(馬齢を重ね「卆寿」を祝う齢になった。人生百歳時代、行く末より越し方がはるかに長く恋しくなってきた。小ブログは昨年、二回の折に触れて自分の海外旅行記を連載で紹介した。今回はその国内編。題して「"47都道府県{ 住んだ町」「旅した町」”。2008年、他のブログ”1000都物語"で連載したものをリライトした)
生まれ故郷の五反田から始める。僕の戸籍謄本を見ると、昭和6年(1931年)2月、東京府荏原郡大崎町生まれとある。今の東京都品川区東五反田である。JR山手線五反田駅近くの目黒川に沿った地域だ。ここで昭和20年3月、戦争よる建物強制疎開で家を壊されるまで14年間住んでた。
家は母親の実家が江戸時代から続く旧家の敷地内にあった。目黒川から直線距離にすれば100mほどで、母親の話では”五反田の地名のように、昔は一しえん面田んぼの中を目黒川の清流が流れている江戸の田舎であった。明治26年生まれの母親は少女時代、水遊びをしたという。
僕が少年時代を送った当時の目黒川は流域に町工場などが張り付き,下水道が整備されていなかった汚染が始まっていた。川の所どころにには家庭の汚わいを東京湾に運ぶダルマ船の船着き場があった。しかし、一方季節にはマルタ(魚)が大挙して遡上してくることがあった。
上流の目蒲線不動前前近くには植物園があり、孔雀が羽を広げるのを見に行ったり,粘土細工の材料をとりに原っぱへ遠征した。まだまだ自然が豊富に残っていた。
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