ベッラのブログ   soprano lirico spinto Bella Cantabile  ♪ ♫

時事問題を中心にブログを書く日々です。
イタリアオペラのソプラノで趣味は読書(歴女のハシクレ)です。日本が大好き。

東洋人の誇りということ

2009年01月17日 | 中国文化・歴史
「アヘン戦争」は陳舜臣さんの本で読んだりしたことがあったけれど、長いので途中で投げ出していました。
陳舜臣さんの本は「中国の歴史」「十八史略」は素晴らしいのですが、小説となるとどうも・・・退屈なのです。
陳舜臣さんは小説家というよりも学者だと思いました。

中国の清の時代、大英帝国が中国の紅茶の輸入に「銀」で支払っていたけれど、とうとう支払いが苦しくなって、銀のかわりに英国でも禁止されている「アヘン」を輸出し、中国をアヘン漬けにして大儲けをしている、その時、中国の賢人、林則徐は英国のアヘン商人を締め出し、国内の大量のアヘンを始末する、という快挙に出た・・・

しかし、皇帝をはじめ満州族が要人を占める「清」は、漢民族の林則徐が気にいらない・・・いわれなき嫉妬である・・・窮地に追い込まれた林則徐はシルクロードの新彊に左遷されるのです。

これを演じたのが、中央電視台「三国演義」で曹操を演じた名優、鮑国安。
魅力ある曹操で、今まで悪役だった曹操像をひっくりかえしたというほど。
林則徐は大英帝国をむこうにまわして、破滅していく祖国を救おうとし、全権を任されたはずだった・・・アヘンに毒された宮中すらも厳しく取り締まったのはいうまでもありません。
苦悩する林則徐・・・鮑国安は強い個性と美しい声で、堂々と演じきったのを覚えています。あの時、一緒に映画を観たのが親友のパンダ夫人(今はヨン様に夢中!)、そして
フーレンさまのご子息たち、なつかしいです。

イギリスの餌食とされる「清」を悲しみ、イギリスに怒りを覚えたのは、私自身が「東洋人」だから・・・。
林則徐を誇らしく思いましたね。
鮑国安の主演は、林則徐の子孫が熱望したということでした。
私としてはあの五丈原に陣没した悲劇の諸葛亮を演じた唐国強がいいのに、と思っていましたが、より強いアクのある鮑国安で良かったです。
この鮑国安の「燃ゆる呉越」の伍子ショ、さすがでした。

「誇り高い東洋人」・・・ヨーロッパよ、何するものぞ、・・・それからアジアは第2次大戦で引き裂かれますが、明治の福沢諭吉「脱亜論」少しは責任あるのでは?それとも欧米の植民地化されていくアジア列国のようにさせない為か、私としては福沢や鴎外よりも、漱石や岡倉天心に共感するのですが・・・。

プッチーニ「蝶々夫人」も「トゥーランドット」もどこかで憤慨する「東洋人」の私でした。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日馬富士の不調

2009年01月16日 | スポーツ
昨日は、めでたく勝ったのですが、今日はさっき負けました。
どうも焦っているようで、今日はがっくりです。
元日だけ休んで2日から稽古したとききますが、稽古の量は誰にも負けない、努力家であるようですが、相手がよく研究していることもあるでしょう。

日馬富士お手上げ、もう知らない!・・・こうなったら朝青龍に応援を集中。
解説は北の富士、この人態度大きい、彼が横綱の時、稽古嫌い・努力不足とさんざん言われていたのを覚えています。
大鵬のようになれる資質を持っているのに、と当時の解説者(多分、神風さん?)は言っていました。

朝青龍だんだん強くなって、「最高の相撲を取っています」と解説者が言っていました。
誰かと見ると北の富士ではありませんか。彼は「朝青龍は絶対無理、ダメ」と変な太鼓判を押していたのに。
それと民放でよくコメンテーターとして出てくる竜虎、見たくない、ろくなコメントしたことがありません。

バルトさん、にこにこ可愛いですね。

☆ニュースでハドソン河に不時着させた機長さん、絶賛です♪
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

朝青龍、禁酒・野菜料理・ダイエットの生活

2009年01月15日 | スポーツ
朝青龍はなりふりかまわず、この初場所に横綱としての進退をかけてきたように思えます。あれだけ観客を魅了・応援させるのは、本人の情熱が伝わったからでしょう。
驚きました。毎日酒豪だったのに、一切禁酒、体重が6キロオーバーしていた為、野菜料理を増やし、体重はだんだんもとに戻ったそうです。

さすが!このへんは一流声楽家の摂生と似ている・・・デル・モナコは冬の公演で、戸口から風が入ってきただけで背を向けた、そして無声音でしゃべった、と言っていました。
生活すべて気をつけないと、自分のレパートリーは歌えないんだ、って。

修行僧の生活、といわれましたが、初来日の時、道路で戦傷兵が献金を求めて立っているのを見て、すぐその場で歌い、道行く人々に献金を求めたが、無視されて悲しい、と言っていました。イタリアでは必ず献金してくれる、と。
同じ徴兵にあった彼は他人事ではなかったのでしょうね。

朝青龍の無欲のがんばりに拍手です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ギョギョッ、成人式の晴れ姿

2009年01月12日 | 生活・介護
どう考えても、どう眺めても、ギョギョッなのです。
成人式の晴れ姿、あれは何?

綺麗な晴着なのに、あの頭は「鶏のトサカ」か、
最近は大きな花をつけて「ハワイ娘」それとも新演出の「カルメン」か?

私の美に対する神経がおかしいのか、目にする姿が怪獣なのか?
それにあの化粧、なるべく不細工に見えるように工夫しているのか?
若さや初々しさはミジンもない。男もそうであって、頭は古代ミツアミ風、または芸人の真似、牛もびっくり複数ピアス、これらを見るのは「目薬代」を請求したいくらいで、美の感覚が信じられないのです。
変な格好をしなければ、一人前ではないのか、・・・心配するのは人を不快にする異常なファッションです。
これはファッションの話ですが、どうかうっとりとさせたり、ほのぼのさせて下さい。もちろん清楚で真面目な好印象の方々も多いのすが。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

衛星テレビ放映の「燃ゆる呉越」感動の最終回

2009年01月12日 | 中国文化・歴史
「燃ゆる呉越」最終回は大変重みのある名演で、終ったあと、しばらくジーンときました。
中国の名優たちがこの「呉越」を見事に演じました。
「十八史略」など、また読んでこのドラマの余韻にひたりたい、と思います。

好戦的な越の王、勾践は、宿敵である呉に侵攻するが、逆に攻め滅ぼされ、勾践は呉の王夫差の奴隷となり苦難と恥辱を味わい尽くす・・・最初からこの戦いに反対していた軍師ハンレイとともに20年という年月をかけて、夫差を油断させ、ついに呉を破り、夫差は自決する、という物語ですが、このドラマはあまり進展がなく、最終回近くで急激に展開し、目が離せなくなったのです。見るほうも「臥薪嘗胆」でした。

夫差に勾践を信じるな、と意見してきた老臣、伍子ショ(これもスゴイ人・・・)を疎んじ、越の美女、西施の美しさにゾッコンとなり、従順な勾践の世話までするという親分肌(決してお人好しといいたくない、夫差を演じる名優によってそれがこの人物の魅力ともなったように思うのです)、じわじわと好機をねらう勾践、しかし、この勾践も時にはハンレイを疎んじる時もあり、ハンレイはそれを忘れない・・・ムム。

絶世の美女、西施は長年連れ添ってきた夫差をいつか本当に愛するようになる・・・勾践に追い詰められた夫差にこう言うのだ「あなたは今でも王です。季札は王位を辞退しましたが、人々にとって心の王。」季札というのは賢人で決してトップにはならない仁徳の人、夫差の伯父でした。
西施はハンレイの恋人で、ハンレイが勾践のもとを去り、駆けつけてきても毒酒をあおり、ハンレイを悲しませます。

中原の会盟を牛耳ったのは勾践となりましたが、その越もやがて滅び、群雄割拠、春秋は戦国の時代へと移ります。

勾践を演じた陳宝国はすぐれた性格俳優ですが、勾践のいいところとイヤなところをしっかり演じていて、真に迫っていて、ちょっとひきました・・・。

伍子ショはその昔、親の仇の墓まであばき、鞭打つという、あまりにも激しい性格に最初からひいていたのですが、夫差を守ろうとして諌め、自決する孤独さ、孤高さは哀れでもあります。これを演じたのが鮑国安といって国家一級俳優、「三国演義」でも曹操を魅力的に演じ、中国の曹操に対する感じがかわったとまで言われるほど、「アヘン戦争」の林則徐でも泣かせました。伍子ショは最終回はもちろん登場しませんでしたが、その存在感たるや、最終回でも牛耳っていました。
勾践が「英雄に敬意を」と自決の場所に酒をまき、越の軍がいっせいにひざまづくところなど、いないのに「ああ」と思いました。

ハンレイは容姿・体格もすぐれ、演技力も十分でりりしく素敵、また西施も回を追うに従ってその美しさにほれぼれしました。ドラマティックな役ながら、清涼剤のような涼しい美、さすが絶世の美女でした。

しばらくこの感動に・・・
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする