TOKYOMXTV放送。平日朝5時から放送していたドラマです。
木下恵介アワーと言えば「二人の世界」。
「太陽の涙」は「二人の世界」の一年後1971年12月から放送されていたドラマみたいです。
「二人の世界」は子供心におもしろかった記憶があったのですが「太陽の涙」はまったく記憶がありませんでした。
とりあえず録画予約してまとめ録画していたものをきのうから一気に観ました。
この世界観は懐かしい。
観ているとかつて夢中になった頃の韓国ドラマを連想させます。
みんな貧乏で、一部の人だけお金持ちで、おばさんが世話焼きで、いろんな家族をかき回していきます。
主役が加藤剛さんと山本陽子さん。もうびっくりするくらい美しい二人です。
加藤剛さんなんて、いい男過ぎて、性格良しの親孝行息子で、まったく毒のない人なんでこの人はドラマを動かすことがありません。
脇役に三島雅夫さん。
このおっさんが行くところがなくて病院にずっと入院しています。
孤独で誰もお見舞いに来ないので、同じ病室の人たちにいじめられています。
そこでこのおっさんは一人息子がヴェニスにいるとうそをつくんです。
で、病院に来た旅行会社員の加藤さんに、息子からということでヴェニスから絵葉書を出してほしいと頼みます。
なんだかんだで優しい加藤さんは絵葉書を送ってあげます。
そうしているうちに、加藤さんは三島さんの息子を演じることになります。
もう一つの筋は加藤さんと山本さんの縁談があり、菅井きんさんが世話を焼きますが、山本さんは写真も見ないで断ります。
しかし、山本さんと加藤さんは病院で出逢い、お互い一目ぼれします。
山本さんは加藤さんがお見合いの相手と知らず、三島さんの息子さんと思い込み三島さんにお見舞いを繰り返します。
なので全26話で加藤さんと山本さんはなかなか出逢いません。
しかも山本さんが加藤さんの正体を知るのは22話になってから。
このじれったさが韓国ドラマっぽいです。
実際は逆に韓国ドラマのルーツなんでしょうけれど。
で、このドラマの真の主人公は三島さんなのでした。
この弱さとずうずうしさが同居している愛嬌のあるおっさんをうまいこと演じています。
時代として戦争の影があり、三島さんは英霊(戦死したと思われていた人)で故郷を無くした人だったのでした。
また、PCB公害で魚が食べられないというエピソードも出てきます。
もう一人の主人公が沢田雅美さん。病院の売店の店員さんでこのドラマの人間関係のキーとなっています。
お店ではお茶がタダで出てきます。
でコーヒーに角砂糖(って今使わなくなったものです)を指でつまんで入れます。
角砂糖を2個入れるか4個入れるかでもめたりします。
そして、売店のおいなりさんが重要な小道具になっていて、おいなり好きの私はおいなりさんが食べたくなったのでした。
うーむ、このレビューはこのドラマ観た人あるあるで観ていない人には何言ってんのにしかなりませんね。