会期後半に府中市美術館で開催中の「アルフォンス・ミュシャ ふたつの世界 」展に足を運びました。
ミュシャ展は首都圏で複数開催中のようですが、本展は個性的なデザインで画家独自の世界観を示すポスターや版画の世界と重厚な油彩という二つの世界を併せて展示する企画展です。個人的には、2017年に国立新美術館で開催されたミュシャ展のスラブ叙事詩の大作群に魅せられたので今回は油彩を中心に鑑賞したい思いでした。
版画群に比較すると数は多くはありませんが、油彩の展示は非常に見応えありました。とりわけ、《ハーモニー》、《クオ・ヴァディス》の2作の大作は一見の価値ありです。《ハーモニー》はスラブ叙事詩を思い出させる神秘的・神話的な世界観を提示していて、細部から全体に至るまですっかり見入ってしまいました。
この2作とも堺市にある堺アルフォンス・ミュシャ館の所蔵ということで、堺市にそうした美術館があることも知り、是非、行ってみたいと思います。
版画やデッサンは多く展示され、こちらも見どころ満載。各人の興味にあった楽しみ方ができます。開催は明日(12/1)迄で、巡回も無しとのことですので、もし迷ってらっしゃるかたがいらしたら、是非、訪問されることをお勧めします。