フグさんの雑記帳

さいたま市の荒川河川敷を主なフィールドとして四季を綴っていきます。

キカラスウリとカラスウリについて NO4 果肉は対照的な味です

2009年12月16日 18時58分46秒 | Main


中を開いてみたカラスウリとキカラスウリ

液果は両種とも橙黄色の果肉に種子を包む。鳥などに果肉だけを食べられない知恵なのか種子を膜でしっかりつつんでいる。但し色も種子の配列も似ているが味は全く違う。カラスウリの名の由来の一つにカラスも食べ残すからというのがあるが、果肉は苦くて美味しくない。色はきれいだがとても食べられたものではない。


果肉が種子をキチンと配列しています


採取して2カ月以上で水分が少なく辛さもなかった

一方キカラスウリの果肉は子供達が食べたと記したのがあったが、甘くて美味しい。種子が邪魔だったがほどよい甘さで結構食べてしまった。


果肉は色も手触りも同じですが味はダンチです

これなら鳥に好まれフンと一緒にアチコチ散布されてもよさそうに思うが、種子が大きいのでカラス大の鳥でなければ無理かもしれない。


キカラスウリの種子は扁平ですが長さは1㎝以上です

次回第5回は種子についての比較をします

キカラスウリとカラスウリについて NO3 花と液果

2009年12月15日 18時38分44秒 | Main
カラスウリは夜暗くなってから開き始め、夜明け前に萎んでしまう。これは07年8月8日のブログに書いたように日の出30分前でも全て萎んでいて徹底している。
キカラスウリは夜は同じようだが、朝は日の出後でも花は十分見られる。シーズンも終わり近い8月27日は10時50分になっても完全に開いていた。


09年8月27日AM10時50分 4花とも完全に開いています

萼筒の長さはカラスウリが約6㎝に対してキカラスウリは約4㎝くらいだ。両種とも長くて花茎と間違えそうだが下部に蜜がある事でそれと分かる。ポリネーターのスズメガは口がストローのように長いので吸蜜できる。


カラスウリの雄花の萼筒(薄緑色の部分)蕾も3つ見えます

カラスウリは8月初旬くらいから黄色と緑の縦じまの液果をつけ始め、10月初めには赤く色づく。そして赤だけでなく橙、黄色と色々な色に熟すが、キカラスウリは濃緑色の液果が12月初め頃ようやく黄色に熟すのは今回の観察で分かった。


上は熟した果実、下はまだ若い果実です
全てカラスウリの果実。右の3個はもしやキカラスウリ?と採取したが

形は細長い楕円形とほぼ球形との違いがあり、大きさはハッキリ違う。重さは完熟で25gくらいと約120gと5倍もの違いがあった。花と葉などは似通っていても両者の液果は全く別物だ。


上段がカラスウリ下段がキカラスウリ。右は全長12㎝のスケール


キカラスウリとカラスウリについて No2学名の由来など

2009年12月14日 13時26分10秒 | Main
キカラスウリの学名はTrichosanthes kirilowii var.japonicaで属名のTrichosanthesはthrix(糸)+anthos(花)でカラスウリ属の花冠の先が細裂して糸状になる事を表わしている。
var.japonicaは日本の変種の意味で、母種は朝鮮、中国などに分布するチョウセンカラスウリ。中国では古代から薬用植物として有名な栝楼(かろう)の事という。


カラスウリは花冠からたくさんのレース糸が伸び出している感じ。
09年7月20日21時36分撮影


キカラスウリは花冠が細く裂けて広がっているように見えます。
09年7月23日05時31分撮影

色々調べていたら「雌株は多年茎葉を出して養分を太い根に蓄えたのち雌花をつけ、多くの果実を成熟させたのち枯死することがある。雄株は毎年開花し生き残る。」(日本の野生植物)とあった。


キカラスウリの雌花。毎年は咲かないのでしょうか。
09年7月23日08時17分撮影

これは雌株は多年養分を蓄えた後でなければ開花せず、まして結実もしないという事で、探しまわってもキカラスウリの果実が見つからなかったのは仕方なかったのかなとも思うが、調べた限りでは他の図鑑にはこのような記載はなかった。
来年以降の検証課題にしたい。


キカラスウリとカラスウリについて NO1

2009年12月12日 23時33分08秒 | Main

11月3日に初めて見つけたキカラスウリの果実はすっかり黄色く熟して表面にしわがより始めている。


表面にしわも見え、ようやく完熟したようです 12月12日

キカラスウリの果実はカラスウリより丸くて大きく、直径8㎝は十分にある。手ごたえがある重さで果皮も厚くて硬い。
最初は緑色で硬かったが、11月22日になって初めて少し黄色みを帯び、27日には明らかに黄色くなり、12月2日には全体的に黄色く熟していた。


ゴツゴツこそしていませんが色と感じは小さなカボチャでした 11月3日
やっと黄色味がかったかなとの感じです 11月22日
まさしくキカラスウリになりました 12月2日

カラスウリは何処にでもあるのに、キカラスウリはなかなか見られない。
去年からキカラスウリの果実を求めて吹上から下流の荒川河川敷をアチコチ探し回ったが、あるのはカラスウリばかりだった。
根茎のでんぷんから天瓜(花)粉(てんかふん)を作り食用にもされるというが、薬用、食用にできるのはカラスウリも同じで減少した理由には思えない。

キカラスウリは日本固有の植物で、ウリ科カラスウリ属の雌雄異株の蔓性の多年草だ。これを機にカラスウリとの比較をしてみようと思う。


タコノアシの種子は明るい黄土色でごくごく微小でした

2009年12月09日 12時45分40秒 | Main

11月のマンスリー・レポート27に載せたタコノアシの種子の写真は何となく気になっていた。果実から直接採ったのではなく、ポケットから出てきたのが少し不安で昨日確かめに行った。

ちょっとタコノアシを揺らしたら風媒花の花粉のように種子が飛び散った。本当に微小のようだ。大きくふたが取れている様子はないが、完熟しているだけにチョットの衝撃で隙間があくのだろう。
ラッキーだったのは全くの無風だったことだ。
枝を紙の上で揺すると粉のような種子がどんどん落ちた。まとまると明るい黄土色だ。普通なら飛んでしまう粉のような種子がまったく無風なので写真も撮れた。


タコノアシの一つの種子の実際の大きさは0.2~0.3㎜くらいです

やはり危惧した通りポケットから出てきた種子はタコノアシではなかった。一度ポケットの中に落ちてしまったら逆さに振っても出てはこないくらい種子は微小だった。

自転車道迂回路は平日とあってさすがロードレーサーの姿が少なく、無風の好天に小鳥たちが小枝やアシなどで憩っていた。


日だまりで何を語らっているのでしょうか
モズは何となく物思いにふけっているようです