第4話はチェハとウニョンのすれ違いのはじまりを暗示しています。
15年ぶりにあったとしても、お互いおもかげぐらい残っているから、相手がだれか気づかないのはおかしい。
という意見もありますが、まさか、15年前の不良少年がオーストリアでピアニストしていることはありえないし、死んだと聞かされていた少女がオーストリアに来ているとは考えられないではありませんか。
それでも、おたがいひかれ合っているのは、お互いに、もしかしたら…と感じているからなのでしょう。
湖畔の宿で、チェハとウニョンが同じ子ども時代の夢を見るのは、二人の魂が共鳴しているからに、ほかなりません。
病院に駆け込む、ウニョンを背負ったスホと、担架で運ばれているチェハの母がすれちがうところは、夏の香りのへウォンとウネ、ミヌとチョンジェを連想させます。
ウニョンを救うため、飛行機の中で、スホがチェハに変わっていくとき、ウニョンの描いたスマイルマークは、スホの腕からにじんで消えていくのです。
オーストリアの冬に、ウニョンと再会したことで、2ヶ月後、チェハは再び韓国にもどることを決意します。
そこは、春の韓国です。
そして、一番輝いていた春のつづきが始まるのです。
止まっていたスホの時間が動き始めるのです。
冬から春へ、外国から韓国へ、チェハからスホヘ変わっていくのです。