ふみさんの日々雑感

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直観像素質について

2005-05-11 21:58:30 | Weblog
知り合いに「これ読んでみない」と、あの神戸の少年Aの両親が書いた手記を渡された。少年Aは「直観像素質」の力があると鑑定された。

「直観像素質者」とは、パッと一瞬見た映像が、まるで目の前にあるかのように鮮明に思い出す事が出来る能力がある人のこと。しかし、一度見たものが、数年後でも原色で色鮮やかに記憶の中に再現されるので、その残像に苦しむケースもある。

今でも時々、不思議に思い出すシーンがある。昔、まだ子供が小学校だった頃、同級生の弟にそんな能力のある子がいた。彼は、心身とも同世代の子とは遅れていた。一日の半分以上は特殊学校で過ごしていて、あとは校長先生と遊んだり、学校中を好きなように、さ迷っていた。その子が危なくない限り、先生も生徒も好きなようにさせていた。どの教室にも自由に出入りしていた。(そんな学校があったなんて、今から思うと不思議)。

ある日、PTAの会議で集まっていた時、その子と、その子のお母さんも来ていた。しばらくウロウロしていたけど、フっとホワイトボードの所に行き、何かを書き出した。グラフを書いているのである。折り線グラフ。縦に数字を、横には文字を。その隣には、今度は円のグラフ。その隣には、何かの集計表。それもチャンと数字がキレイに入っているのである。それも定規で書いたように真っ直ぐなのである。1+1もよくわからない子が・・・。

ビックリしていたらその子のお母さんが「昨日、お父さんが会社の仕事を持って来て、それをそばで見てたの。何か見たものが特に、図形とかそう言うものが、写真のように頭の中に映るみたいなの。そんな能力なんて無くていいから、普通でほしかったわ」と言った。
「ねえ、○○くん、これなあに?」と聞いたけど、ニコニコ笑っているだけだった。

そう言えば、その頃の知り合いに自閉症の子がいたけど、彼は電車の時刻表が大好きだった。ただ一日時刻表を見ている事もあった。お母さんが「どこかに行く時、便利なのよ。ちゃんと乗換えとか教えてくれるから」と笑っていた。そういう子供達のお母さんて、どこかおおらかだったな。

今頃その子達は、どんな大人になっているのだろう。こんな世の中で、生きるのが辛くなければいいど・・・

コメント (2)
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