たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

さようなら帝国劇場

2024年10月31日 00時35分53秒 | ミュージカル・舞台・映画

(511) 帝国劇場 劇場&バックステージツアー「帝劇への誘い」 - YouTube

 帝国劇場の最後を飾るコンサートの詳細が発表されました。高額なチケット代も高額転売防止のための入手方法もわたしには無理で、9月11日(水)の『モーツァルト』が最後となりました。建て替えが終わって再開される頃日比谷を往復できるだけの自分でいられるとは思えず、財布が尽きれば死ぬしかないのだろうと思うので本当に最後だったと思います。そもそもその頃、日々壊れているこの日本が一見平和なままで続いているでしょうか。高額なチケット代、急激な円安と物価高騰で建設費が当初の見積もりより跳ね上がっていることもあるのではないでしょうか。それは今回のような日本の行く末を左右する衆議院議員選挙にも半分は投票にいかず自民党政権にやりたい放題やらせてきたわたしたちが招いた結果でもあると思います。東宝の上半期決算、大型ミュージカルのチケットが完売しても収益はきびしかったようです。著作権料、輸入資材、海外スタッフへの報酬も跳ね上がっているのでは・・・。

 

 はじめて観劇したのは1992年『ミス・サイゴン』初演だったと思います。残念ながらプログラムを購入しませんでしたが、市村正親さんのエンジニアが衝撃だったし、キムを演じた本田美奈子さんの「命をあげよう」が今も体に残っています。帝国劇場を訪れるたび、劇場の中に美奈子さんの魂が息づき見守ってくれているように感じます。神田沙也加ちゃんもお星さまになってしまいました。何十回訪れたのか数えることはできませんが数々の思い出があります。幸せなひとときを過ごし、心のエネルギーをたくさんいただきました。最後の最後まで結局2階のカフェに入ることはできませんでしたが変形性膝関節症末期と診断され痛み止めと杖ないと歩けない身で無事往復することができました。

 近年東京に新しくオープンした劇場は、日本がどんどんおかしくなってきていることを反映してか評判のよくないことが多いです。建て替え後の帝国劇場も、重厚感と贅沢感を味わえる非日常的な空間であると同時にわたしのような高いチケット代をだせない者も受け入れてくれる空間であってほしいと思います。

 ありがとうございました。コンサートの配信があるようだし、閉館までに外観をみる機会はまだありますが劇場内に入ることはもうありません。紫色の絨毯と扉の写真を撮ってくればよかったかな。仕事のおわりの汗だくでかけつけた『レ・ミゼラブル』ではお手洗いに入った私が席に到着するのを待って客電を消したくれたことを忘れません。思い出は尽きませんがお別れです。さようなら帝国劇場、ありがとうございました。

 

 

 

「『マイ・フェア・レディ』から『回転木馬』まで(9)

ミュージカル『ミス・サイゴン』-日本公演30年史パネル展

なつかしの本田美奈子さん

 

 

 


この記事についてブログを書く
« 【新内閣は誰の手に?】国民... | トップ | 次の記事へ »

ミュージカル・舞台・映画」カテゴリの最新記事