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「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

偕老でありたい老後

2014-04-05 06:33:22 | Weblog
春は出会いと別れの季節というが、80歳を過ぎると新しい出会いはほとんどなく別れだけが多い。また旧友の訃報である。今年になって二人目である。40年前、北海道で一緒に新会社設立時に苦労した仲である。昨日、老妻と共に横浜山手教会の「葬儀ミサ」に列席した。折から満開の桜が一部散りはじめ花吹雪の中の、彼の一生らしい立派な葬儀であった。

偶然なのだが、2月亡くなったクラスメートも昨日の葬儀の友人も2年前に伴侶に先立たれている。すべての人がそうではないが、男は伴侶に先立たれると弱いようだ。生活に張りがなくなるからであろうか、将来への希望を失ったっかであろうか、まるで後を追うように亡くなるケースが多い。

「偕老同穴」という言葉がある。共に暮らし老い、死んだ後も同じ墓穴に埋葬して貰いたいという夫婦の願望である。「詩経」から出た言葉だそうだが、同じような意味で能楽の「高砂」もある。俗謡にも”おまえ百まで、わしや九十九まで、共に白髪が生えるまで”というのもある。「おまえ」は古い敬語で”あなたさま”、つまり、夫人から見た御主人の事である。お互いの長寿を願うと共に、伴侶の死を1年後としているのが面白い。

ネットを渉猟していたら外国でも同じケースがある。昨年米国のオハイオ州で89歳の妻が結婚65周年記念日に急死したら、その11時間後に91歳の夫が後を追うように病死したケースが紹介されていいた。やはり、夫婦の間には目に見えない、固い絆があるのかもしれない。長寿で偕老を望むなら、お互いに、いたわりあって生きなければいけない。

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2 コメント

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Unknown (chobimame)
2014-04-06 22:22:25
知人の御婦人の方が、ご主人が会社を息子さんに譲られてから、家から出ずに私の後ばかり付いてきて、よく言う濡れ落ち葉だと話していました。若いときには、殆ど家に帰らない人だったそうです。
それでも別れずに何十年とやってこれたのは、他人にはわからない夫婦の絆なのでしょうね。夫婦ってすごいですね。
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反省 (kakek)
2014-04-07 07:43:41
chobimame さん
再来年で結婚60年、ダイヤモンド婚を迎えます。老妻には〝忍”の一字だったと、反省している昨今です。年を重ねないと理解できない絆かもしれませんね。
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