自衛隊が国連平和維持活動(PKO)で派遣されている南スーダンの情勢悪化を受け、政府が国際協力機構(JICA)関係者ら47人を退避させた際、PKO南スーダン派遣団(UNMISS)司令部が各国部隊に対し、宿営地の外に出ることを禁じる「移動禁止」の指示を出していたことが21日、分かった。政府はこの指示を踏まえ、検討していた陸上自衛隊による邦人の陸上輸送を見送ったが、司令部が他国部隊にも宿営地内にとどまるよう指示するほど緊迫した状況だったことが明らかになった。

南スーダンで今後、邦人の陸上輸送が行われる可能性について、内閣府国際平和協力本部事務局は「JICA関係者らが退避し、現在のところ新たなニーズはない」としている。ただ、PKOで派遣されている部隊はインフラ整備が任務の施設部隊が中心で、与党内からも「現地部隊が対応できるのか、準備の指示を出す前にもっと吟味すべきだった」(自民党防衛族)との声も出ている。

南スーダンの首都ジュバでは今月7日以降、キール大統領派と元反政府勢力のマシャール第1副大統領派の戦闘が悪化。政府は11日、邦人を退避させるために自衛隊のC130輸送機3機をアフリカ東部のジブチに派遣。ジュバでPKOに従事している陸自北部方面隊第7師団(千歳)を主力とする10次隊(約350人)に対し、PKO法に基づく邦人の陸上輸送を想定した準備を指示した。

これを受け、10次隊は高機動車や軽装甲機動車などの防弾仕様の車両の前後に機関銃を装備し、集合地点で邦人を乗せてジュバ空港まで運ぶことを想定。輸送中に車両が襲撃を受けた場合には、発砲することも辞さない構えだった。

ただ治安情勢の悪化を受け、PKO司令部は9~13日の間、各国部隊に対し、自衛隊や他国の宿営地が集まる「国連トンピン地区」の外に出ることを禁じる「移動禁止」を指示。政府は「司令部の意向に背いてまで、地区外で活動することはできない」(自衛隊幹部)として、陸上輸送を断念。JICA関係者らは13日、レンタカーで空港へ移動し、チャーター機で隣国ケニアの首都ナイロビに脱出した。(引用ここまで


8日南スーダンの銃撃戦で少なくとも150人が殺された事件を報道したのは10日!戦争法廃止・憲法活かせだな!(2016-07-10 | 16年参院選)