今朝一番でメールを開いたら「災難」のタイトルで70年来の親友からの知らせがあった。昨日、成人病の定期検査のため渋谷の病院へ行こうとして長い歩道橋を渡り、55段の最後の階段を降りようとして、排水溝のおアルミの蓋に足をとられて転倒、左手足を打撲してしまったという。彼は昨日が83歳の誕生日、つい半年ほど前までは元気に駒沢公園を一周、健脚を誇っていたのだが、加齢には勝てない。
親友は渋谷にある有名大学病院に月に一回、通院している。自宅のある私鉄の駅から東横線で渋谷駅に出て青山口の長い歩道橋を利用している。昨年来杖の世話になっている僕には、彼からその話を聞いただけで元気で羨ましいと思っていた。特に、今年の3月16日、東横線が東京メトロ副都心線と相互乗り入れして、プラットホームが地下5階になり、他線との乗換通路が迷宮化して以来、僕は一度も渋谷へ入っていない。
折りも折、親友と同じく70年前、同じ校門をこぐった中学(旧制)の同期会がある旨、間接的に知った。僕は10年ほど前、会の運営に反対して会から抜けているが、今回も相も変わらず、夜の飲み会である。それも会とは無関係の東横線沿線の幹事の知り合いの飲み屋である。戦争中、学徒動員などで苦労した中であり、昔の仲間にも会いたい。会場もわが家の近くで、僕はまだ老人にしては飲める口である。
同期会は年々参加者が減ってきている。その原因を会費にあるとでも、考えているのだろか。今年は3千円と下げてきた。老後をどのようにして暮らしている連中なのだろうか。80歳をすぎた老人の夜の飲み会など常識では考えられない。本人が出たいといっても、まわりの家族が反対するものだ。”世間知らず”の年よりもも困ったものだ。