年末年始の読書シリーズ。友人からこの作家を勧められ、図書館で借りてみました。久しぶりのSF小説です。書き下ろしの表題作と雑誌「SFマガジン」等で発表された5作品を含む短編集。
いずれも時間を題材にした作品で、「未来/過去は変えられるか」、「過去の真実は何だったのか」をテーマ設定された物語。冗長さが全くなく、物語の中に引き込む筆力は鋭く、一話一話を一気読みしてしまいました。
表題作は、マルクス主義の生みの親の一人エンゲルスを、タイムトラベルで過去の裁判結果を変えることで、マルクス主義の誕生を阻止し、歴史を変えようとするCIAエージェントを巡る物語。物語の発想、スケール大きく楽しめます。
他の作品もいくつか読んでみたいと思います。