たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

東京宝塚劇場には「ノゾミ!!」がいっぱい(4)

2020年10月04日 18時04分03秒 | 宝塚
東京宝塚劇場には「ノゾミ!!」がいっぱい
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/192cab578f606376fbe0d33cc3f1d671

東京宝塚劇場には「ノゾミ!!」がいっぱい(2)
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東京宝塚劇場には「ノゾミ!!」がいっぱい(3)
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 コンサートなので舞台上でZOOMバンドによる演奏。早い段階で、ジェンヌさんたちのリレーによるメンバー紹介があったと思います。ドラムの元気な音が東京宝塚劇場に響き渡った時、涙が出そうなほどに心がふるえました。バンドのみなさんも楽器もほんとうに嬉しそうだったし、劇場の壁もふるえていました。生オケ復活の日が待たれます。オケボックス密に見えるけど、密なのは楽器で演奏者は密ではないと上垣聡先生がブログに書かれています。

 昨日の千穐楽、井上芳雄さん知念里奈さんご夫妻が観劇だったとのこと。芳雄さん、妹がだいもん(望海風斗さん)と同期だし、もともとは出演予定でしたからね。OGとの共演も多いし宝塚との縁深し。

 断片的にもう少し、おぼえていることを。

 2幕でリクエスト曲を歌うコーナー、2月に募集したのをおぼえていますか、リクエストしてくれた人手を挙げてください、リクエストするのわすれちゃったわっていう人手を挙げてくださいとだいもん。海外ミュージカルのリクエストがすごく多かった、いちばん多かったのは「ひとかけらの勇気」、そして「かわらぬ愛」「愛の旅立ち」の3曲でした。オンデマンド配信で視聴したこっちゃん(礼真琴さん)との対談。だいもんは譜面をもらったとき自分のものにしていくために移動ドという作業をするそうな。「移動ド」とは楽曲の調に関わらずそのキー(調)の主音を「ド」として「ドレミファソラシド」の位置を移動させて音を読むこと。譜面にドからの音を全部書くそうな。そんな面倒くさいことする人はいないと太田先生に言われる。自分は絶対音感の持ち主ではない。面倒くさいことが好き。愛情をかけてかけて自分のものにしていくという内容の話。すごい努力ですね。

「アヤナギ先生」で金八先生みたいな鬘をつけて新しい引き出しを開いた彩凪翔さん。入団15年目でなお新境地開拓中!!とプログラムにありますが、トップで歌う場面もダンスも全身かっこよかった。スーツの着こなし、動きが頭のてっぺんから手の先、足の先まで美しくて男役としての魅せ方を極めていると思いました。凪様の「愛は勝つ」、こんなコンサートならでは。客席にウィンク飛ばしてマダムたちをときめかせている凪様。オンデマンド配信で視聴した波瀾爆笑我が人生では子どもの時人前に出るのが恥ずかしくて恥ずかしくていつも声が小さかったダンスができればいいと思っていた、そんな自分が芝居したり歌ったりしているのは嘘みたいだと。このあとすぐライブ配信されるディナーショーの稽古ですよね。

 雪組びんぼうのパロディ場面で、真地佑華(まちゆうか)くん演じるケン坊が、ちょっとわかっていない。出番が少なかった、やっと出られるみたいな?すごく可愛かったんですけど、ごめんなさい、残念ながら知識不足、『星逢一夜』かな、たぶん。

 日替わりのトークコーナー、煌羽レオ、愛すみれ、真地佑華、彩海せら、麻花すわん(敬称略)であっているかな。「だいもん」をキーワードに作文をつくってきましたとレオさん。それぞれ真剣に考えたんですね。だいもんへの愛をうまくまとめていました。いくつか考えてきた中で他の人のをきいてこれにしたっていう方も。面白かったのが愛すみれさんであっていると思いますが”だ”が大学芋、”も”がモンブラン、”ん”がうーん食べたいみたいな?だったかな。”い”があやふや、おぼえきれていないですね、残念ながら。”ん”をうーんとみんな使っていて、やりにくい名前でごめんなとだいもん。こういう場面で優しく気を配りながら仕切るトップスター、すごいと思いました。

 髪型決めてバリバリと踊りまくっていた娘役さん、愛すみれさんだったと思います。娘役さん群舞の場面、男役さん群舞の燕尾服場面はすみからすみまでみなさんカッコよく素敵だったし、一幕ではマジックの場面もあったり、盛りだくさん過ぎた2時間35分。これを一日に二回、タカラジェンヌは笑顔満開の美しきアスリート、体力と精神力にあらためて感服。

 本日一般前売の東京宝塚劇場はいからさん、友の会の先行抽選で当たったというつぶやきをけっこうみかけましたが完売になっていないのは今までは考えられなかったこと。ライブ配信もあるから、東京はこわいので地方から観劇に来ようという人が減ったと理解すべきでしょうか。コロナの影響、これからさらにどこへどう広がっていくのかみえない感じがします。ほんとうにみえない、休職の実情だってわかりません。コロナもあるのか、ないのか。ただはっきりしていることはおそらく一カ月ぐらい前から休んでいる人がいることによるあおりを食わされている人たちにストレスがたまっていてその圧がわたしに向かっているということ。今食いぶちが見つかるということは他でもきびしい状況下でしかないということかと推察。明日の朝、自分は体が動くのか。食っていくために動かすしかありません。ステイホーム、のんびりまったりスローライフで食っていけるなら無理に動かす必要ないですが食っていけないから動かすしかないです。

 昨夜中学校の同級生から3年生の時担任だった先生が亡くなったとラインがきました。校長先生をやるまでになっていたから新聞に載るんですね。それで知ったので告別式にいけなかったのが悲しいとあったのですがわたしにはそうした起こるべきはずの感情が沸き起こっていません。老いていくということはこういう知らせをきくことが多くなっていくということなのだとわかりましたが、老いを感じるはるか以前に人は本当に死んでしまうのだということを知って疲れてしまっているのか、親もいなくなっているし、てんがいこどくとなった自分には起こるべき感情がわいてこない。サパでウエクミ先生が描いたオバクの渇いた心とはこういうものなのか。サパのこともまだまだ書きたいところですが時間切れとなってきました。

 希望がみえない現実の中で劇場の中だけは夢をみることができる、舞台の上には希望が、「ノゾミ!!」がある。観劇は生きる糧、生きることそのもの。





















 














西野淳先生、約6カ月ぶりの指揮のお仕事されたとのこと。

https://twitter.com/JUNNISHINOcond/status/1312066855985504256

2000年月組『BLUE・MOOM・BLUE』より-ENDLESS DREAM

2020年10月04日 00時22分45秒 | 宝塚

 雪組『NOW! ZOOM ME!! 』で演出の齋藤吉正先生が「ENDLESS DREAM」をぶちこんできたのでこれを思い出さずにはいられません。大劇場デビュー作ショー『BLUE・MOOM・BLUE』、東京では2000年5月12日から6月26日まで1000days劇場で上演されました。大劇場公演からベルリン公演のメンバーが抜けての上演でした。小池修一郎先生の『LUNA』と月をテーマにした二本立て、ポスターデザインを横尾忠則さんが担当、テーマ曲をALFEEの高見沢俊彦さんが提供するということで話題になりました。おっかけのノリでALFEE好きだった私としては嬉しい巡り合わせでした。トップ娘役だった檀れいさんがおなかをだしてアクセサリーをつけていたのが当時としては衝撃でした。若い演出家の挑戦的な作品。プログラムの齋藤先生の写真、当然のことながら若い。ずんこさん(姿月あさとさん)の退団公演『GLORIOUS!!』で大劇場デビューした藤井大介先生の写真をみたときと同じく、こんな今までにない雰囲気の若い演出家が登場したのかと軽く衝撃を受けました。10数年ぶりに宝塚に戻ってきたら、それぞれ個性の違うイケオジになり、劇団の中核を担う座付き役者として挑戦し続ける存在に。ALFEEファンなのですね、齋藤先生。私の方がおばさんですがフィンガー5の「学園天国」をリアルタイムで知っている同世代ということで・・・。

「ENDLESS DREAM 作詞・作曲・編曲:高見沢俊彦

 見果てぬ夢 届かぬ恋
 すべては蜃気楼
 いつまでも 何処までも
 追いかけて行くのさ ENDLESS DREAM

 儚さ胸に旅を続ける
 何処まで行けば本当の愛に巡り遭える
 揺れる心に 風が囁く
 何のために彷徨うのか 思い出を捨ててまで
 
 嘆きは月明りに溶けてく
 ため息は乾いた涙になる
 誘惑への調べ奏でる
 流星の歌 聞こえて来る

 切なくて 哀しくて
 儚さを抱きしめて
 もう一度君に遭いたい
 黄昏燃える中で

 見果てぬ夢 届かぬ恋
 すべては蜃気楼
 
 いつまでも 何処までも
 追いかけて行くのさ

 赤く燃え続ける ENDLESS DREAM」

 しばらく前からオンデマンド配信で月組の男役だった貴澄隼人さんが歌うのを聴いていますが、たかみーらしいロマンティックな歌詞とロックな曲調、今聴くと沁みます。宝塚の財産の一つになっているとは感慨深いかぎり。


「🌹演出家に聞く。齋藤吉正🌹

 まずストーリー性のあるショーを創りたいなと思いました。月組は芝居に力が入る組で、ショーにしても何か物語があった方がそれに向かって素晴らしい集中力を発揮する組だという印象が僕にはあるんです。それなら、何かストーリー仕立てのものを創ろうと思い立ちました。ですから、この作品はタイトルの通り、砂漠で1人 の戦士が「青い月」の織りなす幻覚に彿往い、「赤い花」の誘惑に溺れていくというストーリー仕立てのショーになっています。

 多くの著名な女優さん達が一度は憧れ、そして86年 もの間様々な人々に愛されている舞台に携われることは、大変な喜びです。特に誰もが「宝塚歌劇」と 聞いてイメージする大階段を使える作品を創れるというのは改めて考えるとすごい使命だと思います。今回はショー担当ですが、僕にとっては芝居もショーもコンセプトは同じです。それは見ていて「カソコイイ」もの。余りにもリアルで日常的過ぎる、観客に身近なものは「宝塚歌劇」には合わないと感じています。観客のもつ世界とは全く違う夢の空間を創りたいと思います。お客様もそれを求めて劇場に足を運んで下さるのではないでしょうか。芝居・ショー共に「カッコイイ非日常」が僕の演出のコンセプトですね。ですが現状としては、脚光を浴びるのはやはり芝居なんですね。どんなに素晴らしい仕上がりでも歴史に長く残るショー作品を創るのは、非常に難しいと思います。でも、僕はそれで良いと思いますし、理屈で評されるよりも、お客様に観劇後「華やかで良かったね」と言って頂くのが一番です。ただ、「瞬間視聴率1位」は 是非取りたいですね。舞台を見ていてお客様の気持ちが一番昂揚していく瞬間はショーの方にあると思います。本当に一瞬でいい、そこでお客様の昂揚した気持ちがトップに躍り出る、それがショーの醍醐味ではないでしょうか。そして明確な印象が残らなくても、余韻に浸って気分的に次の日の活力になればいいなと思います。

🌹真琴つばさインタビュー🌹  
 ショーは、すべ てはレイナという兵士が死ぬ寸前に見た夢だったというストーリー性 の
あるものです。演出家の先 生がデビュー作品なので、幕開きもロックで始まる若々しいエネルギッシュな感覚のショーで、最近は大人っぽいショーが多かったですからとても新鮮な気持ちで取り組んでいます。

🌹檀れいインタビュー🌹
 ショーでは赤い花という役を演じます。プロローグは傷ついた戦士が見た幻覚という設定で赤い花が彼を誘惑し、死に導いていくいう魅惑的な場面です。美しく舞台に出たいというのはもちろんですが、その中にも毒気を感じてもらえるような表現ができればと思っています。その後の場面は中近東をベースに展 開していきますが、各場面で赤い花として存在しながらも色々なカラーが出せるようにしたいです。」

 3回目となった台湾公演まで続いた2018年星組『Killer Rouge』を観劇した時書きたいと思っていた記事、この機会にようやく書けました。









 
花組『Sante!!』
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/8f6e734b7b8f7eea8447304a62c6349e