北京オリンピックの開会式を見た。
夏の北京オリンピックの開会式が、余りにも 〝ザ・中国” ”素晴らしい歴史もある、そして今の中国の技術はどうだ” と、突っ込み所ありの退屈な開会式だったので、凄く興味もって見た。
半年前の東京オリンピックの開会式が、あまりにも酷かったので比べてみたいと。
一言で言えば、中国色のあまり感じられない、素敵な冬のオリンピック開会式だった。日本の方が中途半端な日本色だった。
そして、子供たちは未来、世界は子どもたちが中心、と思える演出に思えた。
よちよち歩きの幼児たちが、氷の上でスケート靴を履き、あるいは雪の上で小さなスキーやスノーボードに乗り、立っては転び、足を出しては尻もちをつき、そのモコモコに着ぶくれてぬいぐるみのような姿が可愛い。
最初に出て来た真っ赤なモコモコの小さな女の子が、小さなスノーボードに乗っただけで転び、その傍でワンちゃんが心配そうに見ている絵が晴天のゲレンデで愛らしい。
そして、子供たちは成長し、だんだん、少しずついろいろな競技が出来るようになって行く。
最後にあの赤い服の女の子が、何日後か分からないが、小さなスノーボードに横向きに乗りちゃんと滑ってる。ワンちゃんが追いかけて行く。
50人くらい?の少年少女たちがギリシャ語で歌うシーンで、皆で歌いながら一斉に右に左に揺れるシーンで、前列の男の子が一人、真っすぐに前を向いて歌っている。あらあら、大丈夫? 可愛いけど、後でしかられなければいいがと。
映像が美しかった。
今の中国の現実とは真逆の風景映像かもしれないが、せめてオリンピックの時だけは、歌われた「イマジン」の世界のように、と思う。
日本だって、これぐらいのシンプルで分かりやすくて、素晴らしいクオリティの開会式を演出出来ただろうにと、凄く残念に思った。
そして、開会式のクライマックスの聖火は、ビックリした。こういう聖火もあるのかと、感激した。
中国に対しては、いろいろあるが、純粋にこの開会式を称えたいと思う。これぞ冬の開会式と思った。
そして、中国映画は見た事ないが、このチャン監督の映画を観てみたいと思った。
でも、東京パラリンピックの開会式は良かった。
閉会式はもっと最高に良かったと思った。
自分の為に、メダルの為に、記録の為に、国の為にと闘った全ての人達が、その緊張を解き、祭りは終わったんだよ、皆で別れる時が来たんだよ、だから大いに楽しもうよ、踊ろうよ、歌おうよ、と。
祭の後の寂しさを感じさせられたような閉会式だった。
東京オリンピックは、本当にマイナスな出来事が何年前もから一杯あった。でも、私にはパラリンピックの閉会式の、あのオモチャ箱をひっくり返したような、これぞ日本という楽しい演出に救われた。
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