都市徘徊blog

徒然まちあるき日記

飯野装芸

2020-03-04 | 品川区  
飯野装芸
所在地:品川区 大井5-21
構造・階数:木・3F
解体年:2017(平成29)
Photo 2017.3.1

 池上通りに面して建っていた木造モルタル3階建て。大森駅前を通る幹線道路沿いだが、こんな洋風建物がまだ残っているのかと思わされた建物。この時点で営業していなかったようだったのでどうなるのかと思っていたが、この後、半年足らずのうちに解体されてしまった(Googleストリートビュー、2017年9月時点で既に解体済み)。

 細い道の角地に建っており、池上通り側がメインの入口。そして右手の小路の側にも勝手口があった。3階は増築したようにも見え、この3階左側は寄棟造りの瓦屋根だった。また、3階右側はバルコニー。

 南側に隣接する2階建ても、傷んではいるが木造モルタル看板建築。


 コーナー部分

 北側には銅板葺き庇屋根のベイウィンドウがあり、アクセントになっていた。

 正面玄関は引き違い戸。窓や扉は大半が木製でアルミサッシなどには交換されていなかった。大きなガラス戸が印象的。

 ここの上げ下げ窓だけはアルミサッシに替えられていたが、歩道側からの目隠し?は残されていた。


 細道側の入口

 水跳ねで濡れて下部に苔が生え、一部腐ってしまっていたが、それも部外者にとっては味わいのある表情に見えていた。

 角に垂れ下がってるチェーンはなんだったのだろう。接地していなかったので避雷針とかアースではないようだった。また、軒からのものでもないので、雨水をつたわせるチェーンでもなさそうで、用途が分からずじまいだった。


2022.12.21追記
 1973年版の住宅地図では「装雅堂」、1985年版では(有)飯野工芸と記されている。この地域は戦後版の火災保険特殊地図は版がないようなので、その頃の状況は不明。またこの建物がその頃のものなのか、もっと古い戦前期のものなのかも不明。なお、1938(昭和13)年発行の火災保険特殊地図では「鈴木米屋」と記されているが、それがこの建物かどうかも不明。

Tokyo Lost Architecture
#失われた建物 品川区  #商業系 
コメント
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