中国共産党は、ヨーロッパに発したマルクス主義が支那大陸の政治思想とが絡み合って、コミンテルンの指導の下に国際主義の帽子をかぶった。だから、現代中国は、過去の王朝の文物を含め、精神文化の精髄をも破壊したから、建築などを含め伝統と誇るべきものはほとんど何も残っていない。
文化大革命の時には、孔子廟すら破壊した。徹底的に破壊した。最近になって、孔子学院という、賢人の名前をかたる政治宣伝機関を世界で展開しているが、片腹痛い。
伝統の文物は日本に残った。例えば、神田の神保町に行くと、四書五経から全てが邦訳されて本となって容易に入手できるが、現代中国には、儒教も道教も、唐詩選も、李白も杜甫も何もない。本当に現代の支那には伝統文化は壊されて何も無いのだ。皆無。恥を知れ、と言いたいが、もともと国際拝金主義の共産党には、そうした含羞の謙遜と美徳はない。
血と血であらう階級闘争の教条があるのみだ。
西欧のマルクス主義に、歴代王朝の暴虐の要素が加わって愈々凄惨な権力闘争の正当化の連続になった。
現下見られるように、疫病禍を世界にまき散らしても、蛙の面にション弁、何の反省もない。居丈高である。
国民がいくら死んでもおそらく悲しみなどないだろう。大躍進と称する大殺戮も過去にあった。
文化大革命など一切反省されていない。武漢の時も葬儀場をフル稼働することに全力を挙げるばかりだった。生きたままの重症患者も焼かれたか。塚も動け、我が哭く声は秋の風。人間が人間を動物のように支配して、軍事力を誇示するばかりの野蛮の国になっているのが、現状だ。
魯迅の嘆いた、今は立派な身なりをした成金の阿Qが至る所で、もみ手をして金銀財宝を求めて党幹部に媚びをへつらって争っている。党員証は、銀聯のクレジットカードが裏面となっていることは知られていない。(残念なことに日本の金融機関は、銀聯のための特別ATMを設置する屈辱だ。)
香港を見よ。英国の植民地の解放者として主張している割には、棍棒で殴りつけるだけだ。九龍城のスラムを更地にして、香港を繁栄させた返還した英国時代の方が、幸せだったという香港住民に言わせること自体を屈辱と思わないのだろうか。
英国皇太子がブリタニアというヨットで香港を去る儀礼に参加した江沢民主席(当時)は、存命なら英国との約束を守ることをなぜ公言しないのだろうか。
米国の衰退をみすかすように南シナ海の環礁を埋め立て軍事化して、台湾、ウイグル、チベット、モンゴル、尖閣と領土的野心を露骨にする。一帯一路? 白髪三千丈の拡張帝国主義だ。
インド洋の海路の橋頭堡として陥落させたスリランカの首都には、蓮の花の高層ビルを建てているが、仏教の精華としての伽藍ではひとつもない。人民大会堂? ソ連の援助の空疎ながらんどうだ。
唐招提寺は奈良にある。支那では、優美な東洋の精神文明の露骨に破壊されてしまったのだ。
いよいよ日本は、そうした無味乾燥無慈悲の帝国に代わって、人間の思想と歴史を発揮して、しかも西洋思想が劣化して(キリスト教の中枢バチカンが、すっかり北京の独裁になびいたか)、あるいは、寛容なイスラムが変質して原理過激派が先鋭化する中で、世界を平和に導かなければならない使命が顕現してきたように感じる。
世界を先導する運命的な時代になってきたか。八紘一宇ではない。フランスの人類学者で神学者のテイアール・シャルダンが言うように、人類はオメガという究極点に向かって進化の旅を続けているのかも知れない。「八紘為宇」の日本が急遽出現したようだ。
日本の文化に今も残る古代中国文化 「中国人が忘れてしまったマナーと真心がある」=中国メディア
古き良き中国残る日本に称賛
2021年01月10日 09時12分 サーチナ
中国メディア百度が8日付の記事で「日本に行けば唐の時代の中国に行ける」との記事を掲載した。日本のどのような文化が「今は忘れられた、昔ながらの中国」を思わせるのか。
先ず記事は3つの分野から分析している。1つ目は建築文化。2つ目は食文化。そして最後はマナー。日本の寺院や城郭に使われている建築技術は唐の時代のもの。日本のいたるところでこうした古い建築技術が残っているが、中国には唐代の建築物は4棟だけしか残っていない。
また、日本の食文化、特にテーブルマナーはきちんとしていて美しい。この点、唐代の礼儀作法は本来厳しいものだったようだが、今の中国には残っていない。記事は「テーブルに食べかすなどをどんどん捨てていく今の方法は昔ながらのもの、というわけではない」と述べている。
最後はマナー。例えば日本にはお辞儀の文化があるが、実は唐の時代の中国にも同様の文化があった。さらに、日本では親切で丁寧なサービスを受けられるが中国では受けられない、と述べている。記者は「以前旅行で訪れた日本のタクシー運転手の親切な対応が今も忘れられない」と述べている。「タクシーのドアが自動で開き、大きな荷物をトランクに入れるのも高齢の運転手さんがしてくれて驚いた。中国ではまずこんなサービスは受けられない」と述べている。
最後に記事は「経済的には豊かになった中国だが、大切なものがすべて忘れられてしまった。公共の場所で唾を吐いたり、上半身裸になったり、路上で大騒ぎをする。それを多くの中国人は“自由開放”と呼んでおり、恥ずかしい。礼儀正しさや人情は、今や古代に中国文化を取り入れた日本にのみ残っており、中国では忘れられている」と述べ、今でも「古き良き中国」の面影を残す日本を称賛している。(編集:時田瑞樹)
稲村公望氏のプロフィール
いなむら・こうぼう
1947年、生まれ。奄美・徳之島出身。
東京大学法学部卒。
1972年、郵政省入省、アメリカ研修(フレッチャースクール修了)、
八女郵便局長、
1980年、在タイ王国日本大使館一等書記官。
1983年、郵政省へ復帰。その後、通信政策局国際協力課長、
郵務局国際課長、沖縄郵政管理事務所所長、郵政大臣官房審議官、
中央省庁再編により総務大臣官房審議官、
政策統括官(情報通信担当)、郵政事業庁次長、
日本郵政公社発足と同時に常務理事などを歴任。
郵政民営化に反対して退任。
2012年10月、改正郵政民営化法に基づき、
2012年10月1日に誕生した「日本郵便」の副会長に就任。
2014年3月、日本郵便常務顧問を辞任。
主な著書に
『黒潮文明論 民族の基層と源流を想う』(彩流社、2015年)、
『「ゆうちょマネー」はどこへ消えたか
“格差”を生んだ郵政民営化の真実』(菊池英博との共著、
彩流社、2016年)
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