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都営桐ヶ丘アパート E47号館・北西側から
所在地:北区桐ヶ丘1-8
建設年:1970(昭和45)
構造 :SRC
階数 :14F
Photo 2018.11.3
現在、桐ヶ丘1丁目アパートへの建て替えが進められている桐ヶ丘団地。1960〜70年代に建てられた団地の建物はほとんどが5階建て以下で、一部にメゾネット6階があるだけ。その中で唯一この建物だけは14階建てで、団地のシンボルタワーのような存在だったそうだ。
南側からの全景と、団地の給水塔
桐ヶ丘団地は詳細には見ておらず、この建物も近づいたことがなかった。先月訪れた際、灯りが点いておらずちょっと異様な雰囲気を漂わせていたため近くに行ってみた。すると解体の掲示が出ており、そのとき初めてこの建物がなくなることを知った次第。
玄関付近
結局内部には入らずじまい。平面形はほぼ正方形、吹き抜け中庭のあるロの字型の建物だったという。解体直前だったので補修もされておらず、あちこちの塗料が剥げていた。
解体工事は10月30日からの予定とされていたが、11月3日に訪れた際にはまだ工事は特に始まっていなかった。ただその後1ヶ月以上経ったので、現在はたぶん解体作業が始まっているだろう。
1Fには桐ヶ丘小売市場という店舗もあったようだ。昔は周辺地域からも多くの人が訪れていたのだろうが、訪問時は既に無人でひっそりしていた。
階段室・EV室のある壁面の見上げ。近くで見るとなかなかの迫力がある外観をしている。
非常階段の見上げ
錆び付いた階段が上方に伸びる姿は迫力があり存在感があった。建物名で検索すると昔の写真も出てくるが、非常階段に布団を干しているのが印象的だった。高層で外側にベランダがなかったためそんなことになっていたようだ。
壁面から片持ち梁を2列張り出して、それに鉄製の階段を載せている。一見すると素っ気ないが無駄のない合理的な姿はある意味潔くて格好が良い。
Tokyo Lost Architecture
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