art de vivre

ワインラヴァーであります。
日々を豊かにしてくれるワインと
お菓子作り、ちくちく手仕事、週末別荘のお話。

夏に思ふ…

2008-08-13 20:25:00 | Bon Chic Bon Genre ~おしゃれにくらす~
実家のある松山に帰省していました。
一人暮らしの母も本当に元気でひと安心。

まずは第一目的の宇和島への墓参り。
故郷宇和島は、
南の地だけあって温暖で人情厚く、
ゆったりと時は流れ、
でもそれだけではなくて、
伊達のお殿様だけあって、
凛とした風情も感じられる町です。

いつも車なのだけど
この暑さの中、軽のマニュアル車で
えっちらおっちらの道中は厳しかろうと
松山から宇和島までJRで行きました。

のんびりと車窓を眺めながら母とのふたり旅もなかなかよいものです。

宇和島では親戚を回り、
山のふもとにある父の墓、親戚の墓を参り
汗だくになって掃除をして
きれいになったのを見届けてから帰りました。

私は年に1回しか行けないけれど
これでとりあえずひと安心です。
また来年ね~!と父に告げて帰途に着きました。


さてさて、松山のデパートの本屋さんで
行正り香さんの『カクテルはいかが』という本を購入。
発売されたばかりでまだこちらにはないだろな?と思っていたのだけど
すぐに見つかり、松山もなかなかに都会じゃぁ~と感心。

行正さんは大好きな料理研究家で、ほとんど本は持っているけれど
これはサイコー!!ではないかな?
世界を旅したときのカクテルの思い出のエッセイとともに
2品ずつのお料理とそれに合う音楽の紹介。

 
 ちなみにわたしがどっぷりワインに浸かっちゃったのは
 彼女の『誰かくる日のメニュー』がきっかけ。
 お料理とともにワインのセレクトの方法が書かれてあって
 それまでほとんどワインを飲んだことがなかったのに
 適当に安くておいしそうなのをカルフールでチョイス。
 その頃あることですごく悩んでいたわたしは、
 昼下がりのベランダで
 軽く何かつまみながら白ワインをグラス1、2杯楽しむという生活で
 いつしか心も軽くなり・・・
 ワインのある生活っていいな!って思うようになったのであります。


日常から少し高いところ・・・ を
(カクテルなんて普段は飲みませんもの・・・。)
ちらっと覗いて、味わってみたくなる衝動にかられます。

「忙中閑あり」で、忙しい日常を過ごすその合間に
ふっと心を開放してシャカシャカとカクテルを作り
いい音楽に耳を傾けながら味わいたいものです。

行正さんのエッセイはどのご本も本当にすばらしく、
でも、この本のエッセイはその中でも秀逸です。
思わずプッと吹き出してしまうものや
ジーンと深い感動に浸れるもの、
その振幅は大きく、
大変に読み応えがありました。

留学やお仕事でたくさんの国に行き
たくさんの経験を積んだことは宝物ですね。
普通の人にとっては何でもない、取るに足りないことでも
好奇心旺盛で何事も経験してみよう
というとても前向きな姿勢と
強い感受性で
キラキラ輝くエッセイとなって昇華されるのでしょう。

行ってもいないのに、
その外国の街の風景が心に浮かび上がってくるようです。

「普通に生きることが一番幸せで、でも一番難しい」
なんてよく言われるし、実際私も口にするけれども
こんなエキサイティングでキラびやかな
広~く深~い人生は、
普通の幸せ×10倍も幸せな気がします。
しかも、その幸せをこうしたメディアで
世の中の人たちにおすそ分けしてくださって
なんて有難いの!!

大きくて深い行正さんの引き出しから
これからもいい味を出して
おいしいものや心温まるエッセイが
わたしたちの元に届けられますように!


今日は、久しぶりにワインを開けました。

ルイ・ジャド マコンヴィラージュ 2006

東京大丸 ¥1900 くらい?

シャルドネがさわやかで
この暑すぎる夏でも
こちらの気持ちを受け入れてくれる、うれしいなぁ。。