3巻目の途中まで読んだ。朝夕の通勤電車の中で読むだけなので、なかなか進まない。広島に原爆が、長崎に水爆が落ちた所まで読んだら、ちょうど10日だった。60年目の東京大空襲の日。その日の数時間で10万人が死んだ!!!
たくさん亡くなったのは知っていたけど、10万人とは。アメリカは東京の下町だけをターゲットに、ただひたすら爆弾や焼夷弾をシャワーのように撒き散らした。老人・女性・子供を殺し尽くす為に。
「ローレライ」の中でナチスのSSの生き残りに「民族を根絶やしにする怖さと憎しみを日本人はしらない。アメリカは真珠湾襲撃を絶対に忘れないし、許さないだろう。ナチスがユダヤ人を根絶しょうとしたように、アメリカもするだろう」といわせている。島国・単一民族にはわからないだろうと。これは、小説だけど、「特殊爆弾」を落としたのは、ドイツでもイタリアでもない。それも2個も!そして15日までのXデーに向けて、死に物狂いのように、すべての爆弾を使い果たしてしまおうと言うように、あらゆる都市に空襲を繰り返した。
田舎の母が言っていたけど、山の向こうの田舎のちょっと大きい町が夜、空襲にあい、その方向がまるで昼間のようにあかるかった。そして、数え切れないBー29が無数の爆弾・焼夷弾を落とすのが良く見えたと、言っていた。子供の頃は「ふ~~ん」と聞いていたけど、今は想像するだけで、苦しくなって鳥肌が立つ。飛行機は超低空で飛んでいるから、人間が松明のように燃えているのは、見えていたはず・・・
戦争は殺す方も、殺される方も正常ではなくなっている。時折は正常な時もある。でも狂気は終了のホイッスルが鳴るまで終わらない。日本人はもう戦争への狂気はないと思っているけど、中国や韓国等では、いまだに日本人の心の中には狂気がまだまだ燻っていると思っている。
この本での「あるべき終戦の形」とはなんだろう。もうすこし読み進めたら分かるのだろう。