フグさんの雑記帳

さいたま市の荒川河川敷を主なフィールドとして四季を綴っていきます。

知床・釧路湿原旅行第一日目(6月14日)

2009年06月20日 22時10分13秒 | Main

6月14日(日)女満別空港9時45分着後、ちょこっとタクシープラン利用で知床に向かう。4時間の制限時間内で見物個所は自由に選べる。14時30分のクルーザーに間に合うように行けばいい。我々は天都山に移築された網走刑務所を見学。敷地内には勢力を広げている外来種のコウリンタンポポが咲き始めていた。
ドライバーが色々説明してくれ、中で印象的だったのは受刑者達の過酷な労働で作られた道路によって北海道への移住も進み、それが旧ソ連に併合されず日本の領土として残るのに幸いしたとの話だった。涛沸湖畔ではヒオウギアヤメが咲いている湖を遠望。


4日間の旅の無事を祈って網走刑務所前で記念撮影

小清水原生花園辺りから雨粒が落ち始めてしまった。原生花園は通常でも早い時期なのに16年振りという晴天の少ない6月に災いされて、変種がニッコウキスゲと言われるクリーム色のエゾカンゾウ(別名エゾゼンテイカ)、橙色のエゾスカシユリ、花被片の下方が狭く隙間があるので「透かしユリ」が名の由来だ。それらがぽつんぽつんと咲いて、恋の花として歌われながら異臭を持つクロユリの株とハマナスの真紅の花が原生花園駅の近くに見られただけでやはり淋しかった。でも遊歩道を歩くと赤紫のハマエンドウ、エゾハタザオの白い花、エゾノシシウドやスミレなども見られた。


原生花園で咲いていたエゾスカシユリ

オシンコシンの滝は水量が多く3流に分かれて流れ落ち滝壺近くの滝見台からはかなりの迫力があった。親切なドライバーで少し先の旧道を上がり、滝の上からも再見学ができたが、遠くに海を望みながら落ちる滝は見事だった。
悪天候の為、大型船は欠航だったが、小型のクルーザーは就航。乗る前に係員から防寒具を兼ねた雨合羽を渡され、どんなに着ても着過ぎる事はないとの話通り、かなりのうねりと強雨風の中、船室に釘付けになってルシャまで行った。何とか見せたいとの乗組員の必死の努力でチラッと熊を見たが、写真は撮れず仕舞いだった。


中央に見えるのはけっして塔ではなくウトロに近い所の真直ぐな農道です

戻った頃には風雨がやみいわゆる夕凪だったのだろうか、すぐ近くのオロンコ岩に登った。急な階段はかなりきついが、ウミネコなどの鳴き声に励まされて登る。頂上はそう広くはないがぐるりと一周できる。シカの食害も無く花の島と言われるだけに海を背景に咲くエゾカンゾウは美しかった。
クルーザーの係員に送られてホテル知床にチェックイン。ロビーが広く大型のホテルだが一部古くなっていて通された部屋は煙草臭くて次の間もない和室、ここで2泊するのは堪らずフロントに部屋チェンジをお願いする。しばらくして案内された部屋は元の部屋の倍は十分にある和洋室、ここなら空気もよくそれぞれいびきがうるさい初老3人男には快適な知床の2晩となった。


オロンコ岩頂上よりのエゾカンゾウとオホーツクの海


サクラソウ自生地にはノジトラノオ、ノカラマツなどが群生中!!

2009年06月19日 22時23分16秒 | 花の和名

サクラソウ自生地ではオギやヨシはもう我々の背丈を越して伸びている。通路にもかなりはみ出して狭くなっているが、今朝は除草の人が入っていた。ガガイモは残すようにとの話が聞くともなく聞こえてきた。
今、ノジトラノオの白い花穂とノカラマツの黄色い花、そしてクサフジの赤紫の花が群生している。


ノジトラノオは絶滅危惧IB類(EN)、でもサクラソウ自生地には群生している

シオデの雄花がかたまって白い線状の花をつけているのが見られた。雌花もあったが少なかった。


シオデの雄花、雌花はもっと精巧です

トモエソウが径5㎝くらいの大きな花をつけて、今にも咲きそうな蕾がたくさん見られた。今庭先や植え込みに咲いている栽培種のビヨウヤナギやキンシバイと同じオトギリソウ科の一日花だ。


花弁が巴につくのが名の由来。花径は約5㎝と大きい

14日から3泊4日で知床・釧路に行ってきた。学生時代の友人との旅行で毎年友人の住む地域を目的地にして今回で8回目。札幌に住む友人を訪ねる予定だったが、行くなら知床の意見があり、結果的に初めて旧交を温める機会が無く、人員も3人になってしまったが気心知れた気だけは若い男3人旅、明日から日を追って紹介したい。


田島ヶ原サクラソウ自生地でノカンゾウ、クララが花をつけています

2009年06月11日 15時48分51秒 | 花の和名

田島ヶ原サクラソウ自生地でノカンゾウが咲いていた。一輪だけで他には見られずかなり早い開花だ。

ノカンゾウはノウルシがやっと芽を出した頃から一緒に芽生えていた。ノウルシが花も実もつけ終わって姿が見えなくなっているのと比べればかなり時間がかかっているともいえる。


緑色がノカンゾウ、赤色がノウルシの若い芽です(09年2月10日)

クララがようやく花穂をつけていた。去年に比べて遅い気がするが昨年が早すぎたのだろう。7日には見落としたのだろうかまったく見られなかった。

大きくはないがきれいな蝶を見つけた。図鑑で見るとヒトリガ科のカノコガで食草はタンポポやシロツメクサという。名前の由来は、翅の鹿の子模様からで、昼行性で普通に見られる種のようだ。

ノカンゾウ、クララとも由来等詳細は赤色の名前にリンクしてあります。


クジャクサボテンが10以上の大輪の花をつけています

2009年06月09日 22時20分43秒 | 花の和名
今朝雨戸をあけてびっくり。ベランダのクジャクサボテンがたくさんの花をつけていた。

クジャクサボテンは元々中南米原産の亜熱帯雨林に生育する森林性のサボテンで、こうして鉢植えされているのは数属の交配によって作りだされた園芸種群のひとつのようです。月下美人も原種の一つと云われます。花色は赤、白、黄、桃、紫など豊富にあるようです。

元々は一日花ですが園芸種は数日は持つとのことですが、やはり一日目の美しさが抜群です。

さいたま市の荒川堤と水田模様の5月27日レポート「休耕田が復活し、新たな休耕田が誕生か?」をご覧ください。


足利事件DNA再鑑定結果を引き出した佐藤弁護人に思う

2009年06月05日 17時45分52秒 | Main

足利事件のDNA再鑑定結果を報ずるテレビニュースを見ていてびっくりした。
弁護人の佐藤博史弁護士は鈴木宗男控訴審の弁護人だった。ちょっと癇の強そうなモノマニアックな顔は間違えようが無かった。
理論派の弘中惇一郎弁護士(三浦和義の弁護人)と正反対の感情論的とも思える独善的な弁護を繰り返しどうしてこの人がと思うような言動が多かった。
「当時のDNA鑑定は完全に誤っていた」と興奮した様子で報告したとか「科学者の憤りを感じた」そして「捜査関係者は反省しなければならない」などの感情的、断定的な新聞報道は鈴木宗男控訴審での数々の言動を思い起こさせた。

先日中学時代のクラス会があり弁護士の友人にこの話をした。
モノマニアックで独善的な弁論を滔々と続け傍聴者をはじめ検察官そして裁判長さえも辟易させ、ある時はこのまま続けさせるか否か裁判長が一時休廷を宣言して協議する(控訴審第7回公判)事もあり、どう考えても有能な弁護士のようには感じなかった事を話してみた。
彼は「弁護士は色々のタイプの人がいていいんだ。人格的に円満で人間味のある弁護士や理論派の弁護士ばかりではこのような再審の扉は開けないよ。思い込みの激しい人だからこそ今回の結果を得られたと思うよ」との返事だった。

そして6月4日の菅家さんの釈放、5日の朝刊を見て改めて友人の言葉を認識した。
1993年の秋に出会い、控訴審からの弁護人を務めてきたというから約16年間だ。そして菅家さんは無期懲役の判決を受けた90年の事件だけでなく79年と84年の同じような事件について嫌疑不十分で不起訴になっている。
長年の間菅家さんを信じ続けて再審請求を繰り返すのは単なる人格円満や理論派だけの弁護士では難しいだろうと納得した。

ちなみに佐藤博史弁護士は早稲田大学大学院法務研究科の客員教授で「弁護人の真実義務」の他再審請求に関する論文など著書もあるようだ。
今更ながら人を見かけや好悪の感情だけで評価すべきでない事を知らされ、佐藤弁護士への思いを新たにしたが、鈴木宗男裁判への適性となるとやはり疑問が残る。

鈴木宗男公判傍聴記を参照ください。