前記事に続き、最終楽章の紹介。
調性感の薄い、近代音楽的な開始だが、徐々に熱を帯びてくる様は圧巻だと思う。
ただ残念なのは、その後の展開で、ソロ・ヴァイオリンのカデンツァの後がちょっといただけない。もうちょっと別の発展はできなかったのかなぁ、と思ってしまう。
もっとも、ピアノ伴奏ではなくオーケストラ伴奏ならば、もっと違う効果が期待できるのかもしれない。
どこか、やってみたいと思うオーケストラはありませんか?
「最後のタンゴ」
前記事に続き、最終楽章の紹介。
調性感の薄い、近代音楽的な開始だが、徐々に熱を帯びてくる様は圧巻だと思う。
ただ残念なのは、その後の展開で、ソロ・ヴァイオリンのカデンツァの後がちょっといただけない。もうちょっと別の発展はできなかったのかなぁ、と思ってしまう。
もっとも、ピアノ伴奏ではなくオーケストラ伴奏ならば、もっと違う効果が期待できるのかもしれない。
どこか、やってみたいと思うオーケストラはありませんか?
「最後のタンゴ」
私が大変興味を持っている、尊敬もしている作曲家にラロ・シフリンというアルゼンチン人がいる。と言っても、ほとんどの方には通じない。でも「スパイ大作戦」のテーマ音楽を知らない年配の方はいらっしゃらないだろう。それを作った方といえば、どなたも「なるほど」と思うはずだ。若い方には原題の「ミッション・インポッシブル」の方が通じ易いかもしれない。
それは5拍子の名曲として「テイク・ファイブ」と双璧、スパイ映画音楽の傑作として「007」と双璧だと思っている。
この一曲だけでも、充分価値のある存在だと思うが、「燃えよドラゴン」も好きだなぁ・・・。
という映画音楽の作曲家だと思っていたら、その後はクラシック音楽の指揮者として活躍なのだそうだ。私の手元にも一枚のCDがある。ピアソラのバンドネオン協奏曲で、バンドネオンはピアソラ自身、そのバック・オーケストラの指揮をしている。ピアソラの曲だから特別なのだろうと思いきや、そうでもないらしいという情報もちらほらと耳に入ってくる。
以前のバーンスタインの項で述べた通り、このような活躍をされる方には、限りない興味を持つのである。
というところに、シフリン2008年の作品、「協奏的タンゴ TANGOS CONCERTANTES」のヴァイオリン譜が出版された。チョーリャン・リンの委嘱である。シフリンは1932年生まれだから76才の作品ということになる。
結構高価な楽譜だったが、取り寄せて弾いてみた。とても爺さんが作ったとは思えない若々しくギラギラしたところのある作品だった。いいねいいね、こういうの、と一人ではしゃいでいた。しかしスコアはまだ出版されていないから、本当のサウンドは想像するしかないところである。
YouTube等も探してみたが、誰も記録をまだ遺していないようだ。
仕方がないので、自分で弾いたものをとりあえず公開することにした。どこかのオーケストラ、やってみませんか?
全4楽章のうち、まずは第3楽章「月の光のタンゴ」