京都・金地院の特別拝観(解説つき)にて
「ここがすごいよ日本人」 を見ることができる。
一見 何も施していないように見せかけて すべて計算づくの、日本人の英知。
お部屋の使用用途(格)にあわせて 描き分けている襖絵。
宴会や待合など 座って見る用途のお部屋の襖絵は、
正座をした時にちょうど絵が見えるよう 下の方に描かれている。
狭い空間に奥行きを持たせるため、手前を低く、傾斜を持たせたり(苔庭)、
下を細く、上に向かって太くすることで高さを感じさせたり(石製の天水桶)。
一見 意味なきように見えるが、すべてに意味ある、日本人の含蓄。
枯山水の鶴亀の園は、
なぜ鶴と亀を配したのか、どうして常緑樹なのか、その心遣いがすごい。
実際、結果として将軍様はお立ち寄りにはならなかったのであるが、
(お立ち寄りになる) かもしれないと心を尽くし、創りあげた空間の数々。
茶室は練りに練られ、
侘びた感を演出するための工夫(木の選び方、張り方)にため息が出る。
そのこだわりをこだわりとして見せるのではなく、自然に 魅せる。
随所に 日本人の奥ゆかしさが感じられ、
世界に誇るべき日本 があった。
声もなく ただ唸っていたが、 もしも 私が外国人なら
「オ~、ワンダホ~、ビューティホ~」 と 感嘆しきりだったであろう。
間近で見る 長谷川等伯の「猿猴捉月図」
お猿さんは抱っこしたくなることうけあいの愛らしさ。
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