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風に流される滝の水です。やはり滝は下に落ちるのが風流というか、当然というか。これで
は絵葉書にもなりません。いまさら気づくのも変ですが、滝口の岩肌がこんなに幅広とは。
もうちょっと岩肌に木や草が茂っていたら、滝がきれいに見えるのにと思うのだ。
さてさて用事も済んだけど、こうして書いていて「あ!」と・・今年は長男君が厄年だっ
たのだ。厄のお祓いしてもらうべきだけど(こんなところに小さく信心が)、厄だというと
御祈祷料も跳ね上がるような気が・・・、あの場でだれも「あのこが厄年や」とは言いださ
なかったのが幸いか?そんなこと老人二人が耳にすると絶対『御祈祷してもらわねば!』と
素通りなんて断固許されなかった。まぁ、もうすぐ近くのお宮さんの厄の餅まきをすること
になってるから・・・。でも本人、ここにおらんから厄払いができるかどうかだ。
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例年通り、この階段を下りていつもの お瀧茶屋で栗ぜんざいを食べることに・・・。
ワンパターンなのだが、恒例になってるから。栗ぜんざい3とコーヒーと手作りケーキセッ
ト(おとうさん)を頼む。座って滝が見える場所に案内されるけど、もう子供の時から滝は
見てるから・・。茶屋の中には女性の歌声で♪せんのか~ぜにぃ せんのか~ぜになって~
と流れている、やはりこの神社仏閣のなかでは横文字の歌なんぞ御法度なのだろう。
栗ぜんざいが運ばれ、コーヒーセットも運ばれ(コーヒーとべイクドチーズケーキみたい
な) 一口スプーンですくって「ぬるっ!塩辛い」と思わず小声で言ってしまった。
おまけにいつもは小皿に小梅が一つ付いていたのに、それもない。かすかな塩分でぜんざい
の甘さを引き立てるものなんだけど、ぬるくて塩辛いぜんざい、頼みの綱は一個入った栗だ
その栗は、硬い、中まで温まっていない。ブチブチ言ってるとますます冷めていくので
「来年はもうぜんざいは食べない」と誓いながら御馳走さまをしました。
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きれいなカラスウリが茶屋のあちこちに吊り下げられていた
どうやら経営者が代わったのだと思う、前はケーキはなかったと思う。茶屋を出ておとうさ
んは車を取りに駐車場に、私たちは階段を下って下の道で車を待つ・・・ということに。
この日も万歩計を着けてきたからかなり稼げるな。。と思いながら階段に面した土産物屋さ
んを覗きながらおばあちゃんと歩き、『伸びる孫の手』をみつけ「ここにも売ってるんや。
この間ダイソーで買ったら・・・」と言いかけた時、店のどこかから「なんでも半額にしと
きます。どれでもこうてや。」とおばあさんの声。びっくりするやん!ここの孫の手、百円
やん、それを五十円ってかぁ。昔は何軒も土産物屋があってピヨピヨなる鳩笛とか、黒い石
でできた犬やらカエルやらの置物、しゃもじなんかを販売していて那智大社や青岸渡寺に
上がるまでは階段しかなかったから上がる人下る人で、迷子になりそうだった。いまは
私たちのように那智大社に近いところまで車で行く人が増え、土産物屋は多くが閉店してい
る。
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ごちそうさま
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また来年まで、那智の滝も見には来ないだろう・・・