穂積神社の大鳥居
所在地:静岡市葵区平山
構造 :木造
備考 :石造鳥居に建て替え
Photo 1994.5.22
静岡市街から見ると、竜爪山(りゅうそうざん)という二つの頂きを持つ山が北に聳えている。静岡市民にはなじみ深い山で、市民なら遠足やハイキングなどでいちどは訪れたことがある人が多い山だ。
二つの頂きは薬師岳(1,051m)と文珠岳(1,040.8m)で、その北東側の峠状の場所、葵区平山と清水区西里の境界にあるのが、穂積神社(ほづみ神社)だ。
平山からこの峠と神社へは舗装された林道のような細道で上ってくることができる。そして、標高745mにあるこの神社からなら、頂上へも徒歩1時間ほどで登れたような記憶がある。
竜爪山は古くから山岳信仰の場で、江戸時代までは神仏習合の龍爪権現として信仰されており、明治維新後、神仏分離令により穂積神社となったという。
穂積神社はその山中にある小さな神社で、樹齢数百年の大木が立ち並ぶ境内にはRC造の社殿と木造の社務所、鳥居があり、そのほかには東屋があるだけ。
ただ、この木造鳥居がかなり大きなものだったのは印象的だった。測ったわけではないので写真からの想像だが、高さは7mほどあったのではないだろうか。
老朽化して倒壊の危険性があるなどしたのだろう。ネット上の写真を見ると、現在、鳥居は3〜4mほど石造のものに替えられている。
ただ、往時のこの写真を見るたび、本当に神が宿っていそうな山中の神社だった頃が思い起こされる。
竜爪山 静岡穂積神社
穂積神社
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