都教委の検定を通った教科書にクレームをつけて、その教科書を採択しないように、「通知」というの名の「命令」を発する都教委に対して、どのように報道したか、みてみました。
愛国者の邪論の問題意識の一つとしては、このような行政機関の「命令」が一党独裁国家と言われている中国・北朝鮮で起こった時、日本のマスコミがどのように報道しているか、に注目し、その手法で、日本国内の独裁手法を批判的に報道しないマスコミの犯罪性について、事ある毎に告発することです。
本来であれば、大騒ぎしなければならない内容ですが、検索してみて、その少なさに驚きました。こうした報道が、自民党政権を温存させ、戦争責任を曖昧にさせ、偏狭なナショナリズムを温存し台頭させてきたというべきでしょう。
これは、日本国憲法の原則を活かせ! 憲法違反を許すすな!ということに他なりません!
では、どのような記事があったか、検索してみました。最大のポイントは、以下のとおりです。
1.都教委の「通知」という名の「命令」が憲法に違反しているという視点に立っていないこと。
2.「異例」と言いつつ、事実上容認していること。
3.都教委の強制に反対している運動の紹介に力を入れていないこと。都教委の言い分や文科省の言い分を中心に記事が書かれている。
4.こうした「命令」教育の弊害について、「いじめ」「自殺」事件の時のような「教育委員会の在り方」まで突っ込んで解明していないこと。
5.こうした教育委員会の弊害が、児童・生徒にどのような影響を与えているか、検証していないこと。
6.こんなことが許されていったら、どうなるか!?逆に言えば、「楽しみ」かも知れません!教育委員会の自主性・自治の尊重ですから!全く不思議な展開となりました!ここに「強制はしない、義務付けはしない」として国旗国歌法の制定を正当化したツケ、ウソがバレバレになってきたこと、このことがいっそう浮き彫りになったというべきです。大爆笑もんです!真面目にやれ!です。
東京都教委が「不適切」議決 高校の日本史教科書 国旗国歌法の記述めぐり (共同通信)2013/06/ 28 20:53
http://www.47news.jp/47topics/e/242937.php#reading
東京都教育委員会は27日、2014年度に都立高校で使う教科書をめぐり、実教出版(東京)の日本史教科書の国旗国歌法に関する記述に都教委の考え方と相いれない内容があり、使用は不適切とする見解を議決し、各都立高校に通知した。 公立高校の教科書は各校が選定し、報告を受けた都道府県教委が審査の上で採択する。教委が教科書検定に合格した教科書の使用の適否に言及するのは異例だ。 都教委が問題としたのは実教出版の「高校日本史A」と「高校日本史B」。日本史Aは13年度からの使用に向けた11年度検定で「政府は、この法律によって国民に国旗掲揚、国歌斉唱などを強制するものではないことを国会審議で明らかにした。しかし現実にはそうなっていない」との記述に意見が付き、最後の一文を「しかし一部の自治体で公務員への強制の動きがある」と変更して合格。14年度から使う日本史Bも同じ記述で12年度検定に合格した。 この変更部分について、都教委は見解で「『国旗掲揚や国歌斉唱の指導を適正に実施することは教員の責務』とする都教委の考え方と異なる」と指摘、いずれの教科書も「使用は適切でない」とした。
都教委は昨年、日本史Aの教科書選定作業に入る17校に「実教出版は都教委の基本方針と相いれない」などと電話で伝達。同社を選定した高校はなかったが、全国シェアは14%あった。 今年は日本史Bも選定の対象になることから、都教委は「各校が適切に選定作業できるよう都教委の考えを具体的に示した。(国歌斉唱などは)教職員の責務で、強制していない」としている。 実教出版は「事実であれば大変残念だ」とし、文科省教科書課は「採択権限は都教委にある。都教委の判断についてコメントする立場にない」としている。
▽自信のなさ露呈
村井淳志(むらい・あつし)金沢大教授(教育内容方法論)の話 国の検定に合格した教科書のわずか1行をとらえて選定しないよう求めるのは驚きで、大人げない。東京都教育委員会は教員に国旗掲揚や国歌斉唱を求める職務命令を正しいとしており、事実上の強制を認めているのだから、「強制」という表現にこだわるのは一貫性がない。そもそも社会的に意見が対立する問題については、一方の主張を隠すのではなく双方の意見も紹介して「どう思う?」と問いかける授業こそ魅力的だ。今回の対応は都教委の自信のなさを露呈したようなものだ。(引用ここまで)
都教委、日本史の教科書「不適切」 国の検定は合格 国旗国歌法の記述巡り 2013/6/29 20:53
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG2706G_Z20C13A6CR8000/
東京都教育委員会は29日までに、2014年度に都立高校で使う教科書を巡り、実教出版(東京)の日本史教科書の国旗国歌法に関する記述に都教委の考えと異なる内容があり、使用は不適切とする見解を議決、各都立高に通知した。国の検定に合格した教科書の使用の適否に教委が言及し、学校側に示すのは異例。 これに対し市民団体「子どもと教科書全国ネット21」は28日、「学校現場への不法・不当な支配介入で、絶対に許されない」として、議決の撤回を求める声明を出した。 一方、東京都の猪瀬直樹知事は28日の記者会見で「都教委の見解は正しいと思っている。国定教科書ではないので、検定がすべて正しいわけではない」と述べた。 都教委が使用不適切としたのは実教出版の「高校日本史A」と「高校日本史B」。国旗国歌法を巡り「一部の自治体で公務員への強制の動きがある」との記述に対し、都教委は「『国旗掲揚や国歌斉唱の指導を適正に実施することは教員の責務』とする都教委の考え方と異なる」と指摘した。〔共同〕(引用ここまで)
愛国者の邪論
その「正しいわけではない」検定教科書を現場に強制してきたのは、「国家」と「行政」ではなかったのか?今になってこんなことを言う猪瀬都知事の無知・知的レベル・ご都合主義には呆れますが、ここに、今回の不当性がにじみ出ています!
国旗・国歌「見解合わぬ」教科書 都教委が「不適切」議決 2013年6月27日 夕刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013062702000263.html
国旗掲揚と国歌斉唱について「一部の自治体で公務員への強制の動きがある」と記した実教出版(東京)の高校日本史教科書について、東京都教育委員会は二十七日に開いた定例会で「使用は適切でない」とする見解を議決した。都教委はこれまで、都立各校に非公式に「記述は都教委の考え方と相いれない」などと伝えていたが、公の場で教科書の使用適否に踏み込むのは前例がなく、反発が広がりそうだ。 (中山高志)
見解は、今年の教科書採択の対象となる同社教科書「高校日本史A」と「高校日本史B」に国旗国歌をめぐり「自治体で強制の動き」という記述があると指摘。「『国旗掲揚と国歌斉唱の指導を適正に実施することが教員の責務である』とする都教委の考え方と異なる」と問題視した。 その上で「実教出版の教科書を都立高校などで使用することは適切でないと考える」と結論づけている。 定例会では、木村孟(つとむ)委員長が「私から教育長に対し、教育委員の意見を踏まえて見解をまとめ、校長に周知するよう指示した」と明らかにした。委員からは意見は出なかった。 教科書は、使用する前年にそれぞれの高校が選び、その報告を基に教委が採択する。教委は通常、義務教育ではない高校については学校の選択を尊重して追認している。 昨年は見解の中で示された二つの教科書のうち、近現代史が中心の「日本史A」が採択の対象となった。都教委は都立二百三十三校のうち、一年生で日本史を教える十七校に「都教委の考え方とは相いれない」などとする電話を入れていた。 結果として十七校は実教版以外を選択。本紙の取材では、当初は実教版を選ぼうとして、都教委の電話で断念した高校もあった。実教版の全国シェアは14%で、都立高の採択結果は不自然との指摘が出ていた。今年は通史を学ぶ「日本史B」も採択の対象で、影響はさらに大きくなる。(引用ここまで)
国旗掲揚と国歌斉唱を「強制」と記述の教科書 都教委が「不適切」通知 2013.6.28 00:29
http://sankei.jp.msn.com/life/news/130628/edc13062800310000-n1.htm
来年春から使用される高校教科書について、東京都教育委員会は27日、学習指導要領で指導を義務付けられた国旗掲揚、国歌斉唱を「強制」と記述した実教出版(東京)の日本史教科書を「使用は適切でない」との見解を示し、選定作業が行われる全ての都立高校など計216校に通知した。 文部科学省によると、事前にこうした見解を伝えるのは全国的にも極めて異例。都教委は「各校で適正に教科書を選定できるよう、より分かりやすく考えを伝えた」としている。 通知に強制力はないが、この教科書を選定した場合、都教委が8月の採択時に「不採択」と判断することもあるという。 問題となっているのは、1、2年生が使用する実教出版の「高校日本史A」と、来年度に向けて改訂された「高校日本史B」の国旗、国歌をめぐる記述。 政府は平成11年に国旗国歌法が成立する際、同法は国民に国旗掲揚や国歌斉唱を強制しないと国会審議で明言しており、昨年1月の最高裁判決でも、教員に国歌斉唱時の起立斉唱を求めた校長の職務命令が合憲とされている。しかし、2つの教科書には「一部の自治体で公務員への強制の動きがある」と記されている。都教委は通知で「『国旗掲揚や国歌斉唱を適正に実施することは、児童・生徒の模範となるべき教員の責務』とする都教委の考え方と異なる」とし、両教科書について「使用することは適切ではない」と示した。 実教出版の高校日本史教科書をめぐっては、昨年の選定時にも都教委が使用の可能性があった学校に電話で「都教委の考え方と合わない」と情報提供の形で伝えた経緯がある。今年は事前に周知を徹底するため文書による通知を出した。実教出版は「事実であれば大変残念だ」としている。
■横行する偏向記述、「検定の不備補う」声も 都教委が各都立高校に実教出版教科書の事実上の不選定を求めたのは、同教科書が「強制」という表現を使い、国旗掲揚、国歌斉唱という法に基づく指導を否定的に記述しているためだ。 同社は、国旗国歌について「一部の自治体で公務員への強制の動きがある」と、指導を徹底する都教委などを念頭に置いた記述で平成23年度の文部科学省の教科書検定を合格した。 教育関係者から「法に基づく指導を『強制』と表記した教科書が検定をパスするのはおかしい」との声が出たが、文科省は「権限のある者が職務命令をもって命ずることを『強制』と表現することは誤りと言えない」として認めた。 昨年度の検定でも、同社は慰安婦について「女性が強制的に集められ、日本兵の性の相手を強いられた人たち」と記述。「強制連行を直接示す資料はない」とする日本政府の見解に反する可能性もある表現だが、これも検定をパスした。 安倍政権もこうした偏向的な記述の横行を問題視。4月に教科書検定制度の見直しを表明し、自民党部会などで議論を重ねている。 市町村などの各採択地区で同じ教科書を選定する公立小中学校と異なり、公立高校の教科書は、各高校が実態に即して選定しているが、採択権は所管の教委にある。拓殖大学客員教授の藤岡信勝氏は「不適切な記述のある教科書が検定を合格すること自体が問題。検定制度の不備を補う意味で、都教委の措置は評価できる」と指摘している。(引用ここまで)
都教委:「教科書使うな」 検定通過の実教出版日本史、国旗国歌「公務員へ強制の動き」記述 毎日新聞 2013年06月27日 東京夕刊
http://mainichi.jp/feature/news/20130627dde041100019000c.html
東京都教育委員会は27日の定例会で、高校で使う特定の日本史教科書に国旗国歌法に関して不適切な記述があるとして、各都立高に「使用はふさわしくない」とする通知を出すことを決めた。高校の教科書は各校長が選定して都道府県教委に報告することになっており、選定に教委が事実上の介入をするのは極めて異例。通知に強制力はないが、都教委は「指摘した教科書を選定した場合は、最終的に都教委が不採択とすることもあり得る」としている。 都教委が問題視しているのは、実教出版の「日本史A」と、来年度向けに改訂された「日本史B」。国旗国歌について「一部の自治体で公務員への強制の動きがある」と記載している。 都教委は2003年、学校行事で日の丸に向かい君が代を斉唱することを通達で義務付け、従わない職員は懲戒処分にする厳しい対応を取ってきた。最高裁は11年、起立斉唱の職務命令を合憲と判断したが、12年の判決では「減給や停職には慎重な考慮が必要」との判断も示している。 実教出版の日本史Aには11年度の検定で「政府は国旗掲揚、国歌斉唱などを強制するものではないことを国会審議で明らかにした。しかし現実はそうなっていない」との記述に文部科学省の意見がつき、後半を「公務員への強制の動き」などと書き換えて合格。文科省によると、日本史Aの全国シェアは約14%という。 だが、都教委は昨年3月以降、各校に電話で「都教委の考えと合わない」と伝え、13年度の教科書に選定しないよう要求。採択の最終判断は都教委ができることもあり、この教科書を選定した高校はなかった。 14年度から使う教科書を決める昨年度の検定では、同じ記述がある日本史Bも合格。都教委は不使用を徹底するため、今回は文書で通知することにしたという。都教委幹部は「『公務員への強制』という表現は明らかに間違っており、採用するわけにはいかない」と話している。 実教出版は「そうした決定が出たとすれば大変残念だ」とコメントした。【和田浩幸、佐々木洋】(引用ここまで)
都教委、教科書選定に介入 高校日本史記述に「不適切」 2013年6月28日9時23分
http://www.asahi.com/national/update/0628/TKY201306270491.html
東京都教育委員会は27日、実教出版(東京)の高校日本史教科書にある一部の記述が都教委の考えに合わないとして、「使用は適切ではない」とする見解を議決し、都立高に通知した。高校教科書は学校が選んで都道府県教委が採否を決めており、教委が各校の選定に介入するのは異例だ。 「不適切」とされたのは「高校日本史A」と「高校日本史B」。国旗掲揚、国歌斉唱に関して「一部の自治体で公務員への強制の動きがある」とした記述について、「国旗国歌の起立斉唱は、児童・生徒の模範となるべき教員の責務であるとする都教委の考え方と異なる」としている。 都教委は「同社の教科書を学校が選んでも、都教委が不採択にする可能性がある」としている。(つづく)(引用ここまで)
教科書不適切、都教委は不当介入 市民団体が撤回求める- 共同通信(2013年6月28日20時22分)
http://news.infoseek.co.jp/article/28kyodo2013062801002257
東京都教育委員会が特定の高校日本史教科書について使用不適切とする見解を議決した問題で、教科書問題に取り組む市民団体「子どもと教科書全国ネット21」は28日、「学校現場への不法・不当な支配介入で、絶対に許されない」として、議決の撤回を求める声明を出した。都教委が使用不適切としたのは実教出版の「高校日本史A」と「高校日本史B」。国旗国歌法をめぐり「一部の自治体で公務員への強制の動きがある」との記述がある。(引用ここまで)
愛国者の邪論
「教科書全国ネット21」の見解だけしか紹介していません!教科書を選定し使う現場の教師の声、その教科書を使って勉強する生徒の声、教職員組合、命令を受け取った校長と命令を実行する校長などを紹介することもしていません。更に言えば、こうした手法について、アンケートを取るなど、憲法と教育問題について検証すべきです。こうしたことをやらずして、憲法「改正」アンケートだけは、「真面目」に取るのです。呆れます!怠慢でしょう!