都市徘徊blog

徒然まちあるき日記

市島邸 その1

2022-07-01 | 文京区  
市島邸
所在地:文京区 千駄木3-14
構造・階数:木・1
建設年:明治期(大正期に移築)
解体年:2020(令和2).8
Photo 2010.1.10

 早大図書館の設立に貢献した市島謙吉(「早稲田の四尊」と呼ばれる方の一人)の遠戚にあたる市島宗家、故市島信氏の遺族から早大に寄付された住宅。鶴見にあった市島本家の建物(明治期に建設)の一部を大正時代に千駄木へ移築したもので、最初に建てられた時からだと100年以上、移築後でも80年以上経っていた。
 老朽化のため2020年に解体され、史料や一部の部材等は新潟県新発田市の市島家に寄贈されたという。

 千駄木界隈には古くからの邸宅が点在している。そのなかで市島邸は比較的敷地が大きく樹木も多く、昔ながらの雰囲気を残した家だった。また道の反対側には武者小路千家の東京稽古場(邸内の茶室、半床庵は都指定文化財)もあり、落ち着いた静かな一角となっていた。

 邸内は基本的に非公開だったが、早大の研究室がゼミなどの活動でときどき利用していた。以下の写真は、早大オープンカレッジ講座の巡見で邸内を見学した時のもの。


 Photo 2015.3.5

 門を入り、庭木の間を西へ抜けて玄関へ向かう。樹木や草の手入れは多少はされていたが、きれいな庭園とするほどのことはされていなかった。ふだんは無人だったこともあり、若干荒れた感じという方が合っていたかもしれない。


 アプローチの通路から家屋の全景  Photo 2015.3.5


 庭から  Photo 2010.10.12

 縁側の庇はやや傾いていたようだ。


 同じく庭側から  Photo 2010.10.12

 木立がやや鬱蒼とする中、電灯の明かりで照らされた室内が印象的。


 Photo 2013.12.10

 2013年に訪れた時は晩秋で、紅葉がきれいだった。

千駄木菜園: 市島邸の解体、高村光雲邸跡地の今
SOPvol.96 東京・林町市島邸に五階菱 | 新発田オレンジプレス

Tokyo Lost Architecture  
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