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ドラマ「疑惑の家族」見ました

2021年12月21日 | ドラマレビュー

 
 TBSチャンネルで放送していたドラマ「疑惑の家族」を見ました。出演は風間杜夫、富田靖子、木村一八、伊武雅刀、藤真利子、井森美幸、京本政樹、船越英二などで、私のお目当てはもちろん富田靖子さん。

 これは1988年の作品で、当時既に私はビデオデッキ持ってたはずですが、ほとんど見た記憶がありません。出張生活で忙しかったのか、あるいは大映テレビの制作と聞いて敬遠したのか。

 番組サイトによると「18年の時を経てめぐり逢った父娘の愛や葛藤を軸に、それを取り巻く人々の揺れ動く愛と、人間模様を感動的に描いた」「父と娘の心、そして血の繋がりにまつわる様々な“疑惑”を、サスペンス色も盛り込んで見応えのある愛のドラマに仕上げている。」というもの。

 色々調べてもまったくよい評判を聞かないドラマですが、実は「これぞ大映テレビ!」という作品。これだけツッコミどころ満載なのは素晴らしいです。大の大人が真剣に作ったというのはそうなのでしょうが、それはそうとしてあんまりにも…、というところが他に類を見ないレベル。

 一番の問題はストーリーが酷過ぎる事ですが、人物設定もどうかと。特に富田靖子の性格設定がふらふらしてるのがなんとも。あるときはスケバンのように叫びまくり、次のシーンではもう「キャハッ!」とキャピキャピするというのが、「これって同じドラマだっけ?」と思ったり。

 あとは、ほぼ毎回風間杜夫と富田靖子が掴み合いの喧嘩をするシーンがあるのですが、それもかなり本気で突き飛ばしたり壁に叩き付けたりというもの。あれは毎回富田さんのマネージャーがハラハラしていたのではないでしょうか。実際打撲程度の怪我は絶対あったはず。親子喧嘩というと寺内貫太郎一家を思い出しますが、これはさらに凄かったです。おまけにそのシーンは面白くも楽しくもないという。

 ツッコミどころというと、木村一八が音大の指揮科講師で女生徒の憧れの的という役なのですが、その指揮ぶりがなんとも。例えていうなら、中学の文化祭で、楽器の練習をまともにしないものだから無理矢理指揮者にされた奴が渋々指揮棒振ってるという感じ。ま、あれも演出なのでしょうが。

 さらに、ヒロインの幸子が音大のピアノ科への編入試験を受ける際、小さい手には演奏しにくい曲が課題曲になったため、「よし、特訓だ!」と練習始めた次のシーンではもう合格して授業に参加してたので。「あれ? 編入試験のシーンは?」とさすがにツッコむどころか疑問というか不満というか。

 ちなみにこのドラマ、放送中に出演者が暴力事件を起こして(どう考えても木村一八)、その出演シーンをカットした上に大幅にストーリーを変更しようとしたが、そもそも不評だっただめ12話の予定を9話に短縮して終了したのだとか。それで、元々無茶なストーリーが余計あかんようになったと。

 ということで、このドラマはビデオもDVDも発売されていないそうで、これは保存版にせねばと思いました。なにしろ、ここでの富田靖子さんはテレビドラマではもっともはつらつとしてて、いい感じですので。編集して彼女の出演シーンだけ見るようにしようかなあ。