アイストップが気になる 三田編。
気が付くと東京都心部は、どちらを見ても超高層ビルが見える街になっていた。
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建設中の芝浦アイランドと田町駅 Photo 2006.3.5
田町駅を出て歩行者デッキを歩く。駅の向こうには建設中の芝浦アイランドのマンション(2007予定・約168m)が二棟見える。
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東芝ビルディング Photo 2006.3.5
国道を渡る歩道橋に至ると、北東側には東芝ビルディング(1984・165.9m)が。
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建設中の三田三丁目計画ビル Photo 2006.3.5
また南西側を見ると、完成間近の三田三丁目計画ビル(2006.9予定・179.3m)がひときわ高くそびえる。
田町駅前では慶応大学の方角以外はどちらを見ても超高層ビルが見えている。いつのまに、こんなことになったのだろう。東京は空が狭いと言われる。巨大なビルの足下に立つと、やっぱり空、狭いよな、と思うが、この景色を見ると、見通しもかなり悪くなっちまってるよなーと思う。
それにしても都心では、大通りに出ると必ずといってよいほど超高層ビルが見える。これ偶然なのだろうか? それとも個人的な思いこみ?
1.実はどの方角にも超高層ビルはあるのだが、普通は近くの建物に遮られて見えない。ところが大通りでは遠くが見えるためにアイストップ状に見えてしまう。
2.実際はアイストップ状になっている場所は、それほど多いわけではないのだが、アイストップ状に見えるとそれが印象的なので記憶に残る。
どちらかというと、後者なんだろうな。この傾向はこれからも続くのだろうか?
一昔前までは超高層ビルの数は少なかったので、遠くに見えるのは霞ヶ関ビルだーとか、新宿西口のビル群だーなどと大体判ったのだが、近年は超高層ビルがかなり増えてきたので、遠くに見えても何というビルかわからないことが多い。超高層といえば大企業の自社ビルなどだけだったのだが、最近はマンションもかなり増えている。
アイストップを作り出すヴィスタ景観は印象的な構図で、西欧のバロック都市の場合、アイストップになる建物は記念的建造物である場合が多い。つまり、著名な建物をアイストップにするべく計画されているのだが、今回取り上げたようなケースは、偶然生じたヴィスタ景で計画性はない。せっかく印象的な構図になっているのに、全くそれを活かすことにはなっておらず、ただ「見えてしまって」いて、邪魔なものが見えているという感覚さえ与えてしまっている。著名な建物を見せる計画であれば、都市のランドマークとして誇らしいことになるのだが、無計画であるが故に見えてしまっているのでは、景観破壊となってしまいかねない。当然、多くの市民は無関心になり愛着もわかない。マンションが見えているのって、そこに住んでいる人以外からすれば、全然誇らしい景色じゃないもん。
さて、新宿区は区の8割の面積にあたる地区で絶対高度規制をかけた。駅周辺の商業地などは除外されているが、住宅地はほとんどで規制がされている。超高層マンションがあちこちに建ち始めて紛争が多くなったことを受けたもののようだが、港区や中央区はどうなるんだろう?
新宿区:高度地区変更(建築物の絶対高さ制限の導入)について
また東京都は、国会議事堂、迎賓館、絵画館の3箇所の眺望景観の保全を決めたそうで、「眺望の保全に関する景観誘導指針」を策定し、公表している。
でも、国家的な記念建築物景観の保護だけなんだよなー、これ。
さてさて、超高層ランドマークが見えちゃってる状況はこれからも続くのでしょうか。
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