愛国者の邪論

日々の生活のなかで、アレ?と思うことを書いていきます。おじさんも居ても立っても居られんと小さき声を今あげんとす

「人間としてダメ」なのは橋下氏、競争礼賛、体罰容認、服従強制推進路線こそ、今回の事件の背景だ!

2013-01-18 | 日記

橋下市長のデタラメさがますます浮き彫りになってきました。「いったん流れを断ち切るべきだ」(15日)というのであれば、この間の言動に自ら責任を取って辞職し、彼も言うように選挙の洗礼を受けるべきです。以下まとめてみました。

 1.橋下氏の「信念」ですすめてきた「政治」改革の目玉の一つであった「教育改革」の結果として、今回の痛ましい事件が起こったこと。そのことを自覚せず、生徒に向かっての「暴言」は、酷いものです。以下、彼の発言を読み替えてみました。

仲間(生徒)が死んだのだから、今何をすべきか考えてもらいたい。この状況で部活(市長職)をやったら上手くなるかもしれないが、人間としてはダメだ。それを言うのが教育(政治)だ」ということになりませんか?

 2.入学試験中止発言を見ていると、体育科と普通科の受験システムの違いなど、全く現場のこと、生徒のことを判っていないことが判ります。思いつき発言を修正するなど、その「右往左往」ぶりが何よりの証拠です。

 3.橋下氏の短絡的リセット論は、まるで駄々っ子が自分の要求を通すために、大人の弱点を突いて、わがままを貫くようでもあります。

 こうした観点は、実は受験型指導の「成果」と言えないでしょうか?「答えが合っているか、間違っているか」「○か、×か」という、途中経過、答えを導くまでの思考のもみあい、プロセスなどを問題にせず、答え(結論・結果)のみを追求してきた結果と言えないでしょうか?

 橋下氏の言動には、このパターンがたくさん見られます。「選挙に勝った、負けたか」「選挙で勝ったのだから」「いやなら選挙で」「間違いなら選挙で」「嫌なら辞めろ」「嫌なら日本から出て行け」「言うことを聞かない校長、学校はリセット」、そう言って問答無用で一方を権力でもって切り捨てるのです。

 4.橋下氏は一つの事例に仮定的な事例を持ち出して一般化し、お得意の自分の都合の良い論法、短絡的リセット論で相手を全面否定するのです。一見合理的のように聞こえますが、また少しの事実を、一面を言い当てているので、反論に窮してしまう、そこが彼のねらい目です。

 しかし、彼の都合の良い事例に対して、二者択一で判断していきますので、多様な側面を持つ事柄に対応できません。だから彼は都合の悪い事例を出されると右往左往するか、窮鼠ネコを食むの譬えのとおり、相手に噛み付くのです。権力を使って、です。

 言うことを聞かない生徒や校長、教育委員会に対して、どのような恫喝をしているか、その手法は、驚くほどワンパターンです。

 しかも、今回の事件に対する彼のこの間の言動が、過去の自分の言動と違っていることなど、彼には全く想定もしていませんし、気づいてもいません。全く関係がないのです。彼の思考の回路の想定には、当然の選択の結果として、今回の言動があるのです。

 このことは原発再稼動の前後の言動を見れば明瞭です。

 彼は、「学校全体がクラブで勝つことを第一にして、多くの保護者も容認してきた」と述べていますが、そうした学校づくりを煽り、奨励し、推進し、反抗する教師に対しては、権力的に、憲法違反の条例をつくり、脅し、服従を強制してきたのではないでしょうか?

 今回、バスケット部の顧問が主将を体罰と言葉の暴力で脅し、主将交代、二軍への降格を示唆し、その二者択一を迫っていたことと、橋下氏の言動と論法は、一致しています。ここに、両者の相互関連性があると思うのは、言い過ぎでしょうか?

 こうした思想・論法の奥深いところに、愛国者の邪論は、体罰禁止のルールがあるにもかかかわず、容認し、推進してきた明治以来の「天皇のためには死ぬ」ことを最高の美徳、臣民の義務として強要する大日本帝国憲法体制と、それを土台から支える教育勅語と軍人勅諭、歩兵操典思想があると思うのです。

 この視点を欠落させていれば、第二、第三の犠牲者が出てくることは、この間の経過が示しています。何故ならば、この思想には人権と民主主義の思想が欠落しているからです。この二つのベクトルのエネルギーの中間、合力を前提にしていれば、立場の弱い子どもに、その犠牲者が出てくることは間違いありません。

 さて、以下の資料にアクセスしていただければ、橋下氏の言動が、今日の事態を招くために、一歩一歩積み重ねてきたことが判ると思います。彼の言動と今回の事件の関連を検証してみました。

 

競争と統制の果てに:橋下教育改革の未来像:教育現場統制強化の陰で(1)

http://www.youtube.com/watch?v=xum5p9FhLRk

 競争と統制の果てに:橋下教育改革の未来像:教育現場統制強化の陰で(2)

http://www.youtube.com/watch?v=81goQ37DDPA

 橋下 教育改革

http://www.youtube.com/watch?v=l5May61KfR0

 橋下「改革」で教育どうなった2012年5月11日(金)

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2012-05-11/2012051106_01_0.html

 

以下橋下氏の言動を報じる新聞を掲載しておきます。こうした言動に対して、ビシッと批判しないマスコミが、「間違いなら選挙で落とせ」などと傲慢な発言を許しているのだと思います。彼の批判をタブー視せず、批判していくことは、日本の民主主義の成熟度を示すことになるのではないでしょうか?

 彼の推進してきた、或いは、戦後自民党政権が推進してきた教育が、生徒を自殺に追い込んだこと、或いはいじめによる自殺事件が後を絶たないこと、など、その教育のあり方の破綻が、明らかになった今日、二度と尊い命を犠牲にすることだけは、これで終わりにしたいと思います。

  

大阪・高2自殺:桜宮高体育科入試の中止を要請…橋下市長 毎日新聞 2013年01月15日 21時46分(最終更新 01月16日 00時04分)

http://mainichi.jp/select/news/20130116k0000m040091000c.html

仲間が死んだのだから、今何をすべきか考えてもらいたい。この状況で部活をやったら上手くなるかもしれないが、人間としてはダメだ。それを言うのが教育だ(引用ここまで)

 校長、教員総入れ替え「茶を濁すような人事はダメ」…橋下市長が市教委に要請 2013.1.16 21:24 http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/130116/waf13011621260036-n1.htm

桜宮高校普通科の入試を継続するにしても、校長や教員の総入れ替えは最低条件だと思います。そこまでの人事をやって、やっと普通科入試はギリギリOK」「適切な人事権の行使をやってください。茶を濁すような人事はダメ」(引用ここまで)

 入試中止案「僕は受験生のことを考えている」と強気の橋下市長に批判殺到 広がる波紋2013.1.17 08:09

http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/130117/waf13011708150003-n1.htm

生徒が死んだ。越えてはいけない一線を越えたから、高校の伝統を断ち切る」と改めて中止の必要性を強調。「僕は受験生のことを考えて判断した」と話すが、在校生も「やり過ぎだ」と訴えた。桜宮高校体育科とスポーツ健康科学科(定員計120人)の入試を中止することに伴う混乱を抑えるため、橋下市長が示しているのが、普通科の定員を120人増やす対応策だ。(引用ここまで)

 「橋下市長は分かっていない」募集停止に在校生から悲鳴 2013.1.17 08:28 http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/130117/waf13011710180008-n1.htm

桜宮高を目指して頑張ってきた受験生、保護者の気持ちはよく分かるが」としながらも、「これまでの生徒、保護者の意識の積み重ねで桜宮高の体育系クラブの伝統が築かれてきた」と主張。 「入試をやめて校風、体質をいったんゼロにしないと新しい生徒を迎えるわけにはいかない」と強調しており、あくまでも考えを変えない構えだ。(引用ここまで)

 橋下市長発言に市教委動揺「人件費止められたらまずい」 2013.1.17 22:24

http://sankei.jp.msn.com/west/west_life/news/130117/wlf13011722270035-n1.htm

 「入試中止しなければ予算執行せず」橋下市長が対抗措置表明 2013.1.17 21:12 http://sankei.jp.msn.com/west/west_life/news/130117/wlf13011721140034-n1.htm

 予算を人質に圧力 「間違いなら選挙で落とせ」 橋下市長 2013.1.18 07:48 http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/130118/waf13011807490001-n1.htm

学校校長会が同日、すでに進路懇談会を済ませているとして、「生徒、保護者に不安と動揺を与える」と入試実施を求める要望書を出したことについても、橋下市長は「教育者失格だ。どんどん(後任を)公募して代える」と怒りを爆発させた。…橋下市長はこれまで、バスケットボール部の男性顧問(47)の常態化した体罰を黙認した背景に同校の「勝利至上主義」「伝統」があるとの持論を展開。「生徒や保護者の意識の積み重ねでできた伝統を断ち切るために入試を中止すべきだ」「これは哲学、価値観の部分だから仕方ない。受験生は生きていたらチャンスはある」「体罰問題を学校全体が容認し、仲間の生徒が自殺した。それなのになぜ、今クラブ(再開)なのか。そんな生徒がいるとしたら、桜宮高校の教育が完全に間違っていたと思う」(引用ここまで)


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