『病院坂の首縊りの家』読み終わりました。
きのう、本のページがあともう少し残ったところで、ふとんの外に出していた腕が冷えてきて寝ることにしましたが、なかなか寝付かれず、結局、夜中に最後まで読みました。
やっぱり、映画より深く、重く、長い時間を描いた内容でした。映画を先に見ていてよかったです。
本を先に読んでいたら、映画を見て違和感だらけだったでしょう。
映画を先に見ていたので、重要なシーンでは、その光景を思い浮かべるのが楽でした。
小説はどう考えても、2時間ちょっとでまとまる内容ではありません。
犯人も映画とは違っていましたし…。
なぜ、生首を風鈴のようにつるしたかは、死んだ本人の希望だったとして、体をどこかへ運んだ理由が映画ではわかりませんでしたが、小説ではわかりました。
また、由香利と敏男の遺体は決して、映画のように一緒に埋葬されることはありえないということも小説を読むとわかります。
そして、敏男が映画のように自殺することも小説を読めばありえないことと感じます。
でも、映画化するにあたり、桜田淳子さんが小説の由香利のような死に方はできないこともわかります。
映画では冬子が弥生の娘であるが故に、由香利と小雪がそっくりだったという設定にしていましたが、小説では由香利と小雪がそっくりだったことで、弥生は由香利が法眼琢也の孫であることを知るという設定でした。
小説の方がよくできているなーと感心しました。
それでも、横溝先生も出演させて、よく映画をまとめました。やっぱり市川監督さすがです。
そのうち、映画と小説が私の頭の中でごちゃごちゃになって、勝手に独自の映画を作ってしまいそうです。