早稲田大学51号館 屋上
所在地:新宿区大久保3-4-1
建設年:1967(昭和42)
構造 :RC+SRC
階数 :18F・地下2F・塔屋2F
設計者:安東勝男
Photo 1988.8.24
私が学生だった頃(20年近く前)は、51号館の屋上に出ることができた。18Fから階段を上って鉄製の扉を開けると、何もない屋上にいつでも出られた。大学院生になると、51号館の中に建築学科の研究室があったため、わざわざ屋上に行かずとも新宿などの景色を眺めることができたので、屋上に出ることは少なくなったが、学部生時代には、授業の合間や夕方などに何度か屋上に行って景色を楽しんだものである。何度か不幸な事故・事件があり、また屋上に実験観測装置が置かれたりしたため、90年代の中頃に屋上は立ち入り禁止になってしまった。
左方は東側階段室からの屋上出入り口。51号館は高さが60m以上あるので、両端部の階段室と中央の機械室の頂部に航空障害灯(低光度赤色航空障害灯)が取り付けられている。150m未満なので明滅はしない。だがこのランプがあるのは超高層ビルの証のようでもあり、入学当初は印象的に感じた。実家の方にも航空障害灯が付いた建物が無くはなかったが、近くで身近に見る機会はなかった。田舎者にはこういうのがもの珍しかったのさ~。
51号館屋上から新宿方面
Photo 1988.8.24
周囲にあまり眺望を遮る建物がない場所であり、また西新宿も比較的近いので、夕暮れ時などは新宿の超高層ビル群の夜景が美しい場所だった。
1988年時点では、都庁も恐らくまだ基礎工事の段階だったはずだ。ビル群の中央、安田火災海上(現 損保ジャパン)と新宿野村ビルの間に隙間があるが、ここに都庁の第二本庁舎と第一本庁舎の一部が後に見えるようになった。左側で建設中なのは新宿エルタワー。そのわきで工学院大学も建設中だった。南口方面のサザンテラスやNTTドコモは、この写真より10年ほど後に完成したので、その方向へは全くレンズを向けていなかった。
現在でも各研究室からはもちろん遠方を眺めることができるが、それ以外には両端にある階段室と、エレベーター北側のトイレスペースから辛うじて景色を眺めることができるのみである。
屋上にカフェを作ったら賑わうんじゃないかとちょっと思うのだが、いまどきの学生は、景色を見るためにわざわざ高い場所に行ってお茶したりはしないのかもしれない。だが、結構良い景色なのに使わないのは、やはりちょっともったいない気がする。
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