2日目はこの旅行のハイライト。スノードン山岳鉄道に乗ってウエールズ最高峰のスノードン山頂(1085m)へ行く予定。しかしながら、この日は全く天気に恵まれず、散々な日となりました。
朝から躓いてました。シーズン中はとっても混みあうという話を聞いていたので、9:30発の列車を予約してあったのですが、1時間ぐらい前に私の携帯に電話がかかってきました。
「9:30の列車は15名集まらなかったので運休になりました。10:00の列車に乗ってください」
とのこと。急ぐ旅ではなかったからいいものの、ギリギリの予定を組んでいたら、頭にくるでしょうね。
泊まったカナーヴォンからスノードン山のふもとの町スランベリスまではバスで25分です。運休のおかげで多少時間の余裕が出来たので駅付近をぶらぶら。駅前には、50人ぐらいは入れるミニシアターがあって、30分おきにスノードン山岳鉄道の映画を上映していました。15分程度で、そのしくみ、行程、歴史を紹介してくれます。スノードン山頂までの約4.7マイル(7.5Km)を結び、2本の線路の間にもう一本歯車で廻る補助線路があって、高勾配を上るようになっています(ラック式鉄道というらしいです)。車両は一車両、それを蒸気機関車(便によってはディーゼル車)が押し上げます。この映画で、汽車への乗車体験と車窓からの絶景に期待感がますます膨らみます。
(こんなイメージです)
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(駅周辺の様子)
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しかしながら、天気は曇り。山頂には雲が掛かっているのが見えたので、映画で見たような絶景は難しいだろうなとおもい乗車しました。車両は4人がけの向かい合った椅子に詰め込まれます。乗車率は100%。おじいさんおばあさんばっかりです。車両を押し上げる蒸気機関車の白煙がもくもくと上がります。自然と気分が浮き浮き高揚します。
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蒸気のシュッシュという音、線路と車輪の摩擦音、補助線路の歯車を噛む音が混ざりあい、何とも言えないリアル感です。時速は10キロぐらいでしょうか?風景の移り変わるスピード感は、自分が走っている時と同じような感じです。
イングランドでは見ないような谷あいを流れる渓流や滝が目に入ります。ちょっと箱根の登山電車に似ているかもしれません。ただ、しばらく行くと木はなくなり、広い草地に岩が散在する広大な風景に。こうした風景にはもう驚きませんがいたるところに羊がいます。羊を見ていると、時間が止まるような気になるので不思議です。
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しかし、この風景もつかの間でした。10分ちょっと走ると、雲の中に列車はどんどん突っ込んでいき、視界がどんどん悪くなります。中間点に達する前には視界1mの靄の世界に突入。こうなると、0メートル地帯でも1000mの高地でも、どこにいても同じです。ゆっくりと走る列車の振動は心地よいですが、風景は全く楽しめなくなり、コトコト揺られウトウト。頂上に近づくほど、更に風も吹き荒れ、悪くなる一方。1時間弱で山頂に到着しましたが、視界50センチの中、吹き飛ばされるような風雨の中でうろうろするのは、生命の危険すら感じます。山頂レストハウスでおとなしくしていました。14年ぐらい前にスイスのユングラフヨッホへケーブル電車に乗ったときも似たような目に遭ったのを思い出した。どうも私は高いところには縁がないらしい。
(視界は殆ど0)
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(終点につきましたが・・・)
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(行き場のない観光客たち)
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30分後の折り返し汽車に再び乗って今度は下ります。天気がよければ下りは歩こうと思っていただけに、残念。帰りもやはり、中間地点を過ぎたぐらいで、やっと視界が開けてきて、ちょっとの谷あいの風景を楽しみました。
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残念ながら、メインイベントの満足度は30点以下。下界に下りてきても、冷たい雨が降り注ぎ、他のところに行く気も失せてて、バスでバンガーまで移動。予約した復路の電車を3時間も早めて帰路に着きました。
ちょっと、不完全燃焼な週末旅行でございました。
2011年7月17日
朝から躓いてました。シーズン中はとっても混みあうという話を聞いていたので、9:30発の列車を予約してあったのですが、1時間ぐらい前に私の携帯に電話がかかってきました。
「9:30の列車は15名集まらなかったので運休になりました。10:00の列車に乗ってください」
とのこと。急ぐ旅ではなかったからいいものの、ギリギリの予定を組んでいたら、頭にくるでしょうね。
泊まったカナーヴォンからスノードン山のふもとの町スランベリスまではバスで25分です。運休のおかげで多少時間の余裕が出来たので駅付近をぶらぶら。駅前には、50人ぐらいは入れるミニシアターがあって、30分おきにスノードン山岳鉄道の映画を上映していました。15分程度で、そのしくみ、行程、歴史を紹介してくれます。スノードン山頂までの約4.7マイル(7.5Km)を結び、2本の線路の間にもう一本歯車で廻る補助線路があって、高勾配を上るようになっています(ラック式鉄道というらしいです)。車両は一車両、それを蒸気機関車(便によってはディーゼル車)が押し上げます。この映画で、汽車への乗車体験と車窓からの絶景に期待感がますます膨らみます。
(こんなイメージです)
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(駅周辺の様子)
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しかしながら、天気は曇り。山頂には雲が掛かっているのが見えたので、映画で見たような絶景は難しいだろうなとおもい乗車しました。車両は4人がけの向かい合った椅子に詰め込まれます。乗車率は100%。おじいさんおばあさんばっかりです。車両を押し上げる蒸気機関車の白煙がもくもくと上がります。自然と気分が浮き浮き高揚します。
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蒸気のシュッシュという音、線路と車輪の摩擦音、補助線路の歯車を噛む音が混ざりあい、何とも言えないリアル感です。時速は10キロぐらいでしょうか?風景の移り変わるスピード感は、自分が走っている時と同じような感じです。
イングランドでは見ないような谷あいを流れる渓流や滝が目に入ります。ちょっと箱根の登山電車に似ているかもしれません。ただ、しばらく行くと木はなくなり、広い草地に岩が散在する広大な風景に。こうした風景にはもう驚きませんがいたるところに羊がいます。羊を見ていると、時間が止まるような気になるので不思議です。
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しかし、この風景もつかの間でした。10分ちょっと走ると、雲の中に列車はどんどん突っ込んでいき、視界がどんどん悪くなります。中間点に達する前には視界1mの靄の世界に突入。こうなると、0メートル地帯でも1000mの高地でも、どこにいても同じです。ゆっくりと走る列車の振動は心地よいですが、風景は全く楽しめなくなり、コトコト揺られウトウト。頂上に近づくほど、更に風も吹き荒れ、悪くなる一方。1時間弱で山頂に到着しましたが、視界50センチの中、吹き飛ばされるような風雨の中でうろうろするのは、生命の危険すら感じます。山頂レストハウスでおとなしくしていました。14年ぐらい前にスイスのユングラフヨッホへケーブル電車に乗ったときも似たような目に遭ったのを思い出した。どうも私は高いところには縁がないらしい。
(視界は殆ど0)
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(終点につきましたが・・・)
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(行き場のない観光客たち)
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30分後の折り返し汽車に再び乗って今度は下ります。天気がよければ下りは歩こうと思っていただけに、残念。帰りもやはり、中間地点を過ぎたぐらいで、やっと視界が開けてきて、ちょっとの谷あいの風景を楽しみました。
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残念ながら、メインイベントの満足度は30点以下。下界に下りてきても、冷たい雨が降り注ぎ、他のところに行く気も失せてて、バスでバンガーまで移動。予約した復路の電車を3時間も早めて帰路に着きました。
ちょっと、不完全燃焼な週末旅行でございました。
2011年7月17日