ベッラのブログ   soprano lirico spinto Bella Cantabile  ♪ ♫

時事問題を中心にブログを書く日々です。
イタリアオペラのソプラノで趣味は読書(歴女のハシクレ)です。日本が大好き。

中央電視台制作の「三国演義」周ユと小喬の麗しさ

2008年11月21日 | 中国文化・歴史
「レッドクリフ」で周ユと小喬のラヴシーン、こんなの不要。
だいたい「赤壁の戦い」の発端が曹操の小喬への横恋慕、ということ自体が、絶対にあり得ないのです。

曹操は大喬・小喬に会ったこともない、それに曹操の息子のひとりである詩人の曹植が「銅雀台に二喬をとり」という詩も実在しない・・・これは孔明が周ユを怒らせて「赤壁」開戦を決意させるために「でまかせ」を言った、と三国演義にもあります。
また、曹操には若い時に張繍の未亡人、絶世の美女といわれた雛夫人の魅力にのめりこみ、その為に油断し、股肱の臣と長男を失って生涯の悔いになった、という悲劇があったのです。

曹操はあれから、大きく変わった・・・有能な人材を集め、活用し、「中原の鹿を追う」という天下統一へと大きく動き、あと一歩、というところだったのです。

また、中央電視台の「三国演義」では周ユとその妻小喬の会話は大変美しい雰囲気で、うっとりしました。

「子供達はもう寝たか」「ええ、もうとっくに・・・あなたは一国の命運を任された身でありながら、妻子の心配をするなんて・・・曹操が私たち姉妹が目的でなくても、敗れれば私たちは捕らわれの身となります。」
「心配しなくてよい。国の為に戦うことは妻子の為、必ず勝利する。」
「うれしいわ、千古の栄誉でたたえることでしょう。」

ふたりはよりそって夜空を眺める、いかに信頼し、愛し合っているか、古風な中にも美しい琴の音、が流れる・・・3594迷ことベッラ・カンタービレはうっとりしたものです。秀逸の名場面です

「レッドクリフ」の演出家さん、美しい場面って芸術なのよ。
オペラの演出も同じです。ベルゴンツイとステッラの「仮面舞踏会」のデュエット、美しいです。曹植とシン夫人(曹植の兄嫁で憧れの女性)・・・のイメージと重なります。

コメント (6)
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