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'07/08/20の朝刊記事から
米軍F15訓練 千歳移転は11月以降
寒冷条件を希望か
米軍再編に伴う、米軍嘉手納飛行場(沖縄県)のF15戦闘機訓練などの一部移転のうち、航空自衛隊千歳基地での実施は、11月以降となる可能性が高くなっている。
日米両政府が検討している11月までの訓練実施候補地には今のところ、千歳基地の名前は挙がっていない。
米軍は普段、雪の無い地域で訓練していることから、空自内部では「千歳では寒冷地の条件を生かした冬季訓練を実施する」との見方が強まっている。
日米両政府は訓練移転について、8月は実施せず、9月に新田原〈にゅうたばる〉(宮崎県)、10月に百里(茨城県)、11月に小松(石川県)の各基地で行う方向で検討している。
両政府は2007年度、千歳、三沢(青森県)、百里、小松、築城<ついき>(福岡県)、新田原で計15回程度、共同訓練方式で訓練移転を実施することで合意。
すでに築城で2回、小松、三沢で1回ずつ実施した。
6基地のうち、千歳だけが具体的な候補地から外れている。
空自幹部は「米軍は、環境に関係なく対応する能力を高めるため、さまざまな条件下での訓練を希望している」と米軍の意図を解説。
「千歳では冬に訓練し、寒冷地の気象条件でも戦闘機を運用できるか、試したいのはないか」と推測する。
訓練移転は、沖縄などの負担軽減のほか、米軍と自衛隊が円滑に情報交換し、脅威に共同で対処する「相互運用性」の向上も目的としている。
訓練移転は一般的に約5日間行われ、夜の懇談会では両国の戦闘機のパイロットや整備士が、操縦や整備技術について情報交換する機会も多いという。