合会東京都連合会)が19日の執行委員会で、3選を目指す現職の小池百合子知事(71)を支援する方針を固めたと報じられた。

<picture>すでに仲良し(C)日刊ゲンダイ</picture>

         すでに仲良し(C)日刊ゲンダイ

 連合は立憲民主党の最大の支持団体で、連合東京は都内で働く125万人の勤労者で組織する労働組合だ。知事選には離党届を提出したとはいえ立憲出身の蓮舫参院議員(56)も出馬表明しているから、連合東京も蓮舫支援に動くのが自然の流れと思いきや、共産党が蓮舫氏の支持に回ったことが影響したらしい。

 もっとも、連合の芳野友子会長(58)は「大」の共産党嫌いで知られていて、知事選対応についても、「連合は共産党とは考え方が全く違う。そこの考え方を再度、立憲民主党には申し上げることになる」と言い、小池氏に対しては「全体的に連合東京の政策に理解をいただき評価できる」と語っていたから、こうなるのも予想されていた。

 ネット上では《蓮舫さん誤算(笑)》《蓮舫、労働者を敵に回す》《もはや小池さんに決まりだな》といった意見が見られるが、果たしてそうだろうか。というのも、すでに連合自体が「労働者の味方」「立憲や国民民主などの野党支持」とは程遠い状況にあることは周知の事実だからだ。

 ■「社会を変える」ために組織力を結集するべき候補者は誰なのか

 連合が組合員を対象に実施した政治アンケート調査によると、2016年に立憲や国民民主の前身である旧民進党支持が39%、支持政党なしが35.6%だったのに対し、19年は支持政党なしが36%に増え、自民党支持も17.3%から20.8%に増加した。

 毎日新聞は立憲関係者の話として、「自民支持が50~60%の民間労組もある」と報じていたから、連合東京が今さら態度を鮮明にしなくても、自民党東京都連が支援を打ち出した小池氏を支持するのは容易に想像できたことだ。

 ストライキなどの労働運動が活発だった昭和の頃は、連合などの労組も選挙に一定程度の影響力はあっただろう。だが今や幹部らが組合員に発破をかけたところで投票行動を左右するほど大きな動きになるとは考えにくい。

 それよりも、連合東京が小池支持を打ち出すことは逆に組合員の反発を買う可能性もあるのではないか。

 連合東京が2024~25年に掲げた運動のスローガンは「連帯・共助・平和 ~社会を変える組織力の結集 こころをつなぐ運動の推進~」だ。ホームページをみると、労働条件の改善、向上や平和・人権を守る活動ーーとうたっている。

 2期8年の小池都政は「連帯・共助・平和」だったのだろうか。7つのゼロ、隠蔽ゼロなどの公約は実現したのか。「排除の論理」を打ち出し野党分断に動いた政治手法は、連合東京が理想に掲げる連帯や共助とは真逆の動きではないのか。

 そして何よりも労働者に増税を強いる一方で、自分たちは違法・脱法行為で裏金を作り、未だに誰一人として説明もせず、納税もしない自民党が支援する候補者は「労働者の味方」と言えるのだろうか。

 「社会を変える」ために組織力を結集するべき候補者は誰なのか。組合員は分かっているだろう。

 元稿:日刊ゲンダイ DIGITAL 主要ニュース 政治・社会 【政治ニュース・選挙・2024東京都知事選】  2024年06月15日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【2024東京都知事選】:「AIゆりこ」の“不気味さ”の正体は? 小池都知事の「付け焼刃」ぶりを識者が指摘

2024-06-18 07:56:20 | 【選挙・衆院選、参院選、補選・都道府県市町村長・地方議会・公職選挙法・買収事件】

【2024東京都知事選】:「AIゆりこ」の“不気味さ”の正体は? 小池都知事の「付け焼刃」ぶりを識者が指摘

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【2024東京都知事選】:「AIゆりこ」の“不気味さ”の正体は? 小池都知事の「付け焼刃」ぶりを識者が指摘

 6月20日の東京都知事選挙の公示日を控え、現職の小池百合子知事(71)が13日、生成AIを使って作り出した動画をX(旧ツイッター)で公開し話題だ。

<picture>突如デビューを果たした「AIゆりこ」(小池百合子知事のXから)</picture>

     突如デビューを果たした「AIゆりこ」(小池百合子知事のXから)

 動画には小池知事そっくりで、緑色のジャケットに身を包んだキャラクター「AIゆりこ」が登場。本人のかつての職業であるニュースキャスターよろしく、デスクに就いたAIゆりこが、これまた本人にそっくりな合成音声で、「これまでの都政での取り組みをわかりやすく広く伝える」(本人のXから)というニュース番組形式の動画だ。

 公開されるや、動画視聴者は反応しているが、SNSには《率直に言うと「気持ち悪い…」》などと違和感を覚えたという声や、《AIゆりこ、妙な面白さと不気味さが合わさってて中毒性がある》など、クセになりそうになったという声も出る。

 本人に寄せたキャラクターが合成音声ゆえ、時に妙なアクセントでしゃべる姿は珍奇に映ることも確かだが、そもそも今回の動画の「不気味さ」の本質はいったい何なのだろうか。

 ITジャーナリストの井上トシユキ氏は、「小池知事がどこまでAIの生成動画についての知識を持っているかは分からない」としながらも、こう指摘する。

<picture>突如デビューを果たした「AIゆりこ」(小池百合子知事のXから)</picture>

  突如デビューを果たした「AIゆりこ」(小池百合子知事のXから)

 「AI発展の歴史や開発秘話などを『あまり知らないのでは?』と思われそうな小池知事が、安易に昨今のAIブームに乗っかっているように見えてしまうのが、違和感の本質ではないでしょうか。仮に今回の動画をリリースする前に『小池知事が最近、AIについて勉強しており、AIを研究する学者と対談する』といった動画を公開して、小池知事が政治にAIを利用していくことに真面目に取り組んでいるという姿勢を見せ、その上でAIゆりこをデビューさせていたら、ここまでの違和感は発生しないのでは。このような地ならしをしないでリリースしてしまったため、AIゆりこ自体が『誰かからの入れ知恵』に見えてしまうことも良くないでしょう」

 併せて井上氏はこうも語った。

 「本来なら自分の口で伝えるべき政策をAIにしゃべらせて、『有権者のどの層から支持されようとしているのか』という狙いが見えて来ないため、結局はどの層にも刺さらない」

 これらを総合すると、「AIゆりこ」から漂う違和感の正体は、小池知事がAIを扱うことの「つかみどころのなさ」ということなのだろう。

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 元稿:日刊ゲンダイ DIGITAL 主要ニュース ライフ 【暮らしニュース・選挙・2024東京都知事選】  2024年06月15日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【2024東京都知事選】:小池知事は首都決戦も「AIゆりこ」任せの仰天…学歴詐称疑惑の追及逃れで街頭に立たず?

2024-06-18 07:56:10 | 【選挙・衆院選、参院選、補選・都道府県市町村長・地方議会・公職選挙法・買収事件】

【2024東京都知事選】:小池知事は首都決戦も「AIゆりこ」任せの仰天…学歴詐称疑惑の追及逃れで街頭に立たず?

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【2024東京都知事選】:小池知事は首都決戦も「AIゆりこ」任せの仰天…学歴詐称疑惑の追及逃れで街頭に立たず?

  散々焦らした後は「AIゆりこ」爆誕だ。20日告示の東京都知事選(7月7日投開票)への3選出馬表明から一夜明け、小池知事は13日朝、約1年半ぶりにXを更新。公開した生成AIのそっくり動画が話題だが、実際の選挙戦もAI任せになりかねない事情があるようで……。

<picture>うわっ、出た!「AIゆりこ」が爆誕だ(小池百合子都知事のXから)</picture>
うわっ、出た!「AIゆりこ」が爆誕だ(小池百合子都知事のXから)



                    ◇  ◇  ◇

 「皆さん、おはようございます。この動画はワタクシ、AIゆりこがお届けします」

 そんなあいさつから始まる動画はニュース番組形式で小池都政の実績をアピール。勝負服の緑のジャケット姿は本人と見まがうほど。キャスター時代の小池知事をほうふつさせなくもない。容姿と音声は生成AIによって小池知事のそれを再現したようだが、口調はたどたどしく、身ぶりと合わない部分もある。言っちゃあ何だが、ちょっと不気味な印象だ。SNSの評価も「面白い」「怖い」と賛否が分かれている。

 AIゆりこ動画は選挙終了まで毎日、更新されるという。小池知事は2017年8月の会見で、築地市場の豊洲移転問題に関する意思決定過程の記録が残っていないことを問われたことがある。その際「それはAIだから」「人工知能、つまり政策決定者である私が決めた」と人を食ったような答えを返したものだが、まさか本当にAIゆりこが誕生するとは──。

 「始めた理由は2つ。まず新しいことをやりたい小池さんの好奇心。もう1つは選挙期間中も公務をこなさないといけないから。選挙活動がおろそかになる部分を補ってもらう」(小池側近)

 13日は小池知事も「公務に毎日励んでいるため時間的な制約もあり、AIゆりこからお伝えする」と上機嫌だったが、おかしな発言だ。4月の衆院東京15区補選で作家の乙武洋匡氏を全面支援し、12日間の選挙戦のうち9日も公務そっちのけで応援に入っていたのは誰あろう、小池知事である。

 ◆逃げまくるから、怪しまれるのに…

  小池知事が「公務」と「SNS」を前面に打ち出すのは4年前の都知事選の再来だ。前回は新型コロナ対応を理由に「公務最優先」を掲げ、選挙活動はSNSを多用し、街頭演説はゼロ。それでも約366万票で圧勝したが、「公務」は建前で、街頭活動を抑えたのはコロナ対策とは別の理由があったともっぱらだった。

 「学歴詐称疑惑の追及逃れです。当時は作家・石井妙子氏の『女帝 小池百合子』の発売直後で、カイロ留学時代の同居人の告発内容が関心を集めていた。街頭に出れば記者はもちろん、いつ、誰が疑惑を追及してくるか分からないと不測の事態を避けたとみられたのです」(民放関係者)

 元側近の告発により疑惑が再燃した今回も状況は一緒だ。今はさすがに街頭演説ゼロだと不自然だが、つばさの党の選挙妨害事件により、小池知事が街頭に立てば現職知事として、周囲には警察の強固な警護体制が敷かれることが予想される。

 「街頭演説は告示日や週末などに絞り、日程の事前告知も控え、警護された小池知事が選挙カーから降りる機会も減るでしょう。公約発表会見も都庁記者クラブ限定で、各社1人のみと制限が付くのではないか。それだけ学歴詐称疑惑の追及を受けたくないのです」(前出の民放関係者)

 出馬表明後のぶらさがり会見でも、小池知事はフリー記者の学歴詐称疑惑に関する質問を遮るように一方的に会見を打ち切り、去っていった。その「逃亡映像」はSNS上で猛拡散中だ。逃げまくるから、ますます怪しまれるのに懲りない。身勝手な女帝はこの調子だと、知事の重職でさえ「AIゆりこ」に任せかねない。 

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 元稿:日刊ゲンダイ DIGITAL 主要ニュース ライフ 【暮らしニュース・選挙・2024東京都知事選】  2024年06月15日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【2024東京都知事選】:空前の選挙戦が始まる(上) 女帝焦らし作戦の吉凶 国の行方を決める天王山

2024-06-18 07:56:00 | 【選挙・衆院選、参院選、補選・都道府県市町村長・地方議会・公職選挙法・買収事件】

【2024東京都知事選】:空前の選挙戦が始まる(上) 女帝焦らし作戦の吉凶 国の行方を決める天王山

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【2024東京都知事選】:空前の選挙戦が始まる(上) 女帝焦らし作戦の吉凶 国の行方を決める天王山

 20日の告示まで1週間に迫った東京都知事選(7月7日投開票)。3選を狙うのは分かり切っていたのに、「都政に邁進しております」などとトボけてきた小池百合子知事(71)がようやく立候補を表明した。12日が最終日だった都議会定例会で「2期8年、東京に確実な変化をもたらしたが、課題が山積している。東京大改革3.0を進める覚悟を持って出馬を決意いたしました」と発言。実績はほぼゼロにもかかわらず、相変わらず口達者だ。

 ともあれ、女帝の参戦で夏の首都決戦の立候補者が出そろったわけだが、現職らしく横綱相撲をするかと思えば、さにあらず。ひと言で言うと、せこいのだ。

<picture>取材に応じたのはたったの4問だけ(都知事選に出馬表明した小池百合子都知事)/(C)日刊ゲンダイ</picture>

 取材に応じたのはたったの4問だけ(都知事選に出馬表明した小池百合子都知事)/(C)日刊ゲンダイ

 当初は定例会初日の先月29日に出馬表明すると水面下でアナウンスされていた。前日には都内の首長52人が出馬を要請。本人は否定しているものの、小池側の猛プッシュに押されて「3選待望論」の演出に加担したのは周知の事実だ。スッタモンダあって結局、2週間も先延ばし。この間、マスコミや世論の注目を最大限引きながら精を出していたのは、公務を利用した票集めだった。公職選挙法が禁じている告示前の「事前運動」のニオイがぷんぷんする。

 都内の保育園を視察し、小池に全く関心を示さないキッズはお構いなしに「チルドレンファースト」をアピール。世界禁煙デーに合わせた東京スカイツリーの点灯式には、コロナ禍で顔が売れた都医師会の尾崎治夫会長らと出席し、尾崎から「医療関係団体すべて、あるいは介護の団体、小池知事に引き続きやってもらいたいと、皆さんそう思っていると思う」とお墨付きを引き出した。

 極めつきはバラマキである。「物価高騰対策臨時くらし応援事業」と銘打ち、住民税非課税など約190万世帯に1万円分の商品券や電子ポイントを配布。14日以降、対象世帯に順次通知する手はずになっている。そろそろ円安物価高の波がまた来るとはいえ、露骨な選挙買収だ。圧勝のためには手段を選ばない。

 政治ジャーナリストの角谷浩一氏はこう言う。
 
 「都知事選は小池氏と、立憲民主党を離党した蓮舫参院議員(56)による事実上の一騎打ち。与野党対決の構図ですが、互いに支援組織を隠し、無党派層の票積み上げを狙っている。それが吉と出るか凶と出るか。1100万人超の有権者からは緑のタヌキと赤いキツネの化かし合いに見えやしないか」

 独自候補の擁立を断念した日本維新の会も小池支援に乗り出す可能性が濃厚。空前の選挙戦の火蓋は切られた。

<picture>都知事就任以前はエジプトのシン大統領と会談(代表撮影・共同)</picture>
都知事就任以前はエジプトのシン大統領と会談(代表撮影・共同)

 ◆懲りない学歴詐称、今後の展開

 今回の都知事選の焦点のひとつが、くすぶり続ける小池の学歴詐称疑惑だ。注目は従来通り、小池が選挙公報に「カイロ大学卒業」と記すかどうかである。

 元側近の小島敏郎氏が「文芸春秋」(5月号)で「学歴詐称工作に加担してしまった」と懺悔告白。再燃した疑惑に、小池は「私自身の卒業というファクトがすでにある」の一点張りで、学歴詐称工作については「鮮明に覚えていない」と、はぐらかしてばかりだ。ボロを出さないように具体的な言及を避けているようにしか見えない。

 ただ、裏でどんな経緯があったにせよ、大学側と駐日エジプト大使館は小池のカイロ大卒を認めてはいる。その事実を盾に今回も「正面突破」に踏み切るとみられるが、懲りずに「カイロ大卒」と明示すれば、小島氏は公職選挙法の虚偽事項公表罪にあたるとして、刑事告発する覚悟を決めている。

 本紙の取材にも、その時に備え「小池さんが学歴詐称工作に関わった証拠を全て保全している」と語っていた。

 「4年前に駐日エジプト大使館のSNSを通じて発出した『カイロ大声明』により、学歴詐称疑惑はいったん鎮火しましたが、その声明には日本のジャーナリストを威嚇する文言が出てきます。エジプトのシシ政権は軍部独裁で言論弾圧は日常茶飯事。そんな国から元側近の告白通り、一種の脅迫文を出させて前回の都知事選を乗り切ったのなら、小池知事は日本の首都のガバナーを決める選挙に軍事独裁国の政治介入を呼び込んだ疑いすら生じます。この国の民主主義の根幹を揺るがす事態であり、東京のトップが軍事独裁国に首根っこを掴まれていれば外交・安全保障上も危険が伴います」(高千穂大教授・五野井郁夫氏=国際政治学)

 カイロ大声明の発表以降に計上された都のエジプト関連予算は少なくとも計9700万円。1億円近い都民の血税の使い道も、今回の争点にすべきだ。

<picture>小池都知事出馬表明の日に、蓮舫氏は離党届を提出(C)日刊ゲンダイ</picture>
小池都知事出馬表明の日に、蓮舫氏は離党届を提出(C)日刊ゲンダイ

 ◆女の戦い、目下の下馬評

 「緑のタヌキVS赤いキツネ」「学歴詐称VS二重国籍」──。蓮舫出馬で、小池との女の戦いが注目されて以降、SNSを中心に騒がれていたフレーズだ。2人はともにキャスター出身。メディア露出で上げた知名度を政治活動に利用してきた。

 数多い共通項は、対決構図が画になりやすい。もっとも、小池と違って蓮舫の二重国籍問題はすでにクリアされている。

 3期目を目指す小池の戦い方はこれまでとはガラリと変わった。8年前は自民党東京都連を「ブラックボックス」と批判して敵対、4年前は無党派票で圧勝した。しかし、直近の衆院東京15区補欠選挙や東京・目黒区長選などで支援した候補が落選。神通力に陰りが見える中、今回は自民・公明の組織頼みで戦う。ステルス支援の形を取るが「小池のバックに自公」は有権者にバレバレだ。

 一方の蓮舫。立憲や共産党、社民党の支援を受けるが、12日立憲に離党届を提出し、無所属になった。「反自民、非小池都政」の主張は明確。12日も選挙戦では、有権者が自民の姿をどうみているかも問いたい、と語っていた。「自民党政治の延命に手を貸す小池都政をリセットする」は、裏金事件に怒り心頭の一定の有権者に響いているのは間違いない。

 目下の情勢について、ジャーナリストの鈴木哲夫氏はこう言う。

 「小池氏は自公と都ファ、蓮舫氏は立憲、共産、社民が支援する。ある政党が細かく情勢調査をやっていて、当初、組織力と現職の強みがある小池氏が、蓮舫氏を10ポイントほどリードしているとのことでした。ところが、10日に自民党都連の萩生田会長が報道陣の取材に『小池氏を支援する』と明言したら、その後の情勢調査で小池氏と蓮舫氏の差が半分の5ポイント程度まで一気に縮まったそうです。これで分かるように、自民色を消せるかどうかが小池氏の戦いのポイントでしょう。蓮舫氏にも立憲と共産が組むことへの多少の反発はある。組織票はありがたい存在ですが、小池氏も蓮舫氏も、政党支持がどう出るのか、ネックになるのかどうかが、勝敗の行方を左右しそうです」

 萩生田の嫌われっぷりはハンパない。

 次は【これで負ければ岸田と自民党は空中分解】

 ■関連記事

 元稿:日刊ゲンダイ DIGITAL 主要ニュース 政治・社会 【政治ニュース・選挙・2024東京都知事選】  2024年06月13日  17:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【HUNTER・06.17】:岸田首相続投のカギ握る麻生副総裁と茂木幹事長の動向

2024-06-18 07:00:30 | 【社説・解説・論説・コラム・連載】

【HUNTER・06.17】:岸田首相続投のカギ握る麻生副総裁と茂木幹事長の動向

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【HUNTER・06.17】:岸田首相続投のカギ握る麻生副総裁と茂木幹事長の動向 

 自民党の裏金事件を受けた政治資金規正法の改正案は6月5日に衆議院で採決が行われ、公明党と日本維新の会などの賛成多数で可決された。

 それに先立つ衆議院の審議で問題になっている企業団体献金について聞かれた岸田文雄首相は、「多様な考え方でさまざまな収入を確保することが政策立案には重要である」、「企業からお金を受けることによって、政策がゆがめられるということはない」と答弁した。政治資金規正法の改正案は、参議院での審議に移る。

                   ◆   ◆   ◆

 自民党と日本維新の会は、政治資金規正法の改正案について一度は合意文書を交わした。しかし、維新からの「反撃」にあい、最後まで大揉めとなった。旧二階派の衆議院議員はこう話す。

 「岸田首相の頭の中にあるのは、改正案の内容ではなく成立の成否と時期。9月には自民党総裁選がありますから、それに専念したいのでしょう」

 今国会の会期末にもとみられていた衆議院の解散総選挙も9月の自民党総裁選より後になるとみられている。すると次の焦点は内閣改造と自民党の党役員人事だ。

 裏金事件で麻生派以外の派閥が解散となり、「自民党で派閥の意向が反映されない初めての内閣改造と党役員人事。まさに歴史の1ページになる」(自民党の大臣経験者)

 そこで問題になるのが党役員人事。茂木敏允幹事長と麻生太郎副総裁の処遇だ。

 結果として、自民党の幹事長として最長記録を更新していた二階俊博氏は、その座を退かざるを得なくなった。

 茂木氏が幹事長になったのは2021年11月。麻生氏の副総裁就任は同年10月。二人とも間もなく3年になるので、これ以上の継続はできない。

 茂木氏は、岸田首相よりも2つ年上の68歳。9月の総裁選に出馬せず、次の3年後を待つとなれば70歳を超え、出番がなくなるとみられるが、幹事長の座も追われてしまうということだ。

 岸田首相が、ひそかに「次の幹事長」を打診した「大物」がいる。「次の首相」としては常に世論調査でも上位にランクインしている、石破茂氏である。前出の大臣経験者が次のように解説する。

 「石破さんは岸田総理から内々に幹事長をほのめかされて、元首相に相談するなど、やる気満々だそうです。まだ1か月以上の先の人事を外部にしゃべる岸田さんも石破さんも、ちょっとどうかと思う」

 政治資金規正法の改正にあたって、岸田首相が政治資金パーティー券を買った人の公開基準額を「20万円超」から「5万円超」に引き下げるとしたことで、茂木氏と麻生氏とは大きな溝ができたとされる。

 さらに、永田町では「石破氏嫌い」で有名な麻生氏のこと。“石破幹事長”の話に、カンカンになっているという。その麻生氏も、副総裁の座から降りるしかないのだが……。

 岸田首相は茂木氏と麻生氏にどう対応するのか――。麻生氏は前述の通り今も麻生派を維持。茂木氏も派閥を解散したとはいえ、茂木派を率いてきた。総裁選における二人からの支援は、岸田首相にとって必須だ。

 前出の大臣経験者は、茂木氏について「『重要閣僚、財務相か外相で処遇するので総裁選では支援を』と引き留める手はある。ただ、首相になりたくて仕方ない茂木が簡単に応じるとは思えない。それこそ『後継指名』を約束するぐらいでなければダメかも」といい、こうも続ける。

 「総理、副総裁までやった麻生さんの次のポストなんて見つかりそうもない。今、政治刷新本部の最高顧問である麻生さんゆえに、実質的な自民党最高顧問という処遇にするしかないでしょう。あと、麻生さんの義弟である鈴木俊一財務相を副総裁にして、ご機嫌をとるくらいでしょうか。鈴木さんに幹事長は重すぎるので。麻生さんが茂木を担げば、岸田総理もその座が危うくなる。内閣改造で支持率アップを図る前に、二人の大物をいかに処遇するかが総裁選の勝敗に関わってくる最大の課題。それに失敗すれば岸田総理は総裁選への出馬すら危うくなる」

 3年前の総裁選では、安倍晋三元首相の後を受けた菅義偉氏が盤石かと思われたが、衆参の補欠選挙に負けたことで流れが一気に変わって出馬断念に追い込まれた。岸田首相の命運は、茂木氏と麻生氏が握っているということになるが……。

 元稿:HUNTER 主要ニュース 政治・行政 【政治ニュース・政局・岸田政権】  2024年06月17日  07:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【HUNTER・05.17】:追い込まれた岸田首相、解散やめて内閣改造?

2024-06-18 07:00:20 | 【社説・解説・論説・コラム・連載】

【HUNTER・05.17】:追い込まれた岸田首相、解散やめて内閣改造?

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【HUNTER・05.17】:追い込まれた岸田首相、解散やめて内閣改造? 

 通常国会の会期末まで約1か月。「解散総選挙に踏み切るのではないか」とみられていた岸田文雄首相が、方向転換するとの見方が出ている。

                     ◇   ◇   ◇

 5月第2週に実施されたNHKの世論調査では、岸田内閣を支持すると答えた人が24%(前月は23%)、支持しないが55%(前月は58%)。共同通信の調査では、支持するが24.2%(前月は23.8%)、支持しないが62.6%(前月は62.1%)と、相変わらずの低空飛行だった。

 裏金事件で自民党を追われ、1年間の党員資格停止となった下村博文元文科相は、地元東京11区の集会で「支持率が低迷し、自民党への批判が多い中で解散総選挙に打って出るなんてことはあってはならない。解散総選挙をするというのは、岸田首相が9月の総裁選前に信任を得ようとしいるわけで、自分のことしか考えていない。本気でそんなことをしたら政権交代になりかねません。岸田首相はわかっているのか」と発言。自身が関与した裏金事件が大きく支持率に影響しているのことが、まるで他人事のように岸田首相への批判に終始した。

 だが、自民党内では下村氏と同様の考えが大勢を占めており、解散総選挙は先送りになる可能性が高い。そこで、岸田首相が支持率回復のために狙っている「次の手」が内閣改造だ。

 一昨年は8月、昨年は9月に着手した内閣改造。元岸田派の国会議員は、「今年は総裁選が9月にあるので、7月に内閣改造を行って再選を目指すという声が多く聞かれる」と話す。

 今年1月、裏金事件で会計責任者が立件されたことを機に、突如として「岸田派解散」を宣言した岸田首相。その後、裏金事件の中核である安倍派、二階派などが解散し、今では麻生派を残すのみだ。

 これまでの内閣改造では派閥からの「推薦」が大きく影響した。現在の岸田内閣も、明らかに派閥に配慮したもの。だが、派閥が消えたことのプラス、マイナスについて、ある自民党の大臣経験者がこう話す。

 「自民党の長い歴史の中で、派閥の意向を完全に無視して、首相が独自に組閣できる初めての内閣になる。おそらく岸田首相は9月の総裁選に勝つため、国民受けするメンバーをそろえるはず。マスコミはオールスター内閣とか報じるんだろうが、適材適所なんてことはできないだろう」

 現在、入閣が有力視されているのは河野太郎デジタル相、小泉進次郎元環境相、野田聖子元総務相、福田達夫元総務会長など知名度の高い議員たち。世論調査で「次の総理」として常にトップにランクされる石破茂元幹事長も有力だという。

 問題は、2021年の総裁選で岸田首相が掲げた「自民党役員は1期1年、連続3期まで」という公約だ。。幹事長や政調会長など党7役と副総裁が対象で、役員の任期は事実上3年に制限されている。麻生太郎副総裁は2021年10月、茂木敏允幹事長は同年11月に就任。任期まであと半年ほどしかなく、再選はない。

 つまり「3頭政治」の中核だった麻生氏と茂木氏も岸田総裁が決めた党規約からすると、次の内閣改造と党人事でお役御免となるはず。「岸田首相に権力が集中する1強体制にかわる」と自民党幹部は指摘する。

 これまで権力の中枢に君臨していた麻生氏と茂木氏が「派閥解散」となったからといって、簡単に退くのだろうか。とりわけ岸田首相より年齢が上の茂木氏は、9月の総裁選が総理を狙うには最後のチャンス。おとなしく引き下がるとは思えない。

 「茂木さんが幹事長をクビになる前に自分で辞表を出し、一兵卒になって準備するくらいなら打倒岸田の芽も出てくる。副総裁を降ろされるとすれば、麻生さんだって面白くないはず。岸田総理は内閣改造で、人気どころを入れ政権浮揚と支持率アップを目論むだろう。一方で、党人事は実務的にやるんじゃないか。幹事長には森山裕総務会長をあて、非主流派の二階派や菅義偉元首相に近い議員とも良好な関係を築く作戦かもしれない。手堅い手腕の渡海紀三朗政調会長や浜田靖一国対委員長は留任させ、総務会長に新鮮味がある若手を起用するのではないか。ただ、ここで麻生氏のご機嫌をとるために、義弟の鈴木俊一財務相をもってきたりすると、まさに派閥人事そのものということで批判を浴びることになる。選挙で連敗続きの小渕優子選対委員長は、責任をとらせる」(前出の自民党幹部)

 国民目線からすると、岸田首相がいくら改革だの清新だのと叫ぼうが、「自己満足」としか映らないことが濃厚な内閣改造と党人事。首相自身が、裏金事件でなんら処分を受けていないことを忘れてはなるまい。小手先の内閣改造ではなく、解散総選挙で信を問うべきだ。

 元稿:HUNTER 主要ニュース 政治・行政 【政治ニュース・政局・岸田政権】  2024年05月17日  07:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【2024年06月16日 今日は?】:世界初女性宇宙飛行士、テレシコワ少尉の乗ったソ連宇宙船ボストーク6号打ち上げ成功

2024-06-18 00:00:50 | 【社説・解説・論説・コラム・連載】

【2024年06月16日 今日は?】:世界初女性宇宙飛行士、テレシコワ少尉の乗ったソ連宇宙船ボストーク6号打ち上げ成功

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【2024年06月16日 今日は?】:世界初女性宇宙飛行士、テレシコワ少尉の乗ったソ連宇宙船ボストーク6号打ち上げ成功

 ◆6月16日=今日はどんな日

  父の日

 ◆出来事

  ▼世界初の女性宇宙飛行士、テレシコワ少尉の乗ったソ連の宇宙船ボストーク6号打ち上げ成功(1963)▼新潟県沖を震源とするM7・5の大地震が発生。死者26人、液状化で石油タンクが爆発するなどした(1964)▼広島のエースで通算213勝を挙げた北別府学さんが65歳で死去(2023)

ワレンチナ・テレシコワ
Валенти́на Влади́мировна Терешко́ва
空軍少佐の制服を着用したテレシコワ(1969年)
  • ソ連の宇宙飛行士
  • 最初の女性宇宙飛行士

 当時の夫であるアンドリアン・ニコラエフととも佐藤栄作首相と握手するテレシコワ(1965年)

 ◆誕生日

  ▼山本晋也(39年=映画監督)▼ねじめ正一(48年=作家)▼Char(55年=ギタリスト)▼池井戸潤(63年=作家)▼ほんこん(63年=芸人)▼益子卓郎(78年=U字工事)▼前田希美(93年=モデル)

  元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・今日は?】  2024年06月16日  00:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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