きっかけは、金魚すくいだった。
夜店のおじさんがとりわけてくれた4匹の金魚を眺めながら、息子が育てると言う。
「お前がいつかそう言い出すんじゃないかと思って」と
どこからともなく水槽を出せるわけもなく、
その晩、金魚たちにはビニール袋の中で一泊していただく。
翌日、パパが買ってきたのはLEDライトつきのテトラ・アクアセラピー。
水草、麦飯石、砂利(底砂)も買い、本格的になった水槽をパパがうっとり眺めている。
どうやら観賞魚には人を癒す力があるらしい。
夜、ライトに光る水槽をずっと眺めている主人の背中を見ながら、
妻としてあなたを癒してあげることができなくてごめんなさいと思う(笑)
結局、息子よりパパがハマった夜店の金魚だが、
1匹、また一匹と体を横倒しに浮かび上がり・・・そして誰もいなくなった。
エアポンプが届き、バクテリアを育成し、注文した濾過機が届く直前の出来事だった。
後でわかったことだが、金魚が水槽の上にやってきてパクパク口をあけているのは
お腹がすいているからではなく、それは酸素不足からくるもので、
餌をあげればあげるだけ糞尿で水が汚れ、さらに酸欠を導いてしまったらしい。
知識も飼育環境もなく・・・初日から過酷な環境下であったことを小さな亡骸に詫びる。
その後しばらく水草と砂利、麦飯石と濾過機だけのアクアセラピーを眺めていたパパが、
テトラ・ハーフムーン アクアリウム(水槽)の購入を決断。
今度は水量20リットルで飼うという。規模も経費も立派な大人の趣味と化した金魚。
1匹30円の和金を4匹購入し、月を愛でるように夜、金魚を愛でる。
緑色の水草とオレンジ色の金魚のコントラストが実に美しい。
涼しげなこの光景にパパが見惚れるのも無理はない。
眠る金魚を見た。
いつか 金魚のあくび(最高の飼育環境である証拠)を見てみたい。
金魚の予測不可能、不規則な泳ぎに引き寄せられ、水槽のある暮らしもなかなかいいものだと思う。
追伸
ペットショップで見たミドリフグがとても可愛かった。
金魚とは同居できないので購入は断念したが、いつか飼ってみたい。